« 【水は21世紀の“青い金”】 | Main | 【東京都庁のユルユル・セキュリティー】 »

Tuesday, December 16, 2003

【フセイン拘束を巡るアメリカ国内の勢力争い】

TANAKA NEWS:アメリカの戦略としてのフセイン拘束

いつも興味深く読ませてもらっている田中宇さんによる記事が配信された。「アメリカはサダムの居場所をかなり以前から把握していて、タイミングを見計らって捕縛に踏み切って政治的な効果を狙ったのではないか?」という非常に説得力のある分析。

イラクを巡るアメリカ国内の「中道派」と「ネオコン」の熾烈なつばぜり合いの真相が様々な参考文献を通じて浮き彫りにされているので是非御一読を。サダム拘束以降のイラク情勢の今後を考える上でもすごく参考になるはずです。

ついでに、この記事に関連してアメリカの外交問題評議会(CFR)がまとめたイラクの対外債務に関するレポート。このレポートによると、イラクが抱える対外債務は少なくみても1300億ドルで、クェート侵攻などの損害補償を含めると何と3000億ドルにも登る可能性がある。

The following list shows the range of Iraq’s financial obligations:

Paris Club: $21 billion, before interest, including

$4 billion to Japan
$3.5 billion to Russia
$3 billion to France
$2.5 billion to Germany
$2 billion to the United States
Unpaid contracts: $57 billion, most of it owed to military contractors
Arab nations: $40 billion
Other debtors: $10 billion

Iraq also owes some $200 billion in reparations, mostly to Kuwait and Saudi Arabia, for the first Gulf War.


上の田中さんの記事にあるけれど、ジェームズ・ベイカー元国務長官がアメリカ特使として15日からイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシアなど(別名“PARIS CLUB")のイラク債権国を歴訪して、これらの国が持つイラクに対する債権を減額するか放棄するよう交渉することに成っている。以前このブログでも紹介したように、今実行に移されようとしているイラク復興事業は2001年末にベイカー氏とCFRが共同でまとめた基本計画が下敷きに成っているけれど、イラクの本格的な復興を軌道に乗せる為には間違いなく足かせとなるこの莫大な借金を帳消しにする必要がある。

この交渉の成果次第で、今後アメリカの中枢でペンタゴン=ネオコン勢力がイニシアティブを取るのか、それとも国務省=国際主義の中道派がイニシアティブを取るのかが決まるという、アメリカにとってもそして復興事業に参加することに成っている日本にとっても重要な局面だ。

December 16, 2003 in Current Affairs, Politics | Permalink

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
https://www.typepad.com/services/trackback/6a00d834553e4469e200d83538341c69e2

Listed below are links to weblogs that reference 【フセイン拘束を巡るアメリカ国内の勢力争い】:

Comments