【JAMのゲストに松武秀樹さんが登場】
Wednesday, March 01, 2006
■2月28日に放送したJAM THE WORLDのゲストは、4人目のYMOこと、伝説のシンセサイザー・プログラマーの松武秀樹さんだ。
松武さんとは、ほぼ9年ぶりぐらいの再会で、最後にお目にかかったのは1996~7年にかけて、僕は当時リットーミュージックの佐々木会長と一緒にMUSIC.CO.JP(現、MUSIC.JP)という世界でも初めての音楽のダウンロード配信事業会社を立ち上げていたんだけど、松武さんには取締役として経営に参加していただき、一緒に苦労した間柄だ。(今でこそ当たり前のダウンロード・ミュージックだけど、当時は早過ぎて抵抗勢力も手強かったし、周囲からは“ドンキホーテ”呼ばわりされたりした。でもだからこそ面白かったんだけどね。)
松武さんは、どちらかというと“MUSICIAN'S MUSICIAN”という方で、一体何が伝説か知らない方も居るかもしれないが、彼が最も知られているのはYMOでの音作りだ。
まだMIDIなんて便利なものが無い頃のこと。「必要だったら作っちゃう」勢いで世界初のサンプリング・マシンなんかも自前で作ってしまい、まさに驚異的で革新的なトーンと音響を生み出していた。(そういう意味で個人的には「B.G.M.」と「TECHNODELIC」が大好き)
米国や欧州ツアーでは、温度でコンディションが変化するアナログ・シンセを相手に、リアルタイムで音色を合成し、楽譜データを打ち込むなんていう離れ業をやってのけたのも彼だ。実際、YMOの音作りは松武さんが居なかったら成立しなかったといっても過言ではない。
そんな松武さんにゲストに来てもらったのは、他でもない例の「PSE法」について、坂本隆一さんなんかと共に反対を表明する立場から、この法律の問題点について語ってもらおうということだったんだけど、番組には坂本さんから意見表明のコメントをもらっていたり・・・。勢いかけた曲も「ライディーン」と「ビハインド・ザ・マスク」だったりして、もうすっかりYMO一色のコーナーと成りました。(いやぁ、久しぶりに聞いたけど、やっぱり良い音してるよね~!)
松武さんが会長を務めていらっしゃる「日本シンセサイザー・プログラマー協会」のサイトで展開している反対の署名運動(僕も参加した)には、昨日夕刻の時点で4万8000人の署名が集まったという。
いずれこの署名を以って、経済産業省に対して正式な意見書を提出することに成るそうだけれど、経済産業省も「ゼッタイに法律は修正しない。」なんて意地を張らずに、法律の運用については、弾力的に、そして柔軟に対応してもらいたいと思う。
参考リンク: 「経済産業省・経過措置の終了に伴う電気用品の取り扱いに関して」
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