【イラク復興支援“群”のナゾ 調査報告】
Wednesday, February 04, 2004
■このエントリーで取り上げた「イラク復興支援“群”」のナゾについて、防衛庁に問い合わせてみた。
今日(正確には昨日)放送した“JAM THE WORLD”のMICROSCOPEコーナーで、一昨日から気に成ってしょうがない“群”のナゾを取り上げたんだけど、僕の個人的な推測だけで放送するのはどうかと思ったので、番組の構成作家である北村氏(『裕太郎』のオーナーでもある)に調査をしてもらった。
最初に午後7時ごろ防衛庁の長官官房の広報担当者に「先日の隊旗授与式で使われた『イラク復興支援群』の“群”ってどういう意味ですか?」と問い合わせたところ、予期しない質問だったらしく「きちんと調査してから返答する。」とのことだったんだけど、何とか午後8時の放送前に回答が返ってきた。勤務時間外のはずなのに、この対応はなかなか誠意がある。
で肝心のこの『イラク復興支援群』だけど、英語の表記は『JAPAN IRAQ RECONSTRUCTION SUPPORT TROOP』というそうだ。英語表記だとしっかり“部隊”になっている。
僕は最初、「“軍”を“群”とすり返ることで自衛隊が軍隊ではない、と誤魔化そうとしているのではないか?」と思ったんだけど、これはどうやら僕の“杞憂”だったようで、自衛隊では日常的にこの“群”という言葉(文字?)を使用しているとのこと。
例えば、“隊”は様々な能力を持った人材がバランス良く配置されているグループだとすると、“群”の方は目的や時期にあわせて特殊な能力に秀でた人材を集結したグループ、とのことで、今回のように「橋をかける」とか「水をひく」とか「建物を修繕する」みたいな特化された目的の為に編成された部隊のことを“群”と呼ぶそうだ。
つまり、一般的ではないが自衛隊内部では頻繁に使われる、いわば『業界用語』っていうことか。
僕はてっきりこれも小泉流の「すり替え&誤魔化し」の一環で、これを放置するとそのうち『自衛隊』の“隊”を“鯛”にしちゃったりとか、トンデモないことに成ってしまうんじゃないかと思ったんだけど・・・う~ん、見事に外れでした(苦笑)。それにしても、こういう自衛隊御用達の業界用語、他にもいっぱいありそうで興味津々。もし内情に詳しい人が居たら、僕に“こっそり”教えてください。
あと、今日『裕太郎』で北村氏がこの件に関する取材レポートをアップしてくれているので、御参考まで。
カツさん、コメントありがとう!
いや~、思わず先走って「またぞろコイズミズムが発揮されたのでは?」と思いきや・・・。にしてもやっぱり自衛隊の組織図なんてモノに縁が無いので、今回は勉強に成りました。
防衛庁の広報担当者も、まさかこんなところにツッコミ入れて来るとは思っていなかったでしょう(笑)。
これまでどっかで戦争が起きると必ず“軍事評論家”という人達がメディアを賑わせていましたが、これからはひょっとしたら“自衛隊オタク”の皆さんに活躍の場があるかも??
Posted by: a-key | Wednesday, February 04, 2004 at 04:48 PM
放送聴いていて思ったんですが陸自の組織図とか見ていると普通に使われています。
一般の国防に興味の無い人は陸自の組織図なんかは見ないとは思いますが(笑。
内情といえば「二等陸士物語」(吉岡 平/朝日ソノラマ)とかがライトノベルズですが良く書かれていますよ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4257769874/ref=sr_aps_b_/250-5102815-2477058
同シリーズで「二等空士物語」なんてのもあります。
何れもフィクションなんで隊員もオタクだったりと取材に偏りも見られますが面白い小説です。
Posted by: kats | Wednesday, February 04, 2004 at 02:17 AM