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Tuesday, March 23, 2004

【ブッシュ政権 身内の反乱 Part4】

■今度はブッシュ政権の中枢でテロ対策のトップを努めていたリチャード・クラーク氏が、ホワイトハウスで9.11の前後に何が起きていたのかを今日アメリカで発売される新刊本『Against All Enemies』で詳細に暴露した。

自らを“War President”と呼ぶブッシュ大統領。イラク戦争一周年を華々しく祝うつもりが、占領政策の失敗で言い訳の言葉もそろそろ底をついた感じだけど、ここでまた身内から痛烈な一打が浴びせられた。しかも今度の身内は、ロナルド・レーガン、パパブッシュ、ビル・クリントンと歴代の大統領の補佐官を勤め、ブッシュ現政権でも二年間に渡り国家安全のスペシャリストとして仕事をしてきた側近による告発だ。

アメリカでは(そしておそらく日本でも)多くの人がアメリカがイラクを攻撃したのはイラクが何らかの形で9.11同時多発テロと関係があったからだと思っていた。つまりアメリカは「イラクは大量破壊兵器を保有していてアルカイダも支援していて核開発もやっていて9.11のようなテロを明日にもアメリカに仕掛ける可能性があるチョー危険な国だから今すぐに攻撃する必要がある!」という理由で他の安保理メンバー国の反対を押し切ってイラク侵攻を実行に移したのだ。

しかしこのクラーク氏の本によると、(また既に報じられているとおり)ブッシュは大統領就任直後からイラク攻撃を計画し、9.11を絶好の口実として活用したのだという。

まだリリースされたばかりなので、内容は下記のWashington Postの記事からの抜粋を参照するしかないけれど、相当にナマナマしいもののようだ。

9.11の翌日、ホワイトハウスの作戦室で1人うろうろしていたブッシュは、クラーク氏を見つけるや否や彼と数名のスタッフを部屋に引き込み、「全てをさかのぼって洗いなおせ。全てをだ。そしてサダムがこれ(9.11)をやったかどうか確認しろ。」と命じたという。

On the evening of Sept. 12, 2001, according to a newly published memoir, President Bush wandered alone around the Situation Room in a White House emptied by the previous day's calamitous events.

Spotting Richard A. Clarke, his counterterrorism coordinator, Bush pulled him and a small group of aides into the dark paneled room.

"Go back over everything, everything," Bush said, according to Clarke's account. "See if Saddam did this."

対テロ対策担当のトップとして、クラーク氏は「しかし大統領、9.11はアルカイダがやったのです。」と応えると、ブッシュは「分かった分かった、・・・だがサダムが関与していたかどうか確認しろ。とにかく探すんだ。どんな些細なものでも良い。」と命令し、さらにクラーク氏がアルカイダとサダム・フセインとのそのような関連はCIAもFBIもホワイトハウスのスタッフも発見していないことを告げると、ブッシュはつっけんどんに「イラク、サダムを調べろ。」と言い捨てて部屋を出たという。
"But Mr. President, al Qaeda did this," Clarke replied.

"I know, I know, but . . . see if Saddam was involved. Just look. I want to know any shred."

Reminded that the CIA, FBI and White House staffs had sought and found no such link before, Clarke said, Bush spoke "testily." As he left the room, Bush said a third time, "Look into Iraq, Saddam."

クラーク氏によると、ブッシュは「アルカイダに関する我々の事前警告を何度も無視して9.11を防ぐことに失敗しただけでなく、テロ発生後に至極当たり前の措置をとったことによって政治的な支持を獲得し(確かに9.11直後ブッシュの支持率は90%まで急騰した)。」、問題の焦点を(アルカイダから)サダム・フセインに急激にシフトすることによって「不必要なメリットの無いイラク戦争を引き起こし、かえってイスラム原理主義者や過激なテロリストによる活動を世界規模に拡散する結果を招いた。」と書いている。
The president, he said, "failed to act prior to September 11 on the threat from al Qaeda despite repeated warnings and then harvested a political windfall for taking obvious yet insufficient steps after the attacks." The rapid shift of focus to Saddam Hussein, Clarke writes, "launched an unnecessary and costly war in Iraq that strengthened the fundamentalist, radical Islamic terrorist movement worldwide."
さらに、クラーク氏はこの戦争の動機は2002年の中間選挙にあったとし、「この(イラクの)危機は作り上げられたもので、ブッシュの政治顧問であるカール・ローブは共和党議員に対して“この戦争を選挙に利用しろ”とアドバイスしていた。」と批判している。
Among the motives for the war, Clarke argues, were the politics of the 2002 midterm election. "The crisis was manufactured, and Bush political adviser Karl Rove was telling Republicans to 'run on the war,' " Clarke writes.
そしてその“でっち上げ”の中心に居たのがラムズフェルドとウォルフォウィッツで、「彼等はこの国家的悲劇をイラク侵攻という自分達の目的を達成する為に利用したのだ。」と書いている。

9.11以降の報復攻撃に関する協議の際に、「ラムズフェルドはアフガニスタンには(アルカイダがタリバン勢力にかくまわれている場所であるにも関わらず)目ぼしい攻撃目標が無い。この際、イラクを攻撃してはどうか。」と提案したという。

"I realized with almost a sharp physical pain that [Defense Secretary Donald H.] Rumsfeld and Wolfowitz were going to try to take advantage of this national tragedy to promote their agenda about Iraq," he writes.

In discussions of military strikes, "Secretary Rumsfeld complained that there were no decent targets for bombing in Afghanistan" -- where al Qaeda was based under protection of the Taliban -- "and that we should consider bombing Iraq."

こうしたエピソードは、オニール前財務長官や、デビッド・ケイ前イラク査察団団長、さらにはテネットCIA長官などによる内部告発で暴露された情報を裏付けるものだ。

クラーク氏は「ジョージ・ブッシュの対テロ戦争がユニークなのは、(アルカイダの隠れているアフガニスタンに対する攻撃に加えて)、本来反米的なテロ活動には関与していなかったイラクという国を侵略することにより、同盟国やアラブ・イスラム教国の中で親米となり得る国々を遠ざけ、我々が投獄したり撃ち殺したりしきれないほどの数多くのテロリストを生み出してしまったことだ。」としている。

"What was unique about George Bush's reaction" was the additional choice to invade "not a country that had been engaging in anti-U.S. terrorism but one that had not been, Iraq." In so doing, he estranged allies, enraged potential friends in the Arab and Islamic worlds, and produced "more terrorists than we jail or shoot."
そしてさらに「あれはまるでオサマ・ビン・ラディンがどこかの高山にこもってジョージ・ブッシュに『イラクを侵略しろ~。おまえはイラクを侵略しなければならない~。』と遠隔操作でマインド・コントロールしていたかのようだ。」と実に含みのあることを言っている。
"It was as if Osama bin Laden, hidden in some high mountain redoubt, were engaging in long-range mind control of George Bush, chanting 'invade Iraq, you must invade Iraq,' " Clarke writes.
ちなみにクラーク氏は自分のボスのあまりにもデタラメなやり方に呆れて13ヶ月前に辞職したという。無理もない・・・。むしろ敢えてこうした著書を出すことで、彼なりに愛国心を表現したのだろう。

そういえば、我が国のボスは未だに「大量破壊兵器は今でも私はあると思っている。」らしいし、だから当然「イラク戦争は正しい戦争だったと思っている。」と言い切っている。どこまでいっても信念の人ということでしょうか。忠犬ハチ公も真っ青だ。きっと誰よりもブッシュ(御主人様)の再選を願っているに違いない・・・。それともひょっとしたら彼もオサマのマインド・コントロールに??嗚呼、合掌

March 23, 2004 in Books, Politics | Permalink

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Tracked on Mar 24, 2004 2:30:02 PM

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