【GooTubeはトラフィックが命】
Friday, October 13, 2006
■GoogleのYouTube買収は良い買い物か?
Googleが6月末の時点で1兆2000億円もの現金を持っていた(ITmedia News)というのも驚きだけど、2005年2月に設立されてからたったの1年と8ヶ月で約2000億円の価値を生んだYouTubeも、ITベンチャーとしては異例のサクセス・ストーリーに成るんじゃないかな。
ただ果たしてこの金額が高いのか安いのか?については、
「YouTubeはトラフィックという点で非常に価値がある。インターネットセクターでは、トラフィックは不動産における場所のように重要だ」とOppenheimerのアナリスト、サザ・ゾロビック氏は言う。
「YouTubeはオンラインビデオ市場の約50%を握っており、Google Videoと合わせると、トラフィックの60%近くを手にすることになる」と同氏は語り、16億5000万ドルという買収額はインターネットビジネスの評価額に沿ったものだと付け加えた。(ITmedia News)
ということで、そういう意味では“良い買い物”なんだろう。
しかし一方で、もともとYouTubeが抱えていた著作権侵害問題をそのまま引き継ぐのは大きなリスクに成るという見方もある。
Googleが今後1度でも著作権侵害で「御用」となるようなことがあれば、多くの株主訴訟につながると見る。Googleが、著作権に関するリスクをどう認識しているか、米証券取引委員会(SEC)に対してどう説明するかも見もの。また、両社が最近、各レーベルと急いで提携にこぎ着けたのは、デジタル権利管理(DRM)を気にしている現れであると見る。また、Google Video上でビデオクリップを販売する一方で、YouTube上で同じコンテンツが無料で配信される矛盾をどう解決するのかも見ものである、としている。(ITmedia News)
ビジネスモデルとしては、大手放送局やコンテンツ・ホルダーとの提携による収入と、あとは結局広告収入ということに成るんだと思うけど、今までCMフリーだからこそ集中していたトラフィックに悪影響は無いのだろうか?
Googleにとってもっと大きなチャンスはYouTubeのビデオそのものにある。同社はあらゆる選択肢を検討する意向を示唆した。「ビデオは優れた広告媒体だ」と同社共同創設者のサーゲイ・ブリン氏は語った。「素晴らしいチャネルになると期待している」
インターネットビデオは比較的新しいが、アナリストは、その可能性は大きいとしている。YouTubeは創業2年にも満たないが、Web測定会社comScore Networksの8月のデータによると、既に15歳以上のユーザーは月間約2700万人、Webページアクセス件数は46億7000万件にも上る。(ITmedia News)
色々と懸念はあるにせよ、やっぱりこのGooTubeの誕生は“インターネットビデオ革命の始まりにすぎない”という見方は正しいのだろう。
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