【クリントンのリタイアでマケイン優勢に】
Sunday, June 08, 2008
■Clinton's new job: Persuading diehard fans to back Obama (CNN.COM)
ヒラリー・クリントンが大統領選挙からのリタイアを正式に宣言するというので、眠気をこらえながらCNNやBBCの中継を観た。
予想されたことだけど、ヒラリーが「オバマ支持」を表明した際にオーディエンスから巻き起こったブーイングは、その後何度も、時にはオバマの選挙コピー「YES, WE CAN!」をそのまま引用してオバマ支持を訴えるたびごとに聞こえてきた。
ヒラリーの熱狂的な支持者にしてみれば、いくらオバマを支持するように云われても、これまで熾烈な戦いを繰り広げてきた相手に、ハイソウデスカと鞍替えする気分にはならないのだろう。
既に多くのヒラリー支持者が「本選ではマケイン支持にまわる」と表明している。
昨日のスピーチでは、「民主党から大統領を送り出すことが最優先」とアピールして、過去を振り返ることなく、オバマ候補を支持して欲しいと訴えていた。
6月まで持ち込まれた予備選の過程で真っ二つに分断された民主党支持層を、どうまとめていくのかがヒラリーに課せられた最大の課題ということになる。
この問題の解決策として、予備選当初から云われていた「GOLDEN TICKET」=ヒラリーが副大統領候補としてオバマとコンビを組むという可能性については、否定的な見解が多いようだ。
なんせ選挙中にヒラリーとビルは一貫してオバマ候補を「スピーチは上手いけれど経験不足で、大衆受けする夢のような話ばかりしている」と痛烈な批判を繰り広げてきたのだから、今さら「オバマを全面的に支持する」といっても信憑性に欠けるのは否めない。
これはオバマにとっても同様で、ヒラリーを副大統領候補に選べば、結局「クリントン」という旧来のワシントン・ブランドに頼ることになり、彼の掲げる「変革」のメッセージを受け入れたオバマ支持層へマイナスのイメージを与えることになると云われている。
しかも、副大統領は一旦任命すると、大統領権限を以ってしても解任できない。
オバマとしてはまさに正念場。誰を選べばマケインに勝てるのか悩みどころだろう。
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