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Saturday, June 19, 2004

【多国籍軍参加に法的根拠なし】

■自衛隊の多国籍軍参加が閣議決定されたけど・・・

小泉は「自衛隊は多国籍軍の指揮下に入らず、独自の判断で活動できることはアメリカ・イギリスの了解を得ている。」という説明をしているけれど、実際は公使レベルの口頭での了承だけで何の法的根拠も担保性も無い。

自衛隊がイラクで多国籍軍に参加する際に、日本独自の指揮下で活動することを米英両政府から了解を得ているとされる問題で、実際には大使に次ぐ職である公使による口頭了解にとどまっていることが分かった。

川口外相が18日の衆院イラク復興支援特別委員会の閉会中審査で明らかにした。8日に在英大使館の公使が英外務省高官と、9日に在米大使館の公使が米国務省高官と会い、「多国籍軍の指揮下では活動しない」など5点の了解を口頭で得たという。

外相は「外交慣例にのっとり、政府間で公式に確認された」と述べたが、米側の説明には不明確な点が残っている。

了解は、多国籍軍に参加しても海外での武力行使を禁じた憲法に抵触しないという政府の説明の根拠となるものだ。

小泉首相は18日夜、首相官邸で記者団に、「(口頭了解で)十分だと思う。日本と米英は強固な信頼関係がある」と述べた。

そもそも小泉が先日アメリカで行われたシーアイランド・サミットでブッシュ大統領に自衛隊の多国籍軍参加をコミットしたのは、完全なフライングだ。愛しのジョージに会えたのがよほど嬉しかったのだろうけど、酒の飲み過ぎで頭の中がスパゲッティになってたとしか思えない。

多国籍軍は国連の安保理が主導して編成されるわけだし、確かに現実的にはアメリカ軍が多国籍軍のイニシアティブを握ることになるのは間違いないだろうけれど、日本がどのような形で多国籍軍に参加するのかのコンセンサスを形成する本来の相手はアメリカではなく国連だろう。

しかも、それ以前の問題として、多国籍軍駐留の根拠となる国連安保理決議1546を検証して、どのように対応するかという国内での議論が必要だったはずだ。

もしかしたら、自衛隊の件だけじゃなくて、イラクの対外債務削減(アメリカは9割削減を求めてきたらしい)にも応じたのではないか?

日本がイラクに対して保有している債権は主要債権国パリ・クラブの中でもダントツの約40億ドル(4400億円。遅延利息を含めると7700億円といわれている)。

このブッシュの要請に対してサミットに出席した他の債権国は50%が限度だと突っぱねたらしいが、日本はどう応じたのだろうか。まあ、想像に難くないが・・・。

それにしても、小泉の帰国後は自衛隊のことばかりで、この件について小泉もメディアも何も言わないのは何故だ?

“誰かこのオッサンの暴走を止めてくれッ!”と思っているのは僕だけではない。

小泉の帰国後の会見を受けて、戦前戦後の日本を知る自民党切っての国際派である宮澤“ヨーダ”喜一前総理大臣もテレビの対談番組で、「前後の順序が逆だ。」と述べているし、自民党内部からも古賀元幹事長が「国民にどういう説明をしたのか?国会でなにを話し合ったというのか?正直言って私は日本の平和を危惧している。」と述べて、二人とも“選挙前であるにも関わらず”正面から小泉のやり方を厳しく批判している。

イラクへの自衛隊派遣には最後まで慎重な態度をとっていたといわれる福田前官房長官が居たら、どうなっていただろうか?

彼が年金問題で引責辞任した際に「これで小泉の暴走を押さえる人間が居なくなった。」と懸念する声があったけれど、確かに福田氏が居なくなってからの小泉は正に唯我独尊の暴走列車状態に成っている。誰もサイドブレーキを引かないし、引こうとすらしない。

殿のご乱心を諌める腹心が不在で、周りをイエスマンで固めた小泉政権は極めて危険なファッショ政治を実行している。

唯一の相談相手は小泉を操る影の総理の呼び声が高い実姉の小泉信子ということか?国民は小泉の姉を信託したわけではない。

多国籍軍へ参加すること自体、これまで憲法との兼ね合いで認められないとしてきた従来の政府見解すら、何の審議もせずに反故にして、国会の終幕を狙いすましたように閣議決定という形でこの重大な決定をなし崩し的に推し進める。

こういう小泉の政治手法は明らかに法治国家の許容範囲を超えていると思うんだけど。少なくとも、1億3000万人の総意を代表した決定とはいえない。

ことは国家の憲法と国民の人命に関わる問題なのに、例によって小泉の言葉と行動は軽すぎる。国会無視、国民軽視の小泉をこのまま放逐することは日本の国益にとって危険だ。

June 19, 2004 in IRAQ, Politics | Permalink

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