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Tuesday, March 16, 2004

【対テロ用データベース MATRIXとは】

■米国の一般市民の活動記録を何十億、何百億件も収めるデータベース計画、『MATRIX』(複数州にわたる対テロリズム情報交換)が論議を呼んでいる。(HOTWIRED JAPAN

対テロに限らず、世界規模の通信傍受監視システムとしてはアメリカの国家安全保障局(NSA)が主導する『エシュロン』が有名だ。

フランス語の「梯子」から転化し、アメリカの軍事用語で「三角編隊」を意味する「エシュロン」(Echelon)は、NSA主導による全地球的な通 信情報傍受システムをさす名称だ。エシュロンは電話、ファクシミリ、電子メール、インターネットからのダウンロード、衛星通 信など、一日あたり30億もの通話を自動的に、かつ無差別に傍受し、また傍受された通 信データを分析、処理し、整理された情報を主要地点にリレーするという過程を繰り返す。

エシュロンはインターネット上を行き交う通信の90%ほどを消化することのできる、旺盛な「食欲」が自慢だ。しかしエシュロンの正確な能力や目的は、今もって十分に明かされないままでいる。(HackJaponaise2001 「エシュロンとNSA」より)

HOTWIREDの記事によると、この『MATRIX』はフロリダ州警察によって運営されているもので、データベースの個人情報には、運転免許証の写真、住所、開業免許、隣人や親類の氏名に加えて、ドメイン名登録の提出書類や狩猟免許までもが含まれている。

さらにこの『MATRIX』のアクセス権を持った捜査官は、中央サーバを管理する米セイシント社(フロリダ州)の保有している投票人名簿、財産記録、ウェブサイト登録、民事・刑事の裁判所記録、電話番号リスト、財務書類といった情報が収められているデータベースにもアクセスできるという。

もともとはマネーロンダリング行為を突き止めるために財務記録を検索する、フロリダ州のデータマイニング活動から生まれたものだそうだ。ブッシュの弟が州知事をやっているフロリダが主導しているというところが、何だか気に成る・・・。

フロリダ州警察のマーク・ザドラ主任捜査官によると、論議を呼んでいるこのツールはテロリズムや犯罪と戦うために必要なもので、捜査官がすでに見る権限を持っているデータへのアクセスを単に迅速化するにすぎないという。テロや児童誘拐事件の発生時に任意の検索をいち早く実行するうえで、このシステムは必要不可欠だとザドラ捜査官は話す。

 たとえば、誘拐事件の目撃者が、フロリダ州のナンバープレートを付けた青いバンを白人男性が運転していたことを憶えていたが、ナンバープレートは一部分しか見なかったとする。そんなとき捜査官はMATRIXにアクセスして、フロリダ州で登録された、白人男性が所有する青いバンで、ナンバープレートに「T」と「3」の文字を含む全車両を瞬時に検索する、といったことができる。

アメリカでは9.11以降あらゆる領域でセキュリティーが強化されて正に監視社会になりつつあるけれど、しかし当然のことながら、この『MATRIX』に対しても市民団体や人権保護団体から批判の声が上がっている。
 しかし市民的自由の擁護派は、このシステムはもっと強力なものだと主張する。MATRIXを使えばデータマイニングによる大捜査網を敷くことも可能となり、構想としては素晴らしいものに思えても、実際には多数の罪のない人々をも監視することになるというのだ。
日本ではこうした取組みがどこまで進んでいるのか分からないけれど、対テロという大義名分があるだけに、同様のシステムが導入される可能性は高いのではないだろうか?もしかしたら既に導入されているのかもしれない。

■参考リンク: 「テロ情報収集」を名目に、国民のデータマイニングを続ける米国政府 (HOTWIRED JAPAN

March 16, 2004 in Politics, Science, Web/Tech | Permalink

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