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Wednesday, March 31, 2004

【祝! 週刊文春出版禁止を取り消し】

■東京高裁が週刊文春出版禁止を取り消したそうだ。(NIKKEI NET

とりあえず良かった!というか、当然でしょ!これは・・・。

 前外相、田中真紀子衆院議員の長女の私生活に関する記事を掲載した週刊文春の出版禁止問題で、出版禁止の仮処分を認めた東京地裁決定に対する抗告審で、東京高裁(根本真裁判長)は31日、文芸春秋側の抗告を認め出版禁止の仮処分命令を取り消す決定をした。15日ぶりに出版禁止の状態は解けた。

 同問題を巡る司法判断は3回目で、高裁と地裁での判断が分かれた格好。長女側が最高裁に特別抗告する可能性も大きく、問題が決着するまでにはまだ時間がかかりそう。また抗告した際、決定の効力停止も申し立て、認められれば再び出版禁止状態に戻ることになる。

 文春は出版予定だった約77万部のうち、仮処分命令が送達された時点で未出荷だった3万部の出荷を見合わせた。ただ3万部のうち一部は、記事を切除するなどして販売した。

 関係者によると、24日に開かれた抗告審の審尋では、文春側は主に「長女は前外相の後継者となる可能性があり、私人ではない」と強調。長女側は「プライバシー権の侵害」などと主張していた。

ちょうど今週刊文春の4月1日号の「徹底検証 田中真紀子長女記事 小誌はなぜ報じたか」を読んでいたんだけど、これもなかなか気合が入っていて良い。

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【ライス補佐官 9.11公聴会で証言へ】

■ホワイトハウスはライス補佐官による9.11公聴会での証言を承認。(CNN

クラーク氏に名指しで不手際を非難されたライス補佐官の証言拒否に対する非難の声は高まるばかり。さすがに庇いきれなくなったのか、結局ホワイトハウスはライスに公開の場で証言させることを認めざるをなくなったようだ。果たして彼女はこの難局を切り抜けることは出来るだろうか?何せ宣誓の上での証言だから嘘をつくわけにはいかない。これは見ものだ。

WASHINGTON (CNN) -- After days of intense pressure, the White House on Tuesday agreed to allow national security adviser Condoleezza Rice to testify publicly and under oath before the commission investigating the September 11 attacks.

In a letter to the commission, White House counsel Alberto Gonzales said the commission must agree in writing that Rice's appearance would not set a precedent for testimony by White House staff -- and that the commission "will not request additional public testimony from any White House official, including Dr. Rice."

今回は9.11の特異性を考慮して特例扱いということで、今後ホワイトハウスのスタッフに対する追加的な証言を要求しないという条件付だ。

ブッシュにとってこのカードが吉と出るか凶と出るか、案外一番びくついているのはチェイニーかもしれない・・・。とここまで書いたところでCNNを見ていたら、ブッシュとチェイニーも非公開/非宣誓ながら9.11委員会の審問を受けることに合意したというニュース。う~ん、非公開なのは残念だけど、少なくともWar Presidentとしては“何も隠すことは無い”というところをアピールする以外にないんだろう。

それに失言癖のある彼のことだから、公開の場で民主党の委員から鋭い(あるいは複雑な構文の)質問をされたらトンでもない事を口走ってしまう可能性もあるし・・・国の威信に関わることだから非公開ということで周囲もホッとしたかも?

まあ、いずれにしてもホワイトハウス vs. クラークの全面戦争はこれで第二幕を迎えることになる。

■関連リンク:

ホワイトハウス vs. クラーク 全面戦争勃発

告発の行方 R.クラーク氏の場合

ブッシュ政権 身内の反乱 Part4

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Tuesday, March 30, 2004

【今日のJAM ゲストは国際問題評論家の芝生瑞和さん】

■今夜放送したJAM THE WORLDのゲストは国際問題評論家の芝生瑞和(Mitsukazu Shiboh)さん。

Shiboh_jam15.jpg

ジャーナリストとして、そして日本パレスチナ医療協会の代表として、これまで数十回もパレスチナに渡って取材や支援活動を行ってきたという芝生さんに、ヤシン師暗殺を受けて極度の緊張状態にあるパレスチナ情勢について、なかでも現地の一般の人たちの日常生活がどうなっているのかについてうかがった。

パレスチナとイスラエルの紛争については、本当に長い歴史と複雑な宗教的・地政学的な背景があってなかなか一筋縄ではいかないテーマなんだけど、そのあたりについてはMainichi Interactiveの特集記事(結構コンサイスです)を覗いてもらうとして・・・、芝生さんが現地へ行って感じたのは、2001年に現在のブッシュ政権とシャロン政権が時を同じくして成立して以来、パレスチナ人を取り巻く状況は悪化するばかりだということ。

相互の攻撃でイスラエル側には約800人、パレスチナ側には3000人の死者が出ており、火力に劣るパレスチナ側で巻添えになった一般人の死傷者は3万人に上るという。

当然、必要とされるのは医療なんだけど、芝生さんが代表している日本パレスチナ医療協会もこれまで延べ100名近くの日本人医療関係者を現地に派遣してきたのに、最近はイスラエルで入国拒否に会い(パレスチナ自治区に入る為には一旦イスラエルに入国する必要がある)、現在当地で働いている日本人はゼロとのこと。

これは日本人に限ったことではなく、現在はパレスチナ自治区に外国人が入ることはほとんど不可能だという。パレスチナの人たちにとっては、理由は何であれ外国人が来てくれることは物凄く元気付けられることなのに、それが出来ないのが残念だとおっしゃっていた。イスラエルがそこまで厳しく外国人の立ち入りを規制するように成ったのは、昨年3月にアメリカ人女性レイチェル・コリーさんが自治区に侵攻して家屋破壊を行っているイスラエルのブルドーザーに立ちはだかってひき殺された事件が大々的に報道されたことを嫌い、これ以上“人間の盾”に成ろうという外国人が入ってこないようにしている、という理由だそうだ。

現在、パレスチナ人たちは自治区内に張り巡らされた壁に阻まれて、今まで以上に交通の自由を奪われ、まともな医療を受けられないどころか、自分の畑にすら行けないという状態で、その日常生活は困窮を極めているということで、やはり現地で活動してこられた方だけに、ヤシン師の暗殺を受けて今後状況が更に悪化することを本当に心配されていた。

インタビューの最後に「どうしたら今の事態が改善されると思うか。」という問いに対して「やはりブッシュとシャロンが交代するしかないでしょう。」とおっしゃっていたが、ここにきてブッシュの支持率は再び上昇しているというし、大統領選の争点はすっかりアメリカの国内問題(税金、失業対策)に移ってしまったのだろうか?9.11調査委員会で次々に明らかに成っているのにね・・・。唯一可能性があるのは、シャロンが収賄で起訴されて有罪に成る事だけど、本人はそうなってもやめる気配は無い。

今回のヤシン師暗殺に対して多くの国が非難しているなかで、ブッシュ政権だけは「どの国も自国をテロから防ぐ正当な権利がある。」ということで擁護する姿勢を見せている。ヤシン師の暗殺についてアメリカは事前に知らされていたかどうか判らないけれど(その可能性は充分にある)、シャロンはブッシュのテロ戦争というやり方を真似しているわけだから、はなからアメリカは容認するだろうと読んでいたんだろう。

それにしても、イスラエル/パレスチナ双方ともに平和を望む声が無いわけではないのに、武力による制圧を旨とする狂信的なリーダー達のお陰で、中東和平はもう不可能なところまで来ている。後は増田俊男氏が予想するように、イスラエル憎しで盛り上がるアラブ諸国、例えばイエメンあたりからエルサレムに向けてスカッド・ミサイルが打ち込まれるような事態になれば・・・。そうなれば、いくら国際社会が押し留めようとしても、イスラエルは本格的な報復攻撃を行い、そして周辺諸国と多国籍軍を巻き込んで一気に中東戦争へというシナリオか?

仮にそうなった場合、既にイラクへ自衛隊を派遣している日本も高みの見物とは行かないかもしれない。

ところで芝生さんはヤシン師暗殺の直前にパレスチナ問題を俯瞰する著書「パレスチナ」を上程したばかり。タイムリーだし、内容もわかりやすくてパレスチナ問題を理解するのには絶好の入門書になっているので是非御一読を。

March 30, 2004 in Current Affairs, Media, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, March 29, 2004

【ホワイトハウス vs. クラーク 全面戦争勃発】

■クラーク前補佐官による内部告発に対してホワイトハウスは総力を上げて反撃を開始した。

White House Fights Clarke Fire With Fire (Washington Post)

"The barrage was unusual for a White House that typically tries to ignore its critics, and it was driven by White House calculations that Clarke would appear credible to average viewers. Bush's advisers are concerned that Clarke's assertions are capable of inflicting political damage on a president who is staking his claim for reelection in large measure on his fight against terrorism."

これはホワイトハウスとしては異例の反応。いつもなら、こうした批判は無視してかわすのが常なのに、今回ばかりは“対テロ戦争で大きな成果を上げたことを最大のセールスポイント”として戦おうとしている大統領選挙に甚大なダメージを与えかねないと考えているからだろう。

さて、そのホワイトハウスにとって極めて不利な情報が浮上した・・・。

White House, 4/01: Focus on Bin Laden "A Mistake" (Misleader.org)

A previously forgotten report from April 2001 (four months before 9/11) shows that the Bush Administration officially declared it "a mistake" to focus "so much energy on Osama bin Laden." The report directly contradicts the White House's continued assertion that fighting terrorism was its "top priority" before the 9/11 attacks.

2001年4月の会見によるとスコット・マクレラン報道官は「オサマ・ビン・ラディンに莫大なエネルギーを投じて執着することは誤りだ。」との見解を表明している。これは、クリントン政権がアルカイダの活動がアメリカ本土での大規模なテロを示唆していることを確信し、政府上級レベルでの対策会議を頻繁に行っていたことに対して「それは間違っていた。」と言明していた訳で、クラークの批判に対して「政府は9.11以前もテロ対策を最優先課題としていた。」という弁明と明らかに矛盾する。

さらに2001年4月30日には、CNNによるとブッシュ政権の年次テロ情報報告書では「オサマ・ビン・ラディンによる大掛かりなテロ活動の証左は(以前ほど)見られない。」とレポートされており、「政府高官はCNNに対してアメリカ政府はビン・ラディンに集中しすぎたのは誤りだったと語った。」とされている。

Specifically, on April 30, 2001, CNN reported that the Bush Administration's release of the government's annual terrorism report contained a serious change: "there was no extensive mention of alleged terrorist mastermind Osama bin Laden" as there had been in previous years. When asked why the Administration had reduced the focus, "a senior Bush State Department official told CNN the U.S. government made a mistake in focusing so much energy on bin Laden.".
9.11以前に、ブッシュは何度もその差し迫った危険性を警告されていたにも関わらず、その警告を無視して逆にアルカイダに対する諜報活動を軽減したのだ。

なかでも驚くべきことに、ブッシュ政権下で国家安全保障を担うリーダー達の会議は9.11前の数ヶ月に100回近くも行われたにも関わらず、テロを主題とした会議はたったの2回だけだったという事実。

The move to downgrade the fight against Al Qaeda before 9/11 was not the only instance where the Administration ignored repeated warnings that an Al Qaeda attack was imminent3. Specifically, the Associated Press reported in 2002 that "President Bush's national security leadership met formally nearly 100 times in the months prior to the Sept. 11 attacks yet terrorism was the topic during only two of those sessions".
さらに、ブッシュ政権は9.11以前にテロリスト対策の“見直し”を行い、「FBIはこの問題に対処する為にはテロリスト対策で数百名の増員が必要だと考えていた」のに、結局「この部門を閉鎖した」という事実。
Meanwhile, Newsweek has reported that internal government documents show that the Bush Administration moved to "de-emphasize" counterterrorism prior to 9/11. When "FBI officials sought to add hundreds more counterintelligence agents" to deal with the problem, "they got shot down" by the White House.
クラーク氏は昨日放送されたMSNBCの"MEET THE PRESS"に出演して「ブッシュ政権でクリントン政権と同じようにテロ対策会議が行われていれば、FBIが掴んでいたアルカイダ・メンバーの動向に関する情報もきちんと検討されただろうし、その対策も出来たはず。ライスは意図的がどうかわからないが敢えてこの問題に触れようとしなかった。」と語り、「彼女が国家安全保障の責任者としてキチンと仕事をしていたら、9.11は充分に防げたはずだ。」と断言していた。

果たしてこれらの事実は何を表しているのか・・・。様々な状況を照らし合わせると、考えられるのは『9.11は第二のパールハーバーだった』という可能性だ。つまり、パールハーバーの時と同じように、アメリカ政府は知っていながら敢えてアルカイダにテロを実行させたのではないか?という疑惑。つまり、9.11を利用してネオコンによる「中東の民主化=イスラエル中心の中東再編成」という政治的な目的の為に、イラク危機情報を捏造し、真の動機を隠していたという可能性だ。

9.11委員会の公聴会に出席を拒否したライス補佐官の旗色は極めて悪い。ブッシュ政権がクラーク氏をいくら個人攻撃しても、次々に暴かれる一連の”不自然さ”をどう説明するのか?真相を知るが故に、証言を拒否していると思われても仕方がない。ブッシュの思惑に反して、ライスによる証言拒否はブッシュ政権の不誠実さを国内外にあからさまに見せつける結果となっている。

いくらなんでも、このままでは済まないのではないか?僕は場合によってはライスに詰め腹を切らせるのではないかと思っている。つまり、ブッシュ政権は彼女に9.11に関する職務怠慢の全ての罪を押し付けて尻尾きりを計るということだ。

ブッシュ以外の人物には決して本音を明かさない、“究極の忠臣”といわれるライス女史。ここで踏ん張って女を上げるか、それともブッシュに利用されてアメリカ全国民(そしてイラク戦争に反対する全ての人々)を敵に回すか、彼女にとってここは思案のしどころだろう。

March 29, 2004 in Media, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 26, 2004

【告発の行方 R.クラーク氏の場合】

■3月23日と24日の二日間に渡って行われた「9.11委員会」の公聴会はまるで戦場のようだった。もちろん、そこで飛び交っていたのは言葉の銃弾だ。

9.11の犠牲者の遺族達の働きかけで、ホワイトハウスの反対にも関わらず開催されることになったこの公聴会。9.11が何故起きたのか?何故防ぐことが出来なかったのか?その責任は誰にあるのか?世界中の人々が抱いている疑問を正面から解明しようというこの委員会の焦点は、いうまでもなく、タイミング良く公聴会の前日に出版された「Against All Enemies」の著者、リチャード・クラーク前大統領補佐官の証言だ。

本の出版のタイミングは正に絶妙としか言いようがない。公聴会に先立って行われたクラーク氏のインタビューが全米のメディアのヘッドラインを飾り、彼が何を証言するのか全米が(そして世界中が)注目していた。

この模様はCNNで生中継されていたので僕も眠い目をこすりながらこの二日間のバトルを徹夜で“観戦”した(お陰で目の下にクマが・・・)。

一日目の公聴会に召喚されたのは、クリントン政権とブッシュ現政権の中心メンバー。

WITNESSES:
Former Secretary of State Madeleine Albright
Secretary of State Colin Powell
Deputy Secretary of State Richard Armitage
Former Secretary of Defense William Cohen
Secretary of Defense Donald Rumsfeld
Deputy Secretary of Defense Paul Wolfowitz
Chairman, Joint Chiefs of Staff General Richard Myers

オルブライト前国務長官(クリントン)、パウエル国務長官、アーミテージ国務副長官(彼は公聴会での証言を拒否したライスの代理人という位置付け)、コーヘン前国防長官、ラムズフェスド国防長官、ウォルフォウィッツ国防副長官、メイヤーズ主席補佐官。

23日の公聴会の模様の全文はWashington Postのサイトにアップされている。ものすごいボリュームなのでここでは割愛するけど、興味のある方はどうぞ。

この日の公聴会では、委員の多くがクラーク氏の本を引用し、その内容に基づいて証人に質問をしていたが、当然のことながら出版されたばかりの本を全て読んでいる人は皆無で、本の一部が引用されるたびに「私はまだその部分を読んでいないから分からない。」とか、「その部分がどのような文脈で書かれたものか分からないので答えられない。」というやりとりになっていた。これにはまるで二日目に登場するクラーク氏が、既にそこに居るのと同じような効果があったような気がする。

さて初日のやりとりで際立っていたのは、クリントン政権がオサマ・ビン・ラディンとアルカイダに対して極めて高い関心を持ち、その勢力をつぶす為にアフガニスタンに対する経済制裁の発動など、出来うる限りの政策をとっていた、という部分(オルブライトなど)。クリントン政権下のホワイトハウスでは、ほぼ連日アルカイダ対策のミーティングが行われていたという。

アフガニスタン政府(タリバン)に対して、潜伏しているビンラディンを引き渡すように要求したり、ゲリラの訓練基地とされる場所をスカッド・ミサイルで攻撃したり(当時これはクリントンとモニカ・ルインスキーのスキャンダルをもみ消すための煙幕だと揶揄された)、国際的なアルカイダの資金ネットワークを絶とうとしたり、またクリントンは実際にオサマの暗殺を承認し、CIAに実行を命じたという。ちなみに米国政府は表向きこうした暗殺行為を禁じている。

しかしこれらはいずれも成功しなかったわけだが、クリントン政権時代にはアルカイダによるテロの危機を最重要課題として位置付けていたということが様々な記録と証言によって明らかされた。

一方で、クリントン政権からブッシュ政権に移行してからは、アルカイダのテロ情報に対する危機意識は消え去り、政府高官によるテロ対策会議も行われず、アルカイダによるテロ情報は報告されていたものの、ブッシュ政権はこれを重要だとは思っていたが緊急性のあるものと見なしていなかったという部分が追求の的になった。

24日の公聴会には、いよいよ注目のリチャード・クラーク氏が証言に立った。この日の議事録は同じくWashington Postにアップされている。登場した証言者は以下のとおり。

WITNESSES:
GEORGE TENET, DIRECTOR, CENTRAL INTELLIGENCE AGENCY
JAMES PAVITT, DEPUTY DIRECTOR, CENTRAL INTELLIGENCE AGENCY
SAMUEL BERGER, FORMER NATIONAL SECURITY ADVISER
RICHARD CLARKE, FORMER NATIONAL COORDINATOR FOR COUNTERTERRORISM FOR NATIONAL SECURITY COUNCIL
RICHARD ARMITAGE, U.S. DEPUTY SECRETARY OF STATE

クラーク氏は証言の冒頭、公聴会の傍聴席を埋めた9.11の遺族とテレビを通じてこの模様を観ている関係者に対して、“政府関係者としては初めて”公式にテロを防げなかった自らの非を認め謝罪した。

I welcome these hearings because of the opportunity that they provide to the American people to better understand why the tragedy of 9/11 happened and what we must do to prevent a reoccurance.

I also welcome the hearings because it is finally a forum where I can apologize to the loved ones of the victims of 9/11.

To them who are here in the room, to those who are watching on television, your government failed you, those entrusted with protecting you failed you and I failed you. We tried hard, but that doesn't matter because we failed.

And for that failure, I would ask -- once all the facts are out -- for your understanding and for your forgiveness.

この発言はある意味で衝撃的だ。なんせ今まで政府関係者が9.11に関して謝罪するということは一切無かったわけで、このクラーク氏が約3時間半におよぶ証言を終わって退席する際には、傍聴席の遺族関係者から拍手が送られるという場面もあった。

クラーク氏の論点はブッシュ政権にとって極めて厳しい内容だ。クリントン政権時には頻繁に行われていた上級レベルでのテロ対策会議が、ブッシュ政権に移行してからは全く行われなくなった上に、諜報機関の活動に対する疑念から全体的な見直しが行われることになり、結果的に時々刻々と入ってくるテロ情報は全て担当者レベルで滞留してしまい、ホワイトハウスで真剣に検討されること無く9.11を迎えてしまったからだ。

そしてその当事者として名指しされているのが、国家安全保障問題担当のコンドリーザ・ライス大統領補佐官だ。彼女はクラーク氏の批判に対して早速猛反発していたが、結局事前聞き取り調査には応じたものの、公聴会での証言は拒否している。

クラーク氏は「ライス補佐官がきちんと仕事をしていればテロは防げたはず。」とまで云っている。

さらに、クラーク氏は「イラク侵攻はそもそも不必要であり、結果的には米国のテロ対策を弱体化させる結果に成った。」と評価する。その理由は「アルカイダ関係者の拡散と、それ以外のイスラム原理主義者や過激派に反撃の口実を与え、イラク戦に莫大な人員と費用を投入することで本土の安全保証体制が弱体化された。」からだという。

こうしたクラーク氏の指摘に対して、ホワイトハウスは総がかりで反論し、クラーク氏の信用を貶めるような広報活動を政府高官達が自らが行っている。大統領選に与える影響を相当深刻に懸念しているのは明らか。

しかし、メディアも含めて周辺では「クラーク氏の資質に関する攻撃は問題の本質から外れている。むしろ重要なのはアメリカのテロに対する危機管理体制が何故機能しなかったのか?という疑問に正面から応えることだ。」とホワイトハウス側の対応を批判する論調が多い。

公聴会翌日にCNNのラリー・キング・ライブに出演したクラーク氏は、公聴会に出てこなかったライス補佐官に対して更に痛烈な批判を繰り広げていた。今後ホワイトハウスとクラーク氏とのバトルは大統領選をにらんでヒートアップすることは確実。

それにしても、こういう公聴会を通じて政府が何をやってきて、何をやってこなかったのか検証する作業を、与野党が共同で公開の場で行うというアメリカ議会のあり方は、我が国の現状と比べると正直なところ羨ましくもある。

March 26, 2004 in Media, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, March 24, 2004

【祝! DAYS JAPAN 創刊】

■23日に放送したJAM THE WORLDのゲストに、先週創刊されたばかりの『DAYS JAPAN』の編集長、広河隆一さんをお招きした。

創刊された日は、ちょうどイラク戦争の一周年というタイミング。フォトジャーナル誌として「世界を視る、権力を監視する写真中心の月刊誌」を標榜するDAYS JAPANの表紙には、“人々の意志が戦争を止める日が必ず来る”という希望に満ちたコピーが掲げられている。

おりしもスペインでの列車同時多発テロの発生を受けてヨーロッパ各国ではイラク戦争に対する批判が再燃し、先週末には世界の大都市で数万から数十万という空前の規模で反イラク戦争のデモンストレーションが行われたばかり。そして、この混沌とした状況に追い討ちをかけるようにイスラエルによるハマスの指導者ヤシン師の暗殺という歴史的な出来事が中東情勢を一層不透明なものにしている。

そんなタイミングでお目にかかった広河氏は、自らもフォトジャーナリストとして1960年代から中東問題に関わってこられた経歴を持ち、その実体験を基にした取材活動や執筆活動は正に本来の意味でのジャーナリスティックなものだといえる。

スタジオに来られた広河氏は、どちらかというと物静かで寡黙な感じの人物。何故今この雑誌を創刊することに成ったのか、という問いに対して、「今は残念ながら本当の意味でのフォトジャーナリズムと呼べる媒体がない。そのため、本来伝えられるべき情報が伝わっていない。そんな状態でともすると想像力の欠如から人々は今起きていることに対して無批判に成ってしまっている。」「テレビで報道されるのは巡洋艦からミサイルが発射されたり、バグダッドに向かって侵攻する戦車の車列の映像。しかし、その向こう側では実際に何が起きているのかを知ることができる情報は全く抜け落ちている。DAYS JAPANは一枚の写真から、本当はあの映像の向こう側では何が起きているのか、人々に想像する、あるいは判断する材料を提供したいと思って創刊した。」と語っていた。

僕は最初にこの雑誌の創刊を知ったとき、かつてフォトジャーナル誌の旗手的存在だったアメリカのLIFE誌を思い出した。まさにアメリカの、そして世界の歴史を素晴らしい写真によって記録したLIFE誌は残念ながら今はもうないけれど、ほとんどのメディアが巨大資本によって束ねられている現在、独立系のメディアとして今改めてフォトジャーナリズムを世に問うという意義は高いと思う。

広河さんにとってフォトジャーナリズムとは何か?という素朴な問いに対して、「フォトジャーナリストとは、フォトグラファーである以前に、ジャーナリストである必要がある。欧米では大学でジャーナリズムの一環でフォトジャーナリズムを教えているけれど、日本では写真学校のカリキュラムとして教えている。これは本末転倒。」「どんな写真を撮るのか、ではなく、何の為に、どのような視点を表す為に撮るのか、ということが重要で、その為には目の前にある出来事の本質を捉えるためのジャーナリスティックな能力が不可欠だと思います。」と応えてくれた。僕は思わず納得してしまった。写真家としての力量、それはもちろん重要なんだけど、それよりも重要なのは結局“人間力”ということだろうか。

ところで、このDAYS JAPANは大手出版社からではなく、有志による手作りという全くの独立メディア、いわゆる“インディー系”の出版形態をとっている。実際には、これまで都合5回ほど創刊を断念しなければならないような局面があったとのこと。広河氏にとっても自分で編集したり出版したりというのは初めての経験だそうだ。「とにかく人から金を借りてやる、ということだけは避けたかった。」という広河さんは、暗中模索する中で、限界はあるけれども自分達だけでコントロールできる範囲で最大限の努力をされたのだそうだ。

扱うテーマが硬派なだけに、出版不況といわれる昨今大変な御苦労があっただろうことは容易に想像できる。無事に創刊できたことは喜ばしいが、これからが大変だともおっしゃっていた。現在の発行部数は約2万部とのこと。定期購読者数は5000人とのことで、これから継続していく為には定期購読者が増えることが不可欠だという。

「まずは2万5000部が目標。実は2万5000部を超えると、作品を提供してくれた写真家に対する使用料の額がいきなり上がってしまうので大変なんだけど、そうなったら更に頑張るしかないと思っている。」とのこと。番組中にリスナーから「コンビニに置いてないのか?」という質問があったんだけど、コンビニに置けるような雑誌は部数が40万部以上とかないと無理なんだそうだ。

正直なところ、大変だろうなと思う。しかし、その志の高さには心から敬服する。広河さんは「この雑誌を買ってくれた人と一緒に育てていきたい。」とおっしゃっていた。僕は1人でも多くの人にこの雑誌の存在を知ってもらいたくてゲストにお招きしたんだけど、興味のある人は是非定期購読するなり、あるいは近くの書店で注文するなりしてて実際に手にとって御覧になっていただきたい。

March 24, 2004 in Books, Media | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 23, 2004

【ブッシュ政権 身内の反乱 Part4】

■今度はブッシュ政権の中枢でテロ対策のトップを努めていたリチャード・クラーク氏が、ホワイトハウスで9.11の前後に何が起きていたのかを今日アメリカで発売される新刊本『Against All Enemies』で詳細に暴露した。

自らを“War President”と呼ぶブッシュ大統領。イラク戦争一周年を華々しく祝うつもりが、占領政策の失敗で言い訳の言葉もそろそろ底をついた感じだけど、ここでまた身内から痛烈な一打が浴びせられた。しかも今度の身内は、ロナルド・レーガン、パパブッシュ、ビル・クリントンと歴代の大統領の補佐官を勤め、ブッシュ現政権でも二年間に渡り国家安全のスペシャリストとして仕事をしてきた側近による告発だ。

アメリカでは(そしておそらく日本でも)多くの人がアメリカがイラクを攻撃したのはイラクが何らかの形で9.11同時多発テロと関係があったからだと思っていた。つまりアメリカは「イラクは大量破壊兵器を保有していてアルカイダも支援していて核開発もやっていて9.11のようなテロを明日にもアメリカに仕掛ける可能性があるチョー危険な国だから今すぐに攻撃する必要がある!」という理由で他の安保理メンバー国の反対を押し切ってイラク侵攻を実行に移したのだ。

しかしこのクラーク氏の本によると、(また既に報じられているとおり)ブッシュは大統領就任直後からイラク攻撃を計画し、9.11を絶好の口実として活用したのだという。

まだリリースされたばかりなので、内容は下記のWashington Postの記事からの抜粋を参照するしかないけれど、相当にナマナマしいもののようだ。

9.11の翌日、ホワイトハウスの作戦室で1人うろうろしていたブッシュは、クラーク氏を見つけるや否や彼と数名のスタッフを部屋に引き込み、「全てをさかのぼって洗いなおせ。全てをだ。そしてサダムがこれ(9.11)をやったかどうか確認しろ。」と命じたという。

On the evening of Sept. 12, 2001, according to a newly published memoir, President Bush wandered alone around the Situation Room in a White House emptied by the previous day's calamitous events.

Spotting Richard A. Clarke, his counterterrorism coordinator, Bush pulled him and a small group of aides into the dark paneled room.

"Go back over everything, everything," Bush said, according to Clarke's account. "See if Saddam did this."

対テロ対策担当のトップとして、クラーク氏は「しかし大統領、9.11はアルカイダがやったのです。」と応えると、ブッシュは「分かった分かった、・・・だがサダムが関与していたかどうか確認しろ。とにかく探すんだ。どんな些細なものでも良い。」と命令し、さらにクラーク氏がアルカイダとサダム・フセインとのそのような関連はCIAもFBIもホワイトハウスのスタッフも発見していないことを告げると、ブッシュはつっけんどんに「イラク、サダムを調べろ。」と言い捨てて部屋を出たという。
"But Mr. President, al Qaeda did this," Clarke replied.

"I know, I know, but . . . see if Saddam was involved. Just look. I want to know any shred."

Reminded that the CIA, FBI and White House staffs had sought and found no such link before, Clarke said, Bush spoke "testily." As he left the room, Bush said a third time, "Look into Iraq, Saddam."

クラーク氏によると、ブッシュは「アルカイダに関する我々の事前警告を何度も無視して9.11を防ぐことに失敗しただけでなく、テロ発生後に至極当たり前の措置をとったことによって政治的な支持を獲得し(確かに9.11直後ブッシュの支持率は90%まで急騰した)。」、問題の焦点を(アルカイダから)サダム・フセインに急激にシフトすることによって「不必要なメリットの無いイラク戦争を引き起こし、かえってイスラム原理主義者や過激なテロリストによる活動を世界規模に拡散する結果を招いた。」と書いている。
The president, he said, "failed to act prior to September 11 on the threat from al Qaeda despite repeated warnings and then harvested a political windfall for taking obvious yet insufficient steps after the attacks." The rapid shift of focus to Saddam Hussein, Clarke writes, "launched an unnecessary and costly war in Iraq that strengthened the fundamentalist, radical Islamic terrorist movement worldwide."
さらに、クラーク氏はこの戦争の動機は2002年の中間選挙にあったとし、「この(イラクの)危機は作り上げられたもので、ブッシュの政治顧問であるカール・ローブは共和党議員に対して“この戦争を選挙に利用しろ”とアドバイスしていた。」と批判している。
Among the motives for the war, Clarke argues, were the politics of the 2002 midterm election. "The crisis was manufactured, and Bush political adviser Karl Rove was telling Republicans to 'run on the war,' " Clarke writes.
そしてその“でっち上げ”の中心に居たのがラムズフェルドとウォルフォウィッツで、「彼等はこの国家的悲劇をイラク侵攻という自分達の目的を達成する為に利用したのだ。」と書いている。

9.11以降の報復攻撃に関する協議の際に、「ラムズフェルドはアフガニスタンには(アルカイダがタリバン勢力にかくまわれている場所であるにも関わらず)目ぼしい攻撃目標が無い。この際、イラクを攻撃してはどうか。」と提案したという。

"I realized with almost a sharp physical pain that [Defense Secretary Donald H.] Rumsfeld and Wolfowitz were going to try to take advantage of this national tragedy to promote their agenda about Iraq," he writes.

In discussions of military strikes, "Secretary Rumsfeld complained that there were no decent targets for bombing in Afghanistan" -- where al Qaeda was based under protection of the Taliban -- "and that we should consider bombing Iraq."

こうしたエピソードは、オニール前財務長官や、デビッド・ケイ前イラク査察団団長、さらにはテネットCIA長官などによる内部告発で暴露された情報を裏付けるものだ。

クラーク氏は「ジョージ・ブッシュの対テロ戦争がユニークなのは、(アルカイダの隠れているアフガニスタンに対する攻撃に加えて)、本来反米的なテロ活動には関与していなかったイラクという国を侵略することにより、同盟国やアラブ・イスラム教国の中で親米となり得る国々を遠ざけ、我々が投獄したり撃ち殺したりしきれないほどの数多くのテロリストを生み出してしまったことだ。」としている。

"What was unique about George Bush's reaction" was the additional choice to invade "not a country that had been engaging in anti-U.S. terrorism but one that had not been, Iraq." In so doing, he estranged allies, enraged potential friends in the Arab and Islamic worlds, and produced "more terrorists than we jail or shoot."
そしてさらに「あれはまるでオサマ・ビン・ラディンがどこかの高山にこもってジョージ・ブッシュに『イラクを侵略しろ~。おまえはイラクを侵略しなければならない~。』と遠隔操作でマインド・コントロールしていたかのようだ。」と実に含みのあることを言っている。
"It was as if Osama bin Laden, hidden in some high mountain redoubt, were engaging in long-range mind control of George Bush, chanting 'invade Iraq, you must invade Iraq,' " Clarke writes.
ちなみにクラーク氏は自分のボスのあまりにもデタラメなやり方に呆れて13ヶ月前に辞職したという。無理もない・・・。むしろ敢えてこうした著書を出すことで、彼なりに愛国心を表現したのだろう。

そういえば、我が国のボスは未だに「大量破壊兵器は今でも私はあると思っている。」らしいし、だから当然「イラク戦争は正しい戦争だったと思っている。」と言い切っている。どこまでいっても信念の人ということでしょうか。忠犬ハチ公も真っ青だ。きっと誰よりもブッシュ(御主人様)の再選を願っているに違いない・・・。それともひょっとしたら彼もオサマのマインド・コントロールに??嗚呼、合掌

March 23, 2004 in Books, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, March 22, 2004

【ハマス指導者ヤシン師、イスラエル軍に殺害される】

■ハマス最高指導者の殺害は、今後、イスラエルに対する深刻な報復テロを招く可能性がある。(asahi.com)そしてその先にあるのは『中東戦争』の勃発だ。

イラク問題が深刻化するなかで、むしろ“テロとの戦争”という意味では最も重要な課題であるパレスチナ問題。イスラエルによる分離壁建設が進むにつれて、自爆テロや報復攻撃が頻発しエスカレートする状況が続いていた。

ちょうど一年前の2003年4月30日に発表された中東和平のロードマップ(2005年までにイスラエル-パレスチナ紛争に最終的、包括的解決をもたらすことを目的とする)は、既に完全に形骸化してしまっているところへきて、このニュース。中東和平はこれでまた更に後退し、遠のくのは確実だ。

ヤシン師は早朝の礼拝を終え、モスクから車で護衛とともに自宅に戻る途中だったという。ほかに数人が死亡したとの情報もある。現場周辺には多数の住民が繰り出し、「我々は彼(ヤシン師)の道を歩む」「アッラーの名にかけて報復を」などと叫んでいる。
9.11の元凶はアメリカによる過度なイスラエル支援が遠因であることは当初より指摘されていたことだけれど、中東の民主化という実行不可能なテーゼを掲げているアメリカとしては、アフガニスタン/イラク問題以上に困難な状況となった。

アラファトがなんと云おうとも、報復テロは確実に起きるだろうし、それに対するイスラエルの報復攻撃も苛烈を極めることになるだろう。アフガニスタンとイラクの情勢が不安定な中で、パレスチナ問題の解決が可能とはとても思えないけれど、放っておいたらこのまま行くところまで行ってもおかしくない、そんな嫌な予感がする。つまり中東戦争の勃発という最悪のシナリオだ。

イラク問題を横目で見ながら、中東和平ロードマップのイニシアティブをとることにより平和への貢献をアピールしたいアメリカとしては、これまで“表面上”イスラエルの強硬派に対しては分離壁建築についても、あるいは報復攻撃についても自重するように求めてきた。しかし、実態はそれと全く逆の展開を見せている。一応たしなめるジェスチャーはするけれど、実際はイスラエルに対して膨大な資金援助と軍事的な支援を続けているアメリカ。

これはアメリカ国内に存在する強力な親イスラエルのロビー団体やユダヤ系有権者、そしてブッシュが信奉する(そして支持母体でもある)キリスト教原理主義の存在と無縁ではない。これをきっかけに大規模な報復合戦が起きても、アメリカは親イスラエルの立場を崩さないだろうし、大統領選挙のことを考えると崩せるわけがない。

アメリカとしては、余計なことをしてくれたというところか・・・。いや、むしろアメリカの真意は『中東の不安定化=イスラエルを中心とした中東勢力の再構築』とするならば、この出来事は予定調和なのかもしれない。

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Friday, March 19, 2004

【バグダッドの爆弾テロと日本の報道】

■3月17日に起きたバグダッドの中心部で起きた爆弾テロ事件。日本のマスメディアの反応には首を傾げざるを得ない。

日本時間の18日午前2時に第一報が入ったとき、僕はちょうどいつものようにケーブルでCNNを観ていた。今までになく大きな爆発が一般市街地で起きたということで、CNNは発生直後に通常番組から現地の生中継に切り替えてまだ炎が燃え上がる現場から特派員が生々しい状況を伝えていた。これはABCやNBCも、そしてアルジャジーラも同様の対応。アルジャジーラの映像はカメラ数が多いためか豊富で、CNN他各局もこれを利用していた。

今回は、このところ増えている占領軍ではなくていわゆる“ソフト・ターゲット”といわれる一般市民を対象にしたと思われることなどから、ホワイトハウスも1時間後にはスポークスマンが記者会見を行い、状況をブリーフィング。記者の方から出される質問も「占領政策は失敗しているのではないか?」とか、「ソフト・ターゲットを対象にしたテロが増えているが対策は?」とか、「6月に政権移譲できるのか?」など、かなり厳しいものがあったけれど、まだ事態を完全に把握していないためか、イラク攻撃一周年を目前にして慌てふためくアメリカ政府の様子が手に取るように伝わってきた。

ところが・・・、日本のテレビ局はというと全く無反応。NHKはいつものように毒にも薬にも成らないような自然の風景を垂れ流し、他の民放はテレビショッピングかバラエティ番組をそのまま放送しつづけていた。呑気なもんだ。

各局でやっとこのニュースが取り上げられたのは早朝のニュース枠で、それもCNNの抜粋を伝える程度。まるでいつものイラク関連ニュースと変わらない扱いだ。欧米メディアがこのニュースを伝えるテンションの高さと日本のメディアの温度差はあまりにも激しくて、なんだか狐につままれたような感じだった。

ひょっとして日本のメディアはこのニュースに緊急性があるとは思わなかったのだろうか?それとも自衛隊派遣にとってネガティブに成りかねないこうしたニュースは伝えにくい事情でもあるのか・・・。

これから6月に向けてイラクではテロが激化するのは必至と見られている。そしてそこには占領軍の一翼を担う自衛隊が居る。まして今回は復興支援事業の為に欧米や近隣の地域から派遣されたビジネスマンやメディア関係者がターゲットだったらしい。他人事ではないはずなのにね。でもまあ、日本のメディアの意識なんて結局この程度のもんかもしれない。

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Thursday, March 18, 2004

【週刊文春の出版差し止めはテストでは?】

■今回の週刊文春の出版差し止めは、ひょっとしたらケース・スタディなんじゃないか?

全くの個人的な意見だけどね。今回の出版差し止め仮処分には、何だかとても不穏なものを感じる。プライバシー保護という観点からの判断だとはいうけれど・・・。このニュースの第一報を報じた朝日新聞の記事によると「週刊誌の発売前日に出版禁止の仮処分を命じられるのは異例だ。」という。

一方で、出版社の文芸春秋は「今回の販売差し止めの仮処分決定は、わずか一人の裁判官が短時間のうちに行ったもので、暴挙というほかなく、とうてい承服できない。」ということで、早々仮処分に対する保全異議を申し立て、認められなければ東京高裁に保全抗告を申し立てる方針とのこと。

僕はどう考えても出版差し止めは行き過ぎだと思うんだけど、それはこの記事がどうのこうのということではなくて(実際に報道する必要があるニュースとは思えない)、“たった一人の裁判官の判断で出版直前にこの仮処分が決定できた”という部分。こんなことがまかり通ってしまうと、本当に大切な局面で重要な報道が出来なくなる可能性がある。本来のジャーナリズムが持っている“権力を監視する”という機能を奪い取ってしまいかねない。そうなればシビリアン・コントロールなんて絵に描いた餅だ。

そういう意味では、プライバシーの保護というのはあくまでタテマエで、本当の狙いは今回のような処分を下した場合、メディアや一般大衆はどういう反応をするのかを調べるためのケース・スタディなのではないか、と僕は疑っているんだけど・・・。

“言論統制”や“官製報道”という言葉がフラッシュバックする。メディアや言論人はここで適切な対応をしないと、将来後悔する事に成るような気がして成らない。

March 18, 2004 in Books, Media, Politics | Permalink | Comments (2) | TrackBack

Wednesday, March 17, 2004

【FBIの“盗聴ウィッシュリスト”】

■FBIの“盗聴ウィッシュリスト”、ブロードバンドやIMにも拡大(ITmediaニュース

対テロというと、何でもアリ!という感じがする昨今のセキュリティー関連のニュース。これもその一つだ。ブロードバンドISPに警察の傍受への対応義務付けを求めるFBIの提案書には、IMやIP電話、Xbox Liveに至るまで、あらゆるサービスに関して通信傍受の対応を強制すると解釈できる文言が含まれているらしい。

 米連邦捜査局(FBI)が、CATV、DSLを含むすべてのブロードバンドインターネット提供企業に対し、警察による傍受を容易にするためのネットワーク対応を義務付ける広範な提案を行ったことが3月12日明らかになった(別記事参照)。

 この提案はFBIから米連邦通信委員会(FCC)に向けたもので、警察があらゆる形態のインターネットベースの通信にアクセスできるようにすることが狙い。もし原案通りに認められれば、FBIの通信傍受権限は大幅に拡大され、ブロードバンド企業のコストは増大し、インターネット製品の開発も複雑化する。

 法律専門家によれば、85ページにわたるこの提案書には、インスタントメッセージング(IM)やVoIP(IP電話)プログラムからMicrosoftのゲームサービスXbox Liveに至るまで、あらゆるサービスへの“裏口”確保を企業に強制すると解釈できる文言が含まれている。警察用の裏口を持たない新サービスの導入は違法とされ、既存のサービスには対応期間として15カ月の猶予が与えられる。

既に色んな通信傍受システムが稼動しているのに、それでもテロを防ぐことが出来ずにいる諜報機関としては、も~なりふり構ってられないのだろう。何だか必死な感じがする。「ネット社会は匿名性が高く・・・。」な~んて呑気なことを言っている人が未だに居るけれど、元々そんなことなかったし、もうそんな幻想は早く捨てたほうが良い。既に全ては傍受されているのだから。(トホホ)

March 17, 2004 in Politics, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 16, 2004

【対テロ用データベース MATRIXとは】

■米国の一般市民の活動記録を何十億、何百億件も収めるデータベース計画、『MATRIX』(複数州にわたる対テロリズム情報交換)が論議を呼んでいる。(HOTWIRED JAPAN

対テロに限らず、世界規模の通信傍受監視システムとしてはアメリカの国家安全保障局(NSA)が主導する『エシュロン』が有名だ。

フランス語の「梯子」から転化し、アメリカの軍事用語で「三角編隊」を意味する「エシュロン」(Echelon)は、NSA主導による全地球的な通 信情報傍受システムをさす名称だ。エシュロンは電話、ファクシミリ、電子メール、インターネットからのダウンロード、衛星通 信など、一日あたり30億もの通話を自動的に、かつ無差別に傍受し、また傍受された通 信データを分析、処理し、整理された情報を主要地点にリレーするという過程を繰り返す。

エシュロンはインターネット上を行き交う通信の90%ほどを消化することのできる、旺盛な「食欲」が自慢だ。しかしエシュロンの正確な能力や目的は、今もって十分に明かされないままでいる。(HackJaponaise2001 「エシュロンとNSA」より)

HOTWIREDの記事によると、この『MATRIX』はフロリダ州警察によって運営されているもので、データベースの個人情報には、運転免許証の写真、住所、開業免許、隣人や親類の氏名に加えて、ドメイン名登録の提出書類や狩猟免許までもが含まれている。

さらにこの『MATRIX』のアクセス権を持った捜査官は、中央サーバを管理する米セイシント社(フロリダ州)の保有している投票人名簿、財産記録、ウェブサイト登録、民事・刑事の裁判所記録、電話番号リスト、財務書類といった情報が収められているデータベースにもアクセスできるという。

もともとはマネーロンダリング行為を突き止めるために財務記録を検索する、フロリダ州のデータマイニング活動から生まれたものだそうだ。ブッシュの弟が州知事をやっているフロリダが主導しているというところが、何だか気に成る・・・。

フロリダ州警察のマーク・ザドラ主任捜査官によると、論議を呼んでいるこのツールはテロリズムや犯罪と戦うために必要なもので、捜査官がすでに見る権限を持っているデータへのアクセスを単に迅速化するにすぎないという。テロや児童誘拐事件の発生時に任意の検索をいち早く実行するうえで、このシステムは必要不可欠だとザドラ捜査官は話す。

 たとえば、誘拐事件の目撃者が、フロリダ州のナンバープレートを付けた青いバンを白人男性が運転していたことを憶えていたが、ナンバープレートは一部分しか見なかったとする。そんなとき捜査官はMATRIXにアクセスして、フロリダ州で登録された、白人男性が所有する青いバンで、ナンバープレートに「T」と「3」の文字を含む全車両を瞬時に検索する、といったことができる。

アメリカでは9.11以降あらゆる領域でセキュリティーが強化されて正に監視社会になりつつあるけれど、しかし当然のことながら、この『MATRIX』に対しても市民団体や人権保護団体から批判の声が上がっている。
 しかし市民的自由の擁護派は、このシステムはもっと強力なものだと主張する。MATRIXを使えばデータマイニングによる大捜査網を敷くことも可能となり、構想としては素晴らしいものに思えても、実際には多数の罪のない人々をも監視することになるというのだ。
日本ではこうした取組みがどこまで進んでいるのか分からないけれど、対テロという大義名分があるだけに、同様のシステムが導入される可能性は高いのではないだろうか?もしかしたら既に導入されているのかもしれない。

■参考リンク: 「テロ情報収集」を名目に、国民のデータマイニングを続ける米国政府 (HOTWIRED JAPAN

March 16, 2004 in Politics, Science, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Sunday, March 14, 2004

【東大が100億円規模のベンチャーファンド設立】

■東大が100億円規模のベンチャーファンド設立 (NIKKEI NET

国公立大学も民営化されることだし、大学の資金集めという意味でも、そして産学協同事業の促進という意味でもこういう動きは今後更に活性化するだろう。MITやスタンフォード大学なんかの優れた先行事例もあるし、これがきっかけで他の大学にも企業家精神を持った教授や生徒がドンドン出てくることが期待される。ちょっと遅れをとったかな~という感じが無きにしもあらずだけど・・・、でもまずは成功事例を作ることが課題でしょう。

 東京大学は年内に100億円規模のベンチャーファンド(基金)を設立するとともに、ファンド運営会社の社長に東京海上キャピタル(東京・千代田)の山本悟社長(46)を迎えることを決めた。大学が関係するファンドでは最大規模。民間ファンドのノウハウを取り入れながら大学の技術を活用するベンチャー企業に投資、上場などで得る株式売却益を大学の研究資金に還流させる。

 4月の国立大学の法人化と同時にファンドを運営するベンチャーキャピタル(VC)「東京大学エッジキャピタル」(仮称)を設立する。資本金は1000万円。この段階で山本氏が社長に就く。山本氏は東京海上キャピタルの社長を退く。新会社は東大の研究者全体の利益追求を目的とする中間法人を株主にし、大学との一体性を保つ。

March 14, 2004 in Economy | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Saturday, March 13, 2004

【ロシアの発明家が宇宙広告システムの特許を取得】

■実現すればほぼ地球全体が対象になる『スペース・ビルボード』(SPACE.COM

ロシアの宇宙船設計士のアレクサンダー・ラヴィリノフ氏が、宇宙空間を利用した広告システムの特許を取得したというニュース。「スペース・コマーシャルは膨大な数の消費者と地域を対象に出来るし、実質的に大陸を越えてカバーできる。」という。

Russian Inventor Patents Space-Ads Device MOSCOW (AP) -- Orion, the Big Dipper and Andromeda could be joined in the heavens by ads for soft drinks and cigarettes if a Russian inventor's device catches on.

Alexander Lavrynov, a spacecraft designer, said he has patented a device for putting advertising into space that would be seen from Earth, Interfax news agency reported Wednesday.

"Space commercials could embrace huge areas and a colossal number of consumers," he said. "This would literally be intercontinental coverage."

このシステム、複数の衛星を使って太陽光を反射させることでメッセージを表示する、というものらしい。「人々は星を見るのと同じような感じでメッセージを読めるだろう。」といっているそうだが・・・。夜星空を眺めていると“I FEEL COKE!!”とか、“DRIVE YOUR DREAMS. TOYOTA”とか、ネオンサインが点滅したりするのだろうか・・・。それって最悪!はっきりいって、この特許だけは実用化しないでほしい。
He said the satellites would be visible in the night sky by employing sunlight reflectors, with multiple satellites linked together to create a message large enough to be seen.

"People would be able to see writing in the skies from the Earth no worse than they see the stars," he said.

March 13, 2004 in Media, Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 12, 2004

【マイケル・ジャクソンのプライベート・コレクションが売却】

■3月3日にリリースされたニュースなので若干古いけど、マイケル・ジャクソンのデビュー当時からの様々な所蔵品が保管されていた倉庫が差し押さえられて、第三者に売り渡されたという話。このサイト「The Jackson Vault」は、倉庫を差し押さえたHenry Vaccaro氏(63歳)が開設したもので、コレクションの中身を”有料で”見ることができる。

そもそもVaccaro氏は80年代にEddie Van Halenが使って有名になったKramer Guiterの社長だったんだけど、1992年に会社が破産してしまい、その会社をジャクソン家が運営するJackson Communication Inc. (JCI)が買い取ることで合意し、その後短期間ではあるがVaccaro氏はこのJCIの役員に就任していたという。ようするに元ビジネス・パートナー。しかし結局ジャクソン家はVaccaro氏に会社の購入代金を支払わなかったために問題が起きた。

Vaccaro used to head Kramer Guitar Co., which made instruments for performers such as Eddie Van Halen. The Neptune-based company went bankrupt in 1992 and a company owned by the Jackson family agreed to purchase it, he said. For a short time, Vaccaro sat on the Jackson Communication Inc. advisory board, but the company soon defaulted on payments for his guitar company.
JCIを訴えたVaccaro氏は140万ドル(約1億6000万円)の損害賠償を認められたが、ジャクソン家は既にKramer Guitar社を売却していたにも関わらずこの賠償金を支払うことができず・・・。
Mired in personal bankruptcy at the time, Vaccaro sued JCI and was awarded a $1.4 million judgment, which the family said it couldn't pay. "They sold off my company and I got nothing," he said.
9年間の紆余曲折を経て、Vaccaro氏は私立探偵を雇ってジャクソン家の資産調査を行い、このコレクションが保管されていた倉庫を発見。ジャクソン家が倉庫代6万5千ドル(約720万円)を滞納していたため、これを立て替えて倉庫の中身を手に入れたという。
After nine years of wrangling, Vaccaro used a private investigator to discover an Oxnard, Calif.-based warehouse that was home to the collection. A bankruptcy trustee awarded it to him after he paid $65,000, much of which was used to cover the family's outstanding storage bills.
さて問題の中身はマイケルのものだけじゃなくてラトーヤ、ジャネットなどの私物も含まれているというけれど、やっぱりメインはマイケルのコレクション。

まだJackson 5のメンバーだったデビュー当時からのステージ衣装の数々や、自筆の作詞メモ。マーロン・ブランドをはじめとして様々な有名人とやり取りした手紙。未開封のファンレター。数々の訴訟関係の書類。整形手術の際に描いたと思われる「理想の鼻の形」のスケッチ。これまで謎とされていた秘密の美白剤のボトル。

そして、おびただしい数の少年の写真や、鉛筆で描かれたスケッチ(マイケルのサイン入り)・・・etc。それ以外にも、今行われている裁判にとって極めて不利に成るようなモノが発見されたという。

There are stage costumes still hanging in a concert wardrobe case but the unintended finds are far more revealing - tiny sparkle socks tucked inside mirror those Jackson performs in.

In a cosmetics drawer what is described as a “a chemical compound” reading “danger skin bleaching agent." Negovan reports Jackson has always denied bleaching his skin saying he suffers from a skin discoloration disease.

Young boys are constantly seen among Michael's effects - pictures of them and a sketch apparently signed by Michael. They adorn the Neverland Ranch's welcome packet as well as a “do not disturb” sign to hang from a bedroom door.

その中には、マイケルが少年達を呼ぶときに使う共通のニックネーム“Rubbers”に宛てたメモや、The Rubberhead Club Kitというタイトルがつけられた“お約束リスト”が発見されている。このお約束の13番目には「全てのメンバーは午前3時までにベッドに(1人で)入って居なければならない。」などと書かれているという。子供が寝る時間にしては遅すぎるんじゃない?って、そういう問題じゃないか・・・。
The most startling of all the discoveries made by Vacarro - a simple handwritten note reading “Dear rubbers, I had to go. See you later. Love, MJ."

”It's just eerie, what he calls these little boys," said Vaccarro.

Found later, something called "the rubberhead club kit" in a child's tiny handwriting which included a typed list of rules. It read in part: “…Number 13- all members must be in bed (alone) by 3 o'clock in the morning."

According to Vanity Fair writer Maureen Orth two other boys were reportedly told by Jackson: "If you love me, you'll sleep on the bed." She says he used his special name "rubbas" for them as well."(CBS 03

また、3月10日フジテレビのワイドショー『とくダネ!』に出演していたデイブ・スペクター氏によると、この倉庫からは「少年の下着や少年を扱ったポルノ・ビデオのコレクション」なんかも発見されたそうだ。ちなみにスペクター氏相当気合を入れて取材したらしく、この少年ポルノをマイケルに供給していたビデオ監督まで調べ上げていた。

マイケルの知名度とサザビーズも太鼓判を押したというコレクションの希少価値を考えると、Vaccaro氏が払った720万円は本当に安いと思うけれど、当のVaccaro氏は早速このコレクションの買い手を探したらしく、ヨーロッパや日本から買い手が下見にきたが結局ヨーロッパの買い手に140万ドル以上(約1億5千万円以上)の金額で売却したらしい。それでも安いぐらいだ。

このコレクションは新たな所有者により、近々にワールド・ツアーが組まれて日本でも展示される予定があるそうだ。で、いずれは「マイケル・ジャクソン・ミュージアム」みたいなものが作られるんだろう。それも、さいたま新都心のジョン・レノン・ミュージアムみたいにマイケルと全く関係ない場所に・・・。

ところで、このサイトの閲覧料金は2日間で4.95ドル。高いのか安いのかわかんないけど、これでVaccaro氏が7ヶ月かけて撮影したというコレクションの全貌を見ることが出来るらしい。まあ、僕は残念ながら見ていないので何ともいえませんが、興味のあるかたはどうぞ。

March 12, 2004 in Music, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, March 10, 2004

【ビッグバン直後の宇宙】

■宇宙誕生から4億年、最古の銀河を発見・NASA(NIKKEI NET

ちょっと興奮。HUBBLEのサイトによると、この画像には約10000個の銀河が写っている。その中でも一番小さくて“赤みがかった”ものが約100個あり、これが最も遠くにあるもので宇宙誕生後約8億年頃のものだそうだ。といわれても良く分からないので大きな画像を探してみた。(下の画像をクリックすると拡大版が見れます)

撮影は2003年9月24日から2004年1月16日にかけて行われ、ハッブルが地球を400回周回する間に800回の露光を要し、露光時間は合計で11.3日間におよんだという。“130億年前の宇宙”といわれても、なんだか単位が異常に大きくて・・・。でもこれを見るとやっぱり子供の頃から抱いていた「この宇宙の外側はどうなっているのか?」とか、「宇宙が出来る前はどうなってたんだろう?」なんていう素朴な疑問が再び湧き上がってくる。

The snapshot includes galaxies of various ages, sizes, shapes, and colors. The smallest, reddest galaxies, about 100, may be among the most distant known, existing when the universe was just 800 million years old. The nearest galaxies - the larger, brighter, well-defined spirals and ellipticals - thrived about 1 billion years ago, when the cosmos was 13 billion years old.

The image required 800 exposures taken over the course of 400 Hubble orbits around Earth. The total amount of exposure time was 11.3 days, taken between Sept. 24, 2003 and Jan. 16, 2004.

ultradeepspace.jpg

【ワシントン9日共同】米航空宇宙局(NASA)は9日、これまでに確認されたものの中で最も古い、宇宙誕生から約4億年たった時期の銀河をハッブル宇宙望遠鏡で発見したと発表した。

 約137億年前に宇宙が誕生し、星が形成され始めた直後の状態を詳しく知ることができると期待されている。

 NASAの研究グループはハッブル望遠鏡カメラと赤外線カメラで「炉座」の一角を撮影。地球から光速で130億年以上かかる遠い銀河から届いた微弱な光をとらえることに成功した。

 撮影した画像には宇宙誕生から4億年後とみられる、これまで見つかった中で最も古い銀河をはじめ、宇宙誕生から8億年後までの非常に若い銀河約1万個が含まれているという。

 これまで最も古いとされていた銀河は、フランスなどの研究チームが今月初めに報告した宇宙誕生から約4億7000万年後の銀河だった。

March 10, 2004 in Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

【東大でアニメのプロを養成】

■アニメのプロ、東大が養成 講師陣にジブリの鈴木氏ら (asahi.com

アニメだけじゃなくてゲームに先端技術を活かすという目論みもあるという。ジョージ・ルーカスなんかの母校として知られている南カルフォルニア大学(USC)を想定しているらしい。日本のコンテンツ産業は技術者というより、むしろプロデューサー不足が課題に成っているから、知的財産権の講座とか、興味ある人にとっては貴重かも。

昨日JAMの放送作家きたむら氏とこの話をしていたら「自分も受講したい。」といってた。この記事では対象は東大生ということに成っているけど、昨日TVのニュースでは学外の一般人も受講可能といっていたので、もしそうなら受講を希望する人は多いだろう。夏休み頃に試験やる予定だそうだ。場所が東大だけに、期待できるか?それとも・・・。まあ、東大はブランドだから企業から投資を受けたり、国から支援を受けたりする上で相当有利だろう。

 アニメやゲームなどを総合的に創造し、世界で勝負できるプロデューサーを育成しようと、東京大は今秋、教育プログラムを立ち上げる。アニメ『千と千尋の神隠し』を制作したスタジオジブリの鈴木敏夫氏ら、現場の第一人者10人前後を講師に迎え、最先端のコンピューター技術などを駆使、総合大学としての強みを生かす計画だ。将来的には、学科設置などの構想もある。

 プログラムの目玉は、講師陣にある。ジブリの鈴木氏のほか、東京国際映画祭のゼネラルプロデューサーで角川書店会長の角川歴彦氏▽アニメ『攻殻機動隊』『イノセンス』などを監督した押井守氏▽アニメ『AKIRA』の漫画家、大友克洋氏▽漫画『バガボンド』『スラムダンク』などで知られ、手塚治虫文化賞作家の井上雄彦氏▽格闘ゲーム「バーチャファイター」シリーズなどをつくったプログラマーの鈴木裕(ゆう)氏ら、各界で実績を誇る人たちを招く。

 「コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム」。アニメなどの制作過程や、産業としていかに世界進出するか、先端技術をゲームにどのように生かすかなども授業に含まれる予定だ。知的財産や著作権をめぐる法律論も視野に入れている。

 対象は3年生以上。数十人程度の少数精鋭主義で、2年間コースが標準。一定以上の授業を受けると、修了証が発行される。

March 10, 2004 in Media | Permalink | Comments (0) | TrackBack

【木星の大気に異変が起きているらしい】

■Amazing Blue Band Around Jupiter! (ABC Online)

It is a very elongated, bluish streak that runs along the interface of the dark South Equatorial Belt.

At the moment it's too early to be sure of the nature of this disturbance or its potential evolution. The wide band shown on the photograph could, quite easily measure, 3-4 times the diameter of the Earth!

Although Jupiter has, in the past, produced some unusual upper cloud features, nothing like this has ever been seen before!

jupiter_photo.jpg
この写真の木星の赤道付近南側に広がる青味がかったベルト状の乱気流(幅は地球の直径の3~4倍はあるそうだ)が2週間ほど前にスペインのアマチュア天文家に観測されたということなんだけど、何が起きているのかは全く不明だそうな。とにかく観測史上初の珍しい現象らしい。これもひょっとしたら“フォトン・ベルト”の影響だったりして?

March 10, 2004 in Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 09, 2004

【アメリカの電子投票システムは大丈夫?】

■さっき放送したJAM THE WORLDで取り上げたニュース。

先週は僕の会社『地球環境情報センター』が加盟している農業情報学会が主催するトレーサビリティに関する展示会「食の安全要求に応える情報通信技術」っていうのがあって、当社もブースを出展していたのでバタバタしてBLOGどころじゃなくて・・・。そんな訳で今日は久しぶりのポスト。

で、今日のJAMで取り上げたのは、いつものようにHOTWIRED JAPANに掲載されていたこの記事:「電子投票システム、大統領予備選挙でも多数のトラブル発生

米国の10州で民主党の指名候補を決める予備選挙が行なわれた『スーパーチューズデー』の2日(米国時間)、各州の多数の投票所では、電子投票を行なおうとした有権者が、画面がフリーズしたり、コンピューターが誤作動を起こしたりといったトラブルに悩まされた。こうした問題は11月の米大統領選挙でも繰り返されるだろうと、専門家たちは指摘している。

11月の大統領選挙ではタッチパネル式の投票装置で投票を行なう米国民は少なくとも5000万人にのぼり、一方、従来型の投票用紙やパンチカード、レバーマシンを使用する有権者は5500万人だという。

アメリカの予備選挙で電子投票システムが既に正式投入されていたということ自体が驚きなんだけど、11月の大統領選挙ではより本格的に電子投票が行われるという。

日本では公職選挙法でインターネットを利用した選挙活動自体がままならない状態なので、そもそも比べることは出来ないけれど、今回の大統領選挙ではハワード・ディーンがBLOGで政策をアピールしたり、選挙資金を集めるのに利用したりしたのが他の候補にも影響を与えてネットと政治の関係がリアルにクローズアップされたけれど、電子投票となるとさらにリアルな感じだ。しかも11月には5000万人もの有権者が電子投票を利用することになるという。

前回の選挙ではフロリダでパンチカード式の投票で無効票が大量に発生して問題に成ったけど、この記事を見る限り、電子投票も色んな問題を抱えているようだ。ハッキングやシステムのバグ、それに停電(!)なんていう問題が起きたら大変なことに成るだろうことは容易に想像できる。

そういう意味では、おそらく世界中のハッカーが大統領選挙を狙って色んなアタックを掛けるんだろうな~なんて不謹慎な想像もしてしまうんだけど・・・。何が起きてもおかしくない。11月の大統領選挙、意外とこの電子投票が鍵を握るのかもしれない。

March 9, 2004 in Media, Politics, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, March 03, 2004

【RFIDを無効にする ブロッカー・タグ】

■セキュリティーといえばRSA。(いつもお世話に成ってます)そのRSAがRFIDのスキャンをブロックする製品を開発したという。

『RFID』を無効にする、米RSA社のブロッカータグ(HOTWIRED

2004年3月1日 2:00am PT  『RFID』(Radio Frequency IDentification:ワイヤレス方式の非接触自動識別)タグを使用すると、小売業者や製造業者が店内や店外で商品の位置を追跡できるようになるが、このちっぽけな装置によるプライバシー侵害の懸念を受け、米RSAセキュリティー社はRFIDタグのスキャンをブロックする対抗手段を開発した。

 通常のRFIDタグの上に付けることができるこの「ブロッカータグ」は、受信機が読み取れる以上のデータを受信機に送信することによって、RFIDタグから発信される情報を受信機がスキャンするのを妨ぐ――ワームによるサービス拒否(DoS)攻撃と同じ理屈だ。RSA社は、ブロッカータグをすぐに市販する計画はなく、小売・製造業界がRFID技術を採用するかどうかを静観している。

まだ発売するかどうか分からないみたいだけど、さすがRSA。RFIDの普及にとって最大の障壁(?)に成るかもしれない消費者がICチップに対して抱く懸念を払拭するサービスだ。商売のポイント押さえてるよね。

どうせこの領域もいずれイタチゴッコに成るんだろうから、RFIDがホントに普及すればこういうカウンター・セキュリティーの市場も生まれる。

話は変わるけど、もう8年前の96年頃このRSAの基になった暗号式「フィアット・シャミア法」を考案した1人、イスラエルのAmos Fiat博士(関連記事はこちら)にお目にかかる機会があった。たまたま僕が設立に参加していた産官学のコンソーシアム「デジタル・プラネット・インスティチュート(DPI)」のセミナーでお呼びしたときのことなんだけど、そのとき先生が「私は今後こういう暗号技術がどのように使われるのか、数学者だから分からないが、日本人はそういう部分が得意だと思うので私が想像もしなかったようなビジネス・モデルが出てくるんじゃないかと期待している。」とおっしゃっていたのが印象的。果たしてその期待に応えることが出来たかどうかは分からないけどね・・・。

March 3, 2004 in Economy, Science, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 02, 2004

【ICチップ 全周波数対応型が登場】

■さっき放送したJAM THE WORLDのMICROSCOPEのコーナーで紹介したニュース。

トッパン・フォームズ、全周波数対応ICタグ発売

 情報サービスのトッパン・フォームズは今秋からすべての周波数に対応できるICタグ(荷札)チップの販売を始める。ベンチャー企業のエフイーシー(FEC、金沢市)が開発した新チップの国内独占販売権を得た。世界中どこでも使えるため、国際的な物流管理への利用が容易になる。価格は量産段階で1個10円と従来のチップの半額程度まで下がる見込み。新チップを使ったタグやシステムで初年度に20億円の売り上げを見込む。

 ICタグは開発したメーカーや、利用される国により、読み取り装置との通信に使う電波の周波数が異なる。米国で標準化が進む915メガヘルツ帯対応のチップが日本国内では規制で使えないなど、互換性の問題が指摘されていた。

 FECの新チップ「MMチップ」は対応する周波数帯を固定していないため、1枚のタグで国際的な物流管理が可能になる。タグを読み取る距離に応じて周波数を使い分けることも可能。工場で製品をまとめて読み取る時は遠くまで届く915メガヘルツ、盗聴の危険がある店頭では13.56メガヘルツを使うなど、柔軟な運用ができる。 [3月2日/日本経済新聞 夕刊]

今までICチップというと日立のミューチップというぐらい独壇場だったけど、これで価格と性能の両方で勝る競争相手が登場したことになる。日立もちょっとビックリかも?でもこのニュースで面白いのは、開発したのが資本金1300万円従業員17名の、まさにベンチャー企業というところ。しかも同社のHPにあるように、すでにマレーシア政府と事業提携するとか国際的な評価もあるみたいだ。

こういうニュースを聞くとなんだか嬉しくなっちゃう。「頑張れニッポン!」って感じ?

既に報じられているとおり、アメリカではウォルマートが主要取引先約100社に対して、1年以内にICタグを導入するように要請(強制?)しているっていうし・・・。

米ウォルマートや独メトロ、ICタグを実用化へ

 【ニューヨーク=鈴木哲也、ロンドン=野沢正憲】米欧の小売り大手が無線信号で商品情報を読み取れるICタグ(荷札)を相次ぎ実用化する。世界最大手の米ウォルマート・ストアーズと5位の独メトロはそれぞれ主要取引先約100社に1年以内の採用を求める。盗難防止や物流・在庫管理の効率化が狙い。日本勢がまだ実験段階にとどまるなか、流通分野では米欧がICタグの標準化で主導権を握る可能性が強まってきた。

 ウォルマートは上位100社程度の取引先とICタグ導入の協議に入った。衣料品や日用品など広範な商品が対象で、米ジレットや米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などが含まれるもよう。来年1月までに米国内向けの商品の荷台やケースにタグを付けるよう求めており、投資額は今後数年間で約30億ドルに達するとみられる。

バブルがはじけたままのアメリカIT産業の景気浮揚策としても、初期投資金額が大きいICタグはちょうど良いのかもしれない。日本もユビキタスでICチップの普及にやっきになっているけど、残念ながらウォルマートみたいな話は出てこない。森前総理のE-JAPAN構想は御立派なんだけど、ICチップ/RFIDに関して日本ではいまだに実証実験段階だからな~。このままの状態が続くと結局日本は欧米の後塵を拝することになってしまうんじゃないか。この領域もつまるとことデファクト勝負だからね・・・。正直心配だ。

ただし、欧米では同時にICチップに対する激しいアレルギー反応も起きているみたいだから、そんなにスムーズに普及しない可能性もある。

抗議運動を受けて、ドイツの大手小売業者が『RFID』利用を一部中止(HOTWIRED

2004年2月28日 2:00am PT  ドイツのプライバシー擁護活動家たちは2月28日(現地時間)、『RFID』(Radio Frequency IDentification:ワイヤレス方式の非接触自動識別)チップを使用して消費者を追跡するという、企業によるさまざまな計画に対して抗議する予定だ。活動家たちの働きかけはすでに効果を上げており、ヨーロッパの大手小売業者の1つが今週、抗議を受けてRFIDタグの試験運用を取りやめている。

米国に本部を持つ消費者グループ『スーパーマーケットのプライバシー侵害とナンバリングに反対する消費者の会』(CASPIAN)の代表、キャサリン・アルブレクト氏は、次のように述べている。「今回の事例は、自由市場の力が有効に働いたことを示している。世界中の人々が世界的な企業に対して……商品やサービスを通して監視されるなんて耐えられないと抗議しているのだ」

まあ、お国柄の違いというか、消費者運動が強力な国だからという事情があるにしても、ICチップの普及にはコストの問題ともう一つ、このプライバシー侵害の課題が大きいのではないか?T-ENGINEフォーラムで坂村先生はいつも「うちのセキュリティー・スキームは万全だ!」と豪語していらっしゃるが、要は技術的なというよりイメージの問題。利便性は高くても、消費者が“生理的に”納得しない限り、普及の阻害要因としてずーと残る可能性は高い。

この際だから日本は欧米の動きを逆手にとって、こういう消費者運動を陰ながら支援して煽ることで欧米での普及をサボタージュし、その間に日本/アジア地域で日本型モデルをどんどん普及させる、な~んていう(姑息な)手があるかも。ダメ?

March 2, 2004 in Economy, Science, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack