Tuesday, January 29, 2008

【NHKは『かぐや』のハイビジョン月面画像を公開しろ(怒)!!】

一昨日のエントリーで取り上げたけど、CNNのLARRY KING LIVEの"UFO:ARE THEY FOR REAL"の番組の中で、パネリストの一人が語っていたコメント「日本が打ち上げた月面観測衛星(かぐや)が撮影した映像の中に巨大な物体が写っていたことがわかり、その直後に突然日本の閣僚3名が、UFOの存在を認める発言をしているのは興味深いことだ。」(UFOS: Questions & Controversy)というのが気になって、日本の月探査機「かぐや」の情報をWEBで探していたら、こんな記事に出会った。

ハイビジョン月面画像をネット公開しなかったNHK

日本ではダメなのに、カナダではネットで観られる「かぐや」ハイビジョン画像

この二つの記事を読んで、何だか無性に腹が立ってきた。

“ふざけんなぁNHKぇ~!!”

“インサイダー取引で小銭稼いでいる場合じゃねぇ~!!”

“日本国民の税金とNHK視聴料で撮影された『かぐや』の映像を公開しろ!!”

1968年にアポロ8号が撮影した「地球の出」(Photo by NASA:上)と、この11月に月探査機「かぐや」が取得した「地球の出」(中)と「地球の入り」(下)のハイビジョン動画像からのキャプチャー(Photo by JAXA/NHK)。NASAの画像は、教育用途、報道用途、非営利用途で出典を明記することで誰でも利用可能。一方、ハイビジョン動画像はネットで公開されず、キャプチャーの静止画像にも「JAXA/NHK」の著作権表示がかき込まれている。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)とNHKは、肝心のハイビジョンクオリティの動画像を、ネットで公開することを許可しなかった。マスメディアの報道向けにHD-CAMテープに収録されたハイビジョン画像が配布されたものの、ネットでの公開は480×270ピクセルに縮小した画像のみ、それも可能な限り一般ネットユーザーがローカルにダウンロードできない形式で公開すること、という制限が課せられた。

公開を渋ったNHKにより、日本という国も、JAXAも、NHK自身も、そして何より素晴らしい画像に触れ損なった日本を含む世界中の人々が損をする結果となった。

かぐや搭載ハイビジョンカメラは、日本国民がNHKに支払った受信料で開発された。そして「かぐや」は日本国民が政府に支払った税金で開発された探査機である。当然第一にその成果を還元すべきは日本国民であるはずだ。しかしNHKは、公共性を放棄し、海外とのビジネスを優先した。これは公共放送という組織のありようからして大きく逸脱していると言うべきだろう。

January 29, 2008 in Business, Media, Politics, Science, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, June 12, 2007

【Goodwill 折口会長のコムスンに対する思い入れとは?】

■折口会長の介護事業に対する思い入れとは・・・

ここ数日間、Goodwillの折口会長の釈明会見やTV出演などを観ていて、なんとなく古い記憶がムズムズしてきた。

僕は一度だけ折口氏に会ったことがある。

あれは確か、Goodwillがコムスンを買収して、全国紙に一面広告を打った直後だっただろうか。まだGoodwillの本社が六本木の交差点近くのオフィス・ビルの中に在った頃のことだ。

僕はたまたま知り合いのベンチャー企業の関係者と、出資の打診で折口氏へのプレゼンに同行していた。

当時から折口氏は多忙を極めていて、面談の開始時間は21時。場所はGoodwill本社の会長室。

会議用の大型テーブルの上には、発行されたばかりの全国紙の一面広告が広げられていて、そこには「コムスン」という文字が大きく踊っていた。

折口氏は打ち合わせの冒頭から約一時間に渡って、彼の経歴にはじまり、Goodwillを立ち上げた経緯の説明から、ベンチャー起業家としての心構え。そして、Goodwillの成功の方程式など、彼独自の起業論のレクチャーがあって面食らったのを覚えている。

その中で非常に記憶に残っているコメントがあった。

「皆さんは僕が何故今回、介護事業に進出したか分かりますか。」

「私はかつてドア・トゥ・ドアの飛び込み営業までやった経験があるけれど、一度ドアを開けさせて家の中に入ったら、あとは絶対に契約を取る自信があった。」

「訪問介護というのは、家族ですら嫌がるオムツの取替えなんかを代行してあげて、家族には感謝され、おまけにお金をもらえる仕事なんだけれど、当然介護を受ける側とは非常に強い信頼関係が生まれる。」

「一旦家に入り込んでしまえば、家族構成はもちろん、年に何回旅行に行っているとか、車のメーカーは何処だとか買い替え時期はいつとか、入っている保険の種類や、家族の中で支出の決定権を持っているのは誰かとか、その世帯の大体の可処分所得だけじゃなくて、非常に細かい家庭内事情や家族関係について、とにかく通常のアンケート調査なんかでは絶対に入手不可能な、極めて詳細な個人情報が手に入る。」

「介護を受ける本人はもちろん、家族の信頼を得てしまえば、後は介護サービスだけじゃなくて、パック旅行とか保険とか。それから紙オムツみたいな介護用の消耗財なんかも自然に売ることが出来る。」

「介護保険制度の改正という絶好の事業環境ということもあるけれど、むしろ顧客と日常的に直接触れ合う密着型の営業が可能になるという意味で、事業価値が大きい。」

(どうだ!こんなこと君達は到底思いつかんだろう?)とでも言わんばかりに、介護ビジネスを起点にしたマーケティング論を披露してくれたのを思い出す。

その話を聞いて、実は僕もその時は「ふ~ん、なるほど世の中には美味いところに目を付ける人が居るもんだ!」と単純に感心したのを覚えている。

で今回の騒動で、久々にその時の事を思い出したわけだ。

折口氏は、「私は介護に対する特別な思い入れがある。」と明言しているけれど・・・。まぁ、本人しか分からないから、本当にそうなのかもしれない。

一連の流れを見ながら、もしも折口氏が本気でユーザーと従業員の事を考えて事業の継続を図るというのなら、同じグループ内の会社じゃなくて、第三者に事業譲渡すれば済むじゃいないか?と単純に思っていたのだが、どうやら早速事業買収のオファーがあったそうで・・・。

誰が買うにしても、ゼロから立ち上げるよりコストはかからないはず。

ただしこのコムスンのニュース、あまりにもタイミングが良すぎて、もしかしたら年金問題の煙幕では?と穿った見方をしてしまうのは僕だけか・・・。

June 12, 2007 in Business, Media, Politics | Permalink | Comments (2) | TrackBack

Wednesday, April 25, 2007

【音楽は一曲47秒でOK!?】

■昨日放送したJAM THE WORLDは、247ミュージックの丸山代表をゲストに迎えて、彼の提唱する「1曲47秒説」について伺った。

といっても、一体何のことやら??だと思うけど、要するに現代においては、携帯をプラットフォームに流通する楽曲は、47秒というサイズがジャストじゃないかというお話。

丸山さんによれば、「最近の楽曲は、意味もなく長い。7分ぐらいの曲が当たり前に成っている。」

「アーティストは相変わらず細部にこだわり、ほんの少しの違いを求めて、わざわざロスやニューヨークでマスタリングしたりしているけれど、リスナーはそんなこと全く気にもしていない。」

「自分は蓄音機の時代から音楽に関わっているが、楽曲のサイズはメディアの特性に依存する部分がある。かつてラジオが音楽の主な露出媒体だった時代には、一曲2分半から3分というフォーマットが当たり前だった。」

「時代は変わり、今やCDで音楽を良い音でじっくり鑑賞するというユーザーよりも、いつも使っている携帯でとりあえず音楽が聴けりゃ良いや~ていう人がほとんどに成った。つまり、着メロ程度のサイズでも、ユーザーにとっては十分だということになっている。」

「一方で、楽曲を制作する側は、楽曲の長さに対する特別な制限がない状況の中で、必要以上に曲をいじって結果的に7分を超えても気にしない。かつてのヒット曲は、ビートルズにしても、ボブ・ディランにしても、曲のエッセンスは30~40秒の中で展開されるワン・コーラスの中にすべて表現されていて、我々の記憶に残っているのは、そのワン・コーラスだけだったりする。」

「音楽の消費形態が変わった以上、供給側も発想を変えて、着メロに最適な長さの楽曲ということで、最初から47秒という制約の中で音楽を表現する、という形があるのではないか、という発想。」だという。

ふ~む・・・。未だに音楽を聴くときは部屋の灯りを落として、スピーカーのセンターに陣取り、好きな酒でも飲みながら、全身全霊をもって音楽に没入するのが当たり前の、ようするに今やオールドスクールなリスナーの僕としては、この発想は理解は出来たとしても、なんとも違和感のある話だ。 

確かに、全身全霊を籠めて鑑賞することが相応しい音楽が少なくなったのは残念ながら事実だし、昔に比べると、やることが沢山あり過ぎて、一日の中で音楽と真剣に向き合う時間も随分少なくなったのもまた事実。

これは多分僕だけじゃなくて多くの人が共通に抱える問題で、携帯やPCの普及で生活全般が便利に成った分、外部とのコミュニケーションに費やす時間が増えた結果、音楽を聴くという目的の為だけに時間を割けなくなった、つまり可処分時間の問題だと思うけど。

だからといって、「音楽は一曲47秒もあれば十分」なんて云われると、思わず反発したくなる。

音楽はそもそも音そのものがコモディティであるとすると、それを伝えるための“乗り物”としてのメディアが、アナログからCDへ、そしてネットを経由したダウンロードへと変遷してきたことは、技術革新はもちろんだけど、むしろユーザーのライフスタイルの変化に沿ったものだから、この流れ自体は今更逆行することはないだろう。

ただし、蓄音機~モノラル・オーディオ~ステレオという再生機器の変化。そして、アナログ・レコード~CDという流れは、音楽の再生能力の向上という、純粋に音楽の体験をより深める方向への変化だったのに対して、パッケージからダウンロードへの移行は、音楽の再現性云々ではなく、単にユーザーの利便性を向上させる方向への流通形態の変化だという部分で意味が大きく異なる。

その点についていうと、1996年に当時リットーミュージックの佐々木会長と共に、ミュージック・シーオー・ジェイピー(現MUSIC.JP)という、世界でも初めてに近い音楽ダウンロード専門のベンチャー企業の立ち上げに関わった者としては、当時はビジネス・モデル自体が早すぎて「ドンキホーテ」呼ばわりされたりしたけれど、やがて今のような時代が来ることは確信していたわけだから、結果的にPCではなく携帯がメインのマーケットに成ったという部分で若干の違いがあるにせよ、音楽をダウンロードして購入するということが普通のことに成ったこと自体は、喜ばしいとは思う。

しかし妙なもんで、いざダウンロード全盛に成ってみると、自分自身はむしろそうした流れとは逆行して、相変わらずCDを店で購入して聴いている。

僕自身は、今も昔も、音楽の入れ物としてのパッケージにも異様なほどのこだわりを持っているし、その姿かたちに執着している。

何故なら、僕はパッケージを含めた全てにアーティストの個としての表現を見るのであって、音のみでの体験にはどこか物足りなさを感じてしまうからなんだけど。

単なるモノ・フェチというか、物理的な所有欲に過ぎないといわれれば、そのとおりかもしれない。

しかし、形のないエーテルのような音楽は、その入れ物との組み合わせによって現実界に固定されやすくなり、我々の記憶に留まり続けるものと成るのではないか。

音楽とは音という質量に対して、時間というツールを使って三次元空間を刻む、時空的な彫刻のようなものだから、ある楽曲が聴くものに対して情動的な印象を与えるためには、それなりの時間と空間、そしてある程度の音量がどうしても必要だと思うのだ。

47秒という時間と、ヘッドフォンという閉ざされた空間で再生される音楽からは、それ相応の時空間的質量しか得られないだろうし、それが本当の意味で音楽的な体験といえるほどのものかどうか甚だ疑問に思う。

一方で、音楽が我々を取り巻く多様なエンターテインメントの中の、単なる選択肢の一つとして流通し、消費されている以上、その流通形態に合わせた音楽のあり方というものが出てきても不思議ではない。

丸山さんはそれが47秒というサイズだと提案しているわけだ。

丸山さん自身は、かつてエピックソニーの代表として、まさに日本の洋楽文化の本流を切り開いてきた人物。本当のところは、より良質な音楽をより良いパッケージで世の中に送り出して行きたいというのが本音だとおっしゃっていたが、その丸山さんが、長年売り手側から音楽業界に関わってきた結果たどり着いたのが、この47秒フォーマットだというのは、どこまで本気なのかも含めて、個人的には興味深い。

「一曲47秒でOK!」なんて云うのは、ある種丸山さんならではのアイロニー的な表明なんじゃないか。決して額面通りに受け止めるべきではない、という気がする。

April 25, 2007 in Art, Business, Media, Music, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Saturday, March 31, 2007

【イランvs.イギリス 孤立化するイラン】

イランは捕虜と成っている15名のイギリス人水兵の内、既に公開された女性兵士のビデオに続いて、二人目のビデオをリリースした。

このビデオの中で兵士は、イギリスの艦船が許可を得ずにイラン領海内に入ったことを認めた上で、御丁寧に何度も繰り返し“謝罪”までしている。

BBC NEWS | UK | UK sailor's second Iran 'apology'

A second member of the captured Royal Navy crew has apologised for trespassing in Iranian waters.

The "confession" by a crewman, named as Nathan Thomas Summers by Irna news agency, was broadcast on Iranian state television.

 

Here is the text of his statement:

"We trespassed without permission.

"I would like to apologise for entering your waters without any permission.

"I know it happened back in 2004 and our government promised that it wouldn't happen again.

"Again I deeply apologise for entering your waters."

この“謝罪”とほぼ同時に、領海侵犯を事実としてイランのアフマディネジャド大統領がイギリス政府に対して謝罪を要求。

イラン政府、英国政府に謝罪を要求(AFP BB NEWS)

【テヘラン/イラン 30日 AFP】イラン政府は29日、英艦艇がイランの領海を「侵犯」したことについて英国政府に謝罪を要求するとともに、女性水兵の解放を拒絶した自国政府の判断を擁護した。

 メヘル通信(Mehr)によると、軍当局のAlireza Afshar報道官は英水兵の拘束問題について「解決策は英国政府が現実を受け入れ、偉大なイラン国民に謝罪を表明することだ」と語り、「真実を認め、領海侵犯を繰り返さないよう約束」するよう英国政府に迫った。

 イラン政府は英水兵らの解放を求める国際社会の要請を拒否。先般約束した唯一の女性水兵の解放についても、拘束事件に対する「英国政府の過剰反応」を理由に撤回している。

 イラン政府は23日、ペルシャ湾北部で「イラン領海を侵犯」したとして英水兵ら15人の身柄を拘束。これに対して英国政府は、同水兵らはイラク領海で「通常のパトロール任務中」に拘束されたと発表している。

イランにしてみると、あくまで「悪いのはお前らだ!」ということで一歩も譲る様子が無い。こうした事態に対して、国連安保理が深刻な憂慮を表明。

BBC NEWS | UK | Navy crew 'concern' voiced by UN

また、EUの外相もイランに対して捕虜の即時解放を求めている。

BBC NEWS | Europe | EU ministers put pressure on Iran

四面楚歌のように見えるイランは一歩も退くことなく、ついにドルでの原油取引を中止する計画を発表。これはアメリカが(内心はともかく)最も嫌がる対抗措置だ。

イランはドルでの原油売却中止を計画―中銀総裁=国営テレビ | Markets News | Reuters.co.jp

[テヘラン 30日 ロイター] は、同国がドルでの原油売却の中止を計画していると述べた。国営テレビが30日報じた。

 報道によると、シェイバニ総裁は「イランは、ドルでの原油売却を完全に中止することを計画している」と述べた。

 イラン当局者は、ドル以外の通貨による収入が大きいとし、価格の算出は依然国際通貨のドルで行っているとしていた。

原油取引をドルからユーロなど他の通貨に移行させる動きがはっきりした段階で、イランは以前のイラクの場合と全く同じようにアメリカの逆鱗に触れる事となり、明確な攻撃の動機を与えることになる。 (イラクが攻撃されたのは、イラクの原油取引をドルからユーロにシフトしたことが原因に成っているという説がある。)

既に制裁を発動している国連安保理はもちろん、違法に兵士を捕縛されて激怒するイギリス、そして元々イランを攻撃したがっているアメリカ・・・・。

イランはまるで予定通りに粛々と孤立化への道を歩んでいるように見える。

役者が揃ってきた感じがするけれど、状況がエスカレートすればするほど、戦争が始まることを見越して(期待して)原油価格もどんどん上がる。

かくしてイラン戦争をスタートさせるシナリオは順調に出来上がりつつあるけれど、戦争を回避するシナリオはどこにも無いのだろうか?

しかし良く考えてみれば、ここまで分かりやすい状況を作ってまで戦争オッパジメル可能性はむしろ低いのではないかという気がするし、別に無理して戦争しなくても、ロシア経由でリークされた4月6日をピークに乱高下すると思われる原油相場で儲けは充分に得られるということだろう。

これは前戯みたいなもんですよ。

■参考リンク

March 31, 2007 in Business, Current Affairs, IRAN, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 30, 2007

【日本はIT先進国ではありません】

日本は世界のIT先進国だと思っている人は結構多いと思うんだけど、ところがどっこい、世界経済フォーラム(WEF)の評価はイマイチ。というか、完全にメダル圏外。(涙)

確かに、例えば選挙活動にインターネットを使っちゃいけないとか、公共サービスにしても情報公開にしても、上位を占める北欧勢に比べると、まだまだIT開発途上国ということなんだろう。

とはいえ、下記のサマリーでは「日本は世界でも最も進んだブロードバンド社会」で「ブロードバンドの通信費は世界で最も安価」とか、他にも「ケータイ経由のネットアクセスは世界一」で、「メールや音楽のダウンロード、ゲームの利用以外にも、高解像度の写真や動画の送受信やテレビ放送の視聴、電子マネーの決済などケータイのサービスの多様さ」なんていう、褒めてるところもある。

政府が目指すu-Japan構想に基づいて、2010年までに世界最高のユビキタス社会が実現出来るかどうかが注目されるところだろうけれど、同時に高度なネットワーク社会に付き物のプライバシーやセキュリティー問題の解決、そしてさらなる規制緩和による自由競争の促進など、日本が抱える課題は可及的速やかに解決を求められている、というこのレポートの指摘はなかなか鋭い。

日本の世界ITランキングは14位--世界経済フォーラム調査(CNET Japan)

 世界経済に関する非営利団体の世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)は、2006年度版「世界IT報告」を発表。国別・地域別のIT競争力ランキングが公表された。

 今回の調査で、日本のランクは14位。前年16位からわずかに順位を上げたものの、IT先進国を自認する国民意識とはかけ離れた評価が示された。

 一方、今回トップに立ったのは、デンマーク。政府の情報通信政策の明確なビジョンや通信規制の早期自由化、ITの浸透度、活用度において、とりわけ高い評価を獲得し、前年3位から首位に躍り出た。

 そのほか、2位にスウェーデン(前年8位)、4位フィンランド(同5位)、10位ノルウェー(同13位)と、北欧勢の健闘が目立った。

 また、前年1位の米国は7位に後退。技術革新や、教育制度、産業支援、市場環境については、依然トップレベルの水準を維持しながらも、IT関連の政治環境や規制において評価を下げたのが、首位転落の主な要因となった。

The Global Information Technology Report (WEF)

Since it was first launched in 2001, The Global Information Technology Report has become a valuable and unique benchmarking tool to determine national ICT strengths and weaknesses, and to evaluate progress. It also highlights the continuing importance of ICT application and development for economic growth.

The Report uses the Networked Readiness Index (NRI) to measure the degree of preparation of a nation or community to participate in and benefit from ICT developments. The NRI is composed of three component indexes which assess:
- environment for ICT offered by a country or community
- readiness of the community's key stakeholders (individuals, business and governments)
- usage of ICT among these stakeholders.

For the first time, Denmark tops the rankings of The Global Information Technology Report 2006-2007’s "Networked Readiness Index", as a culmination of an upward trend since 2003. Denmark’s outstanding levels of networked readiness have to do with the country’s excellent regulatory environment, coupled with a clear government leadership and vision in leveraging ICT for growth and promoting ICT penetration and usage.
Press release I Rankings (PDF or excel) I Photos I Contents I Preface I Executive Summary

Information and communications policy in Japan

Although ICT usage in Japan lagged behind that of other advanced nations in the 1990s, Japan has recently emerged as one of the world’s most advanced broadband communications societies.

This is primarily a consequence of the high penetration of broadband technologies such as fiber optic cable for household use. As a result of competition, a number of DSL customers switched to fiber optic cable.

In addition, Japan’s mobile telephones have the highest Internet access rate (87 percent) in the world, and over 60 percent of these mobile telephones are 3rd-generation telephones.

Mobile telephones in Japan can be used not only for e-mail, downloading music, and playing games, but also for taking high-resolution photos and movies, watching television, using electronic money, and purchasing electronic tickets. Finally, broadband fees in Japan are the lowest in the world (100 kilobytes cost US$0.07 a month).

Acknowledging the importance of ICT for economic growth, in 2000 the Japanese government adopted a framework IT law setting specific targets with the aim of turning Japan into the most advanced ICT country in the world.

This law enabled the adoption of different e-Japan strategies that fostered ICT use and penetration in different areas. In December 2004, building on the achievements of the previous e-strategies, a u-Japan Policy was adopted in order to create an ubiquitous networked society by 2010. The u-Japan Policy is focused on ensuring broadband access for everybody and on making Japan’s communications infrastructure totally broadband capable.

As Japan evolves into an increasingly networked society, some challenges—such Internet privacy and security issues and the need to upgrade competition laws, among others—have emerged that will need to be addressed urgently in the near future.

March 30, 2007 in Business, Economy, Politics, Web Culture, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 27, 2007

【LET IT BEAN :ポール・マッカートニーがスタバと契約】

先日3月22日に発表された、ポール・マッカートニーがスターバックスのレーベル「Hear Music」という契約して、レーベルの所属第1号アーティストになったというニュースは、久しぶりに「ヘェ~?」という感じの音楽ネタだ。

スタバが音楽アルバムの制作販売や書籍、映画の制作なんかに関わっていたのは知っているけれど、まさかマッカートニーと契約するなんてね。誰が想像しただろうか?

今回はとりあえずワンショットのディールということらしいけど、リリースされれば2005年のアルバム「Chaos and Creation」以来の新作ということになる。

ところでこのHear Musicの作品はこれまでスタバの店内での販売に限られていたが、今回のアルバムは、通常のレコード流通でも販売するそうだ。

スタバで販売されるCDは店頭で扱うアイテム数が限られているし、ある種のダイレクト・マーケティングだから、結構アーティストにとっては美味しいマーケットらしくて、これまでもスタバには様々なアーティストからのオファーもあったそうだけど、やっぱりビートルズ・ブランドに勝るものはない。

スタバにとっては、マーケティング戦略的にもブランディング的にもマッカートニーのアルバムをリリースするというのは、いくら払っても惜しくはない間違いなく最高の形だろう。

それにしても、考えることはみんな同じみたいで、このニュースに「LET IT BEAN」というタイトルをつけたサイトが結構あるのには笑った。というわけで、僕も仲間に入ります。

LET IT BEAN (Entertainment Weekly)

Starbucks has announced that Paul McCartney will become the first artist to release a record on the company's newly formed Hear Music record label. The record, which is scheduled for an early summer release, will be McCartney's first studio release of all-new material since 2005's Chaos and Creation in the Backyard. Starbucks made the announcement today (March 21) at its annual shareholders' meeting in Seattle.

''This is something I've been working on for a little while now,'' McCartney said of the David Kahne-produced album during a Webcast of the meeting. ''A lot of it's very personal to me. The songs are in some ways a little bit retrospective. Some of them are of now, some of them hark back to the past, but all of them are songs I'm very proud of.''

Starbucks has sold CDs in its stores under the Hear Music brand since acquiring the company in 1999. Among its most successful albums are Ray Charles' Genius Loves Company and Sergio Mendes' Timeless. Hear Music also has its own station on XM Radio.

Previously, Hear Music CDs were sold only in Starbucks stores and specialty-branded retail outlets, but the McCartney CD will be the first album to be released since Starbucks and the Concord Music Group evolved Hear Music into a true record label that will sign and develop artists and distribute their recordings through traditional music channels.

Hear Music worked out a one-record deal with McCartney after meeting with him and his team in the U.K. ''We've been approached by a lot of artists who wanted to go direct with Starbucks,'' Ken Lombard, CEO of Starbucks Entertainment, explained to EW.com. ''For us it was about trying to execute our strategy and gain some credibility at the same time. We couldn't be more excited about partnering up with such an iconic artist like Paul.''

LET IT BEAN: STARBUCKS TO START MUSIC LABEL, EYES MCCARTNEY (NEW YORK POST ONLINE)

Let it bean: Paul's new pal (THEAGE.COM)

Starbucks signs Paul McCartney (REUTERS/UK)

March 27, 2007 in Business, Food and Drink, Music | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, March 26, 2007

【イラン攻撃の序曲か?】

3月23日にイランがイギリスの領海侵犯を理由に15名の英国兵士を捕縛したニュースと、その後の展開は、色んな意味で大きな意味を持っているような気がする。

Iran seizes UK vessels and crew (BBC.COM)

Iran has seized three UK navy vessels and eight crew members inside its territorial waters near the Iraq border, UK defence officials confirmed.

Seizure unjustified, Iran warned (BBC.COM)

"We have certainly sent the message back to them very clearly indeed. They should not be under any doubt at all about how seriously we regard this act, which is unjustified and wrong."

Blair: Seizure of UK troops by Iran 'very serious' (CNN.COM)

BERLIN, Germany (AP) -- British Prime Minister Tony Blair said Sunday that the 15 British sailors and Royal Marines captured by Iran were not in Iranian waters and warned Tehran that Britain viewed their fate as a "fundamental" issue.

"I want to get it resolved in as easy and diplomatic a way as possible," he said, but added he hoped the Iranians "understood how fundamental an issue this is for the British government." (Watch Blair react to seizure Video)

Blair's comment, at celebrations for the 50th birthday of the European Union, follows British and European Union demands for Iran to release the 15 naval personnel seized at gunpoint in disputed waters between Iran and Iraq on Friday. (Watch how British sailors and marines were seized Video)

Security Council approves new sanctions on Iran (CNN.COM)

UNITED NATIONS (AP) -- The United Nations Security Council was preparing to vote Saturday afternoon on new sanctions to pressure Iran into suspending uranium enrichment.

Major powers were expecting unanimous approval.

Angry Iran reduces nuclear access (BBC.COM)

President Mahmoud Ahmadinejad said separately that the sanctions were illegal and Iran would not stop its nuclear work "even for one second".

The sanctions block Iranian arms exports and freeze assets of anyone involved in nuclear and missile work.

Iran denies seeking nuclear weapons, insisting its work is peaceful.

"After this illegal resolution was passed against Iran last night [Saturday], it forced the government to... suspend parts of its activities with the [International Atomic Energy Agency, IAEA]," government spokesman Gholamhossein Elham said on state television.

Iran trimming cooperation with nuclear watchdog (CNN.COM)

The move from Tehran was a gesture in apparent retaliation for the sanctions unanimously approved Saturday by the U.N. Security Council because of Tehran's refusal to stop enriching uranium. (Watch iran's foreign minister reject the vote Video)

The sanctions, which send a strong message to Tehran that its defiance will leave it increasingly isolated and warn of even tougher penalties ahead, were immediately rejected by Iran which said it had no intention of suspending its enrichment program.

もしかしたら・・・、イギリスは意図的にイランを挑発する為に、わざと領海侵犯したのではないだろうか?

そして敢えてイランの反発を促して国連安保理の制裁決議に対する対決姿勢を強めさせ、国際社会に「イラン攻撃もやむなし」というイメージを植えつけた上で、かねてからの噂どおりイランへの攻撃を開始するというシナリオなのかもしれない。

まさに“Deja Vu”な感じじゃないか?

そして実にタイムリーに、中国経由でロシアから「アメリカが4月6日にイランを先制攻撃する」という情報をリークした記事が配信された。

ロシアのマスコミがアメリカは4月6日にイランに対する先制攻撃を開始するとスッパ抜く <陳(Chin)胡痒(Kokai)のWorld view>

【概要】米国は現地時間の4月6日未明にイランに対する「外科手術的攻撃」を開始することを決定した模様とロシアのマスコミが相次いで報道。その理由は西側社会が復活祭の前夜であり、金曜日でイスラム教徒が仕事を休みだからというもの。ロシア情報筋が入手した米軍の作戦計画によれば、攻撃は6日の朝4時から夕方4時までの12時間連続して行われる。これによってイラン国内の20か所の核施設と、ペルシャ湾のイラン海軍艦艇、イラン軍の指揮通信施設を粉砕する。アメリカ側の考えでは、イランの軍隊は現場に権限が与えられておらず、ロシアのように上級司令部に権限が集中しているため、指揮中枢を破壊することによって、末端の部隊は無力化できるとのこと。

とりあえずこれからの数日間、イランとイギリス、そしてアメリカの動きから目が離せなくなりそうだ。

March 26, 2007 in Business, Current Affairs, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

【米空軍の最新兵器は光線銃というHOTなニュース】

■Ray gun makes targets feel as if they are on fire (MSNBC.COM)

去年の10月頃にCNNで報道されていたのを思い出して、その時にブックマークしたニュースのリンクを辿ってみたら何故か削除されていたので、他のニュースサイトを探していたらMSNBCで更に詳しく紹介されていた。

“光線銃”というと、なんだか子供じみた響きをもっているけれど、この最新兵器は2010年には量産体制に入る予定だというから間違いなく現実に存在している。

軍関係者によると、この光線銃は「人体には無害で死ぬことはない。無実の人間や味方の兵士を傷つけることなく作戦が遂行できるため、イラクやアフガニスタンなどでの使用に適している」という。つまり“人道的な兵器”ということだ。

「光線を照射されたターゲットは、身体に火がついたように感じる」というから、実証実験もやったんだろうか・・・。と思っていたら、この記事にその実験の模様が載っている。ただし、記事を読む限りこれは“光線”というより”電磁波”というほうが正しいと思うけどね。

1月24日にジョージア州のMOODY空軍基地で行われたメディア向けのデモンストレーションでは、暴徒に見立てた群集(多分、アメリカ兵)に向けて450メートル以上離れた距離から光線を約17回照射したそうだ。

     

照射されたターゲットは2秒で54℃の熱を感じるらしいんだけど、皮膚の表面から64分の1インチの深さまでしか浸透しない波長(95-GHz millimeter)を利用しているので、表面から数インチの深さまで熱する電子レンジよりも安全で、実際に肉が焼けるわけではないというが、「今にも服から火が噴出すような感じ」がするらしい。

「弱」で使えば暖房にも使えるかも・・・。

しかしだ、当然の事ながら電子レンジと同じで照射する時間を長くしたり出力を上げたり波長を変えたりすれば簡単に強度を上げることが出来るはずで、人を燃やすどころか、灰にする事だって出来るに違いない。

きっと今回公表されたのは「ノーマル・バージョン」で、「オプション」でアップグレード版も用意されているんだろう。

既に陸・海・空全ての軍が(購入に向けて)大きな興味を示しているそうだ。その内、日本にも営業があるかも。

でも、久間防衛相には売ってくれないよ、多分。

MOODY AIR FORCE BASE, Georgia - The military's new weapon is a ray gun that shoots a beam that makes people feel as if they will catch fire.

The technology is supposed to be harmless — a non-lethal way to get enemies to drop their weapons.

Military officials say it could save the lives of innocent civilians and service members in places like Iraq and Afghanistan.

The weapon is not expected to go into production until at least 2010, but all branches of the military have expressed interest in it, officials said.

ちなみにこの新兵器、正式には「Vehicle-Mounted Active Denial System (V-MADS)」というそうだけど、技術的なこととか更に詳しく知りたい方は下記のリンクをどうぞ。

Vehicle-Mounted Active Denial System (V-MADS)  

この記事によると、空軍は今回公表されたHumveeに搭載するタイプ以外にも、航空機や戦艦に搭載するタイプも計画中とのことで、当然、更に大型で数段パワーアップしたバージョンも開発されているはずだ。

Future versions might also be used onboard planes and ships. The vehicle-mounted version will be designed to be packaged on a vehicle such as a High Mobility Multi-purpose Wheeled Vehicle (HMMWV, more commonly referred to as a Humvee). Power would be provided by a turbo-alternator and battery system. Researches say they have made technological break through on power supplies to run such weapons even when mounted on vehicles or aircraft.

■Active Denial System (Answers.com)

Controversy as to the methodology of testing, in which volunteers were asked to remove glasses, contact lenses and metallic objects that could cause hot spots, has raised concerns as to whether the device would remain true to its purpose of non-lethal temporary incapacitation if used in the field where safety precautions would not be taken. Proponents of the system claim that these tests were early in the program and part of a thorough and methodical process to demonstrate the safety and effectiveness of the technology, which has now involved more than 600 volunteer subjects and some 10,200 exposures. As safety was demonstrated in each step of the process, restrictions were removed and now, according to ADS proponents, there are no restrictions or precautions necessary for volunteers experiencing the effect.[6]

Critics cite that although the stated intent of the ADS is to be a non-lethal device designed to temporarily incapacitate, easy modifications or incorrect use by the operator could turn the ADS in to a torture device that would violate international conventions on warfare.

March 26, 2007 in Business, IRAQ, Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 23, 2007

【タミフル・トラブルの闇の奥】

タミフルの巡る最近の動きを見ていると、タミフル自体の危険性もそうだけど、やっぱり思い起こすのは、タミフルとラムズフェルド前国防長官のつながりだ。

実はラムズフェルドは2001年にブッシュ政権に入閣するまで、タミフルのメーカーであるギリアド・サイエンシズの会長を務めていた。

なんだかチェイニー副大統領とハリバートンの関係を彷彿とさせる話ではないか。

Rumsfeld's growing stake in Tamiflu (CNN.COM)

ラムズフェルド、鳥インフルエンザで大儲け(暗いニュースリンク)

鳥インフルエンザ大流行の予測は世界の人々をパニックに陥れているが、ギリアド・サイエンシズ社の株を所有するラムズフェルド国防長官やその他政界関係者にとっては朗報だ。カリフォルニア州に本拠を構えるバイオテック企業ギリアド社は、インフルエンザ治療薬として現在世界中から注目されている『タミフル』の特許を所有している。

1997年からブッシュ政権入閣までの2001年の間、ラムズフェルド国防長官はギリアド社の会長を務めており、現在でも同社の株を保有しているが、その評価額は500万ドルから2,500万ドルの間であることが、ラムズフェルド氏自身による連邦資産公開申告書で明らかになった。

入閣後もギリアド社の株を保有していたので、つまり日本政府がタミフルを大量購入したことで、ラムズフェルドの懐もかなり潤ったはずだ。

ここに来て、厚労省は遅ればせながら、ようやくタミフルと異常行動の関連性を否定する姿勢を修正したわけだが、まだその危険性について明確な結論を出したわけではない。(YOMIURI ONLINE

 インフルエンザ治療薬「タミフル」を巡る問題で、厚生労働省の辻哲夫次官は22日の定例記者会見で、タミフル服用と異常行動の因果関係について「これまで『否定的』という見解をとってきたが、虚心に検討する。今後、判断も変わりうる」と述べ、従来の見解を事実上撤回した。

 また、服用後に異常行動をとりながら死亡に至らなかった負傷事例を分析していなかったことも明らかにした。

 同省によると、転落・飛び降りなどの異常行動による負傷事例は、未成年11件、成年4件。これ以外の死亡事例8件は専門家が分析を加えるなどしていたが、負傷事例は副作用が疑われる情報の一覧表に担当者が目を通す程度だったという。医療機関から今月19日の飛び降りが20日に報告された際、過去の事例を洗い直すまで、同省安全対策課では負傷事例が15件に上ることも把握していなかった。

 辻次官は、「膨大な副作用情報が入ってくるので、死亡事例からチェックしていた。異常行動をひとくくりにして、中身を詳細に分析していなかった」と、対応のまずさを認めた。

 タミフルの副作用が疑われる情報は、2001年2月の発売以来、のべ1763件報告されており、同省は今後、このすべてを検討するという。特に精神・神経系の副作用については、服用の状況や発症の経過を専門家による審議会で詳しく調査する。

タミフルのビジネス的な背景を考えると、政府がその危険性を簡単に認められないのは、もしかしたら政治的な配慮があるのではないかと勘ぐってしまうのだが・・・。

とにかく日本はタミフルを大量に備蓄しているし、最大の消費国でもある。(YOMIURI ONLINE

 輸入販売元の中外製薬によると、日本のタミフルの使用量は世界で最も多い。新型インフルエンザの懸念から、海外での使用量も増えたため、現在の使用量は世界の3割程度にまで下がったが、インフルエンザが流行した2003年1月~3月にかけては、世界の使用量の約7割を占めた時期もあった。

 FDAによると、タミフル承認後、タミフルを製造したロシュの日本法人が、全国7万か所の医療機関や医師から副作用の情報を集め、この結果もFDAに報告されている。一方で、米国のタミフルによる副作用の報告が始まったのは昨年の冬からだ。

もしかしたら、広島・長崎の原爆投下と同じように、日本人はタミフルの人体実験の実験台にされているんじゃないかという気がする。

それにしても、今後タミフルと異常行動との間に関連性が確認されれば、それはおそらく神経生理学的な観点から検証することになるのだろうけれど、もしその因果関係が証明されれば、タミフルは間違いなく全面的に禁止に成るのだろうと思うけれど、果たして簡単にそうなるかどうか・・・。

この問題については、「ストレイ・ドッグ」というサイトに2005年11月22日付けのエントリーで、まさに今の状況を予見する記事が掲載されている。

その後現在に至るまでの経緯と、これからの政府の対応を検証する上で、改めてタミフルに関するこうした情報が既知のものであったのだという事実を確認しておきたい。

タミフルの国家備蓄も米ブッシュの意向!?(情報紙「ストレイ・ドッグ」)

■参考リンク:

インフルエンザの特効薬「タミフル」は信頼できるか?(SAFETY JAPAN)

リン酸オセルタミビル(タミフル)と突然死、異常行動死との関連に関する考察(医療ビジランス研究所)

March 23, 2007 in Business, Current Affairs, Politics, Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, March 21, 2007

【新セブン・シスターズの台頭】

田中宇さんのコラム記事で「新セブン・シスターズ」というものの存在を知った。

「セブン・シスターズ」と聞いてピンと来る人は、是非この田中さんのコラム「反米諸国に移る石油利権」を読むことをお薦めしたい。

近代のほとんどの戦争、特に中東を舞台にした戦争の根源にあるのは、石油利権を巡る争いだというのは紛れもない事実だと思う。そしてその舞台裏には常に「セブン・シスターズ」が存在していて、それはこれからも変わらないと思っていたけれど、この記事にある「新セブン・シスターズ」の台頭は、そういう固定的な見方を変えざるを得ない、従来の世界観の再検討を迫るもので、まさにパラダイム・シフトという感じがする。

「セブン・シスターズ」は、7社で世界の石油利権を支配しているといわれる米英の石油会社で、エクソン、シェブロン、モービル、ガルフ石油、テキサコというアメリカの5社と、ブリティッシュ・ペトロ-リアムス(BP)、ロイヤル・ダッチ・シェルというイギリス系の2社を指していた。1980-90年代の国際石油業界の再編によって、エクソンとモービルが合併し、テキサコがシェブロンに吸収され、ガルフ石油は分割されてBPとシェブロンに吸収されたことで、セブン・シスターズは4社に減った。この4社が世界の「石油利権」を握り「石油はアングロ・サクソン(米英)が支配する」というのが、これまでの常識である。

 ところが問題のFTの記事によると、今やこれらの米英の石油会社は、世界の石油利権を支配していない。米英のシスターズは、すでに「旧シスターズ」になってしまっており、代わりに欧米以外の国有石油会社が「新シスターズ」を結成し、それが世界の石油と天然ガスの利権を握るようになっているという。

 新しいセブン・シスターズとは、サウジアラビアのサウジアラムコ、ロシアのガスプロム、中国のCNPC(中国石油天然ガス集団)、イランのNIOC、ベネズエラのPDVSA、ブラジルのペトロブラス、マレーシアのペトロナスの7社である。これらは、いずれも所属する国の国営企業である。

 FT紙は、石油業界の多数の経営者たちに意見を聞いた上で、この7社を新シスターズとして選定したという。7社は合計で、世界の石油・ガスの産出量の3分の1、埋蔵量の3分の1を握っている。これに対して旧シスターズの4社は、保有油田が枯渇傾向にあるため、今では産出量の1割、埋蔵量の3%しか持っていない。

 旧シスターズは、ガソリン、軽油、石油化学製品など、業界の川下の加工品分野を握り続けているため、企業としての収益率は新シスターズより高い。だが、企業価値を表す株式の時価発行総額で見ると、1位はエクソン・モービルが維持しているものの、2位と3位は、BPとシェルが落ち、代わりにガスプロムとCNPCが上昇して取って代わった。

 国連の国際エネルギー機関によると、これまでの30年間に新たに開発された油田・ガス田の40%は旧シスターズ管轄下の欧米諸国に存在していたが、今後40年間に開発予定の油田・ガス田の90%は新シスターズが強い発展途上国に存在している。

 FTによると、こうした変化を踏まえ、世界のエネルギー業界のルールは、これまで旧シスターズが決めていた状況から、新シスターズが結束して決める状況に、すでに転換している。新シスターズの台頭の背景にあるのは、発展途上国での資源ナショナリズムの勃興で、以前からのその動きが、最近になって石油覇権の移転というかたちで結実したのだとFTは分析している。

March 21, 2007 in Business, IRAN, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, November 02, 2006

【一昨日のJAM ゲストはイーライセンスの三野明洋さん】

一昨日放送したJAM THE WORLDのゲストに、イーライセンスの三野社長を迎えて、日本の放送業界における新しい著作権管理の仕組みについてお話を伺った。

イーライセンスは、2001年10月に著作権管理事業法が施行されたことを受けて、民間団体としては初めて著作権管理業務をスタートした会社だ。

著作権管理というと、戦後60年間ずっとJASRAC(日本音楽著作権管理協会)が独占的に行ってきた。これは何故かというと、少し前まで著作権管理業務とは仲介業務法に基づき文科省が管轄する認可事業であり、JASRAC以外のものは触ることすら出来ない事業領域だったのだ。

以下はイーライセンスのHPからの引用:

 これまで日本の音楽著作権を管理する団体は、JASRAC(日本音楽著作権管理協会)しかありませんでした。しかし、2001年10月に新しい法律(著作権等管理事業法)が施行され、JASRAC以外でも著作権管理を行えるようになりました。その流れの中、民間初の著作権管理事業者として立ち上がったのが、我々e-Licenseです。

 以前は、著作権管理をJASRAC一社で行っていた為、権利者(作家・音楽出版者)は楽曲が出来上がると必然的にJASRACへ登録していましたが、これからは権利者自身が著作権管理事業者を選択することが出来るようになったのです。

アメリカの場合は、BMIASCAPという管理団体があって、それぞれが著作権使用料の徴収分配についてサービスの優劣を競い合っている。

たまたま僕は自分が関わっていた「INTERIORS」というバンドのレコードを、日本ではアルファ・レコードのYENレーベルからリリースし、一方で自分でディールをアレンジしてアメリカのWINDHAM HILLというレーベルからもリリースしていた関係で、当時WINDHAM HILLのディストリビューターだったBMGの推薦でALMO IRVINGという出版社を通じてBMIに楽曲の管理委託をしていた。

JASRACに登録しながら、なおかつBMIにも管理を委託したというのは前例がないと、当時JASRACからクレームがあったのを記憶している。

まぁそれはそれとして、当時僕が一番驚いたのは、BMIが作成したステートメントがJASRACのものとは比べ物にならないくらい詳細だったことだ。

たとえば、アメリカのどの都市でどの曲がラジオで何回オンエアされた。一回につき使用料はいくらなので合計いくら、みたいな情報が載っていて、これを見るだけで自分の楽曲がどういう地域で人気があるのかが一目瞭然だった。

一方でJASRACのステートメントは、ラジオ、テレビ、オルゴール(オルゴール!?)などのカテゴリーは全て一緒くたに成っているから、内訳がどうなっているのかなんて分かるわけが無い。まるでブラックボックスなのだ。

イーライセンスはこうした日本の著作権管理業界、といってもJASRACが一社しかない時点では業界というのも変だけど、ようするに寡占状態で全く競争原理が働いていない領域に従来とは異なるビジネス・スキームを持ち込んで、戦後初めて権利者に対して選択肢を与えた、という存在だ。

今回番組でイーライセンスを取り上げた理由は、このイーライセンスが新たに放送業界における著作権管理に乗り出したこと、そしてその管理モデルが従来のJASRACとどう違うのかを伺おうという趣旨だった。

従来放送局はJASRACと“ブランケット方式”といわれる包括契約を交わして、年間の楽曲使用料をまとめてJASRACに払っていた。JASRACは放送局から支払われた使用料を、年間何度か行われる独自調査の結果とレコードの販売実績に基づいて権利者に分配しているが、イーライセンスが提唱しているのは、放送局がイーライセンスの楽曲を使用するごとに、一回につきいくら、という形で放送局に支払ってもらう、というものだ。

イーライセンスの使用料規程

実はこれ、かなり画期的なことなのだ。

今までも放送局は番組でどの曲を使用したかについて、詳細なレポートをJASRACに提出していた。本来であればそのデータに基づいて分配金を算出してくれれば何の問題もないのだが、JASRACの場合、放送で使用されているのにも関わらず、使用料が権利者に支払われない、ということが多々あったわけだ。

これは結局、包括契約に基づいて支払われた使用料を“独自調査”によって分配していることからおきる現象で、この独自調査の実態は基本的にブラックボックスなのだ。

出荷枚数が明確で算定がしやすいCDやDVDに比べて、どの曲がいつ何回放送されたかという実態は、実は把握されていないのだ。

だから権利者が「自分の曲がさんざん放送されているのに、使用料が支払われていないぞ!」とクレームすると、何故かお金が振り込まれる、なんてこともおきるわけで、だったら最初からちゃんと払えよ、と云いたくなる。

実際にあるアーティスト(70~80年代に一世を風靡したポップ・グループ)は、自分達の曲が毎日のようにオンエアされているのに楽曲使用料が全く払われないことに腹を立て、ファンクラブを総動員して全国のラジオ放送をモニターし、アーティストのどの楽曲がどの放送局でいつ放送されたか、という情報をもってJASRACに迫り、結果的にまともな使用料を支払わせることに成功したという事例もある。

イーライセンスは、この問題を解消するために、簡単にいうと著作権使用料の徴収~分配の仕組みを「明朗会計」にしましょう、というアピールをしているわけだ。

これはこれで一石を投じるという意味では、大変意義深い。

今のところ、イーライセンスが放送に関して管理委託されている楽曲はエイベックスのアーティストを中心に1万数千曲というレベルなので、カタログの数から言うと果たしてどれほどの影響があるのか未知数だけれど、対抗軸としてイーライセンスのような管理事業者がJASRACの牙城に食い込もうという意気込みは充分に評価できる。

放送局にしてみれば、JASRACに包括で支払っているのに、別途イーライセンス管理楽曲分を支払う(実際はJASRACに支払う分からイーライセンス管理分を差し引くということなんだけど)ということに対する抵抗感はあるだろうから、もしかするとイーライセンスが管理する楽曲については積極的には使用しない、という事態を引き起こす懸念も否めない。

三野さんも、この問題をテーマにして放送に出演するのは初めてということで、非常に熱心にお話をされていたし、また放送直後にはエイベックスからJ-WAVEのエイベックス担当者に、「番組内容について詳細に報告してくれ。」という要請があったというから、業界関係者は三野さんの発言に注目していたはず。

個人的には、イーライセンスの活動は評価できるし応援もしたいけれど、はたして徴収能力はどうなのか?とか、本当に(今のカタログ数で)競争原理が働くほどの影響力があるのか?という点については疑問も残る。

しかし、いずれ全ての放送媒体はデジタル化され、したがって実態を把握しづらい(とはいっても、日本にはアメリカのように何千というステーションがあるわけではないので、JASRACがトップオフしている手数料をもってすれば、人海戦術でも何でも使って全放送局の番組をモニターするなんて簡単だろうと思うのだが・・・)といわれる放送使用楽曲データもシステマティックにリポートされるようになるはずだから、これまでの包括契約方式からイーライセンス方式に優位性が生まれるのではないかという期待はある。

November 2, 2006 in Business, Media, Music | Permalink | Comments (2) | TrackBack

Tuesday, October 31, 2006

【ソフトバンク 予想外の景表法違反で調査】

孫さんもさすがにこれは「予想外」でしょう。おそらく公取には、「ちゃんと例外も告知していた」と弁明するつもりだろうけれど、「0円」キャンペーンでキャメロン・ディアスがケータイしながら颯爽と歩くTVCMも、画面の下に映る適用外の表示はあまりにも小さくて、「本当は読んで欲しくない」のがバレバレです。

■公取委:ソフトバンクの「0円」広告を景表法違反で調査 (Mainich interactive

 ソフトバンクモバイルが携帯電話の新料金プランを「通話料、メール代0円」と広告宣伝していることについて、公正取引委員会が景品表示法違反(有利誤認)の疑いもあるとして調査していることが30日分かった。

 ソフトバンクは、自社間の通話やメールが無料になる新料金プランを23日に発表し、26日から「¥0」と表示する広告宣伝を展開。これに対し、NTTドコモの中村維夫社長は27日の会見で「広告でゼロ円を強調するが、さまざまな条件が小さく書いてある。フェアなやり方か」と批判している。KDDI(au)も「基本料70%引きの2880円が続けば、実態のない定価9600円に対する大幅な割引価格となり、不当表示の可能性がある」と分析。公取委はこうした指摘を受けて、実態調査に入っている。

October 31, 2006 in Business, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

【ソフトバンク システム障害を謝罪】

■ソフトバンクのシステム障害,MNPの転出処理が原因 (IT PRO

結局は“ポートアウト”するリクエストが処理能力を超えたというお話でした。

 MNPで自社の加入者が他事業者へ移る場合,他事業者からの要請に対して120秒で自社ユーザーの解約作業を実施してリクエストを戻すという事業者間の取り決めがある。ソフトバンクモバイルの阿多親市・専務執行役情報システム・CS統括本部長兼カスタマーサービス本部長は,「自社の業務トランザクションの中にMNPの処理を入れていた。そこがひっ迫したため他の事業者に120秒でリクエストが返せなくなり,リトライを繰り返してエラーになった」と負荷が増大した理由を説明。その解決のためにMNPのシステムを停止してシステムの増強を実施したとしている。

 また,MNPの受付を停止してソフトバンクモバイルから他社への転出ができない状態であるにもかかわらず,同社への新規契約受付を継続したことについても質問が及んだ。孫社長は,「自社の業務システムが止まったわけではない」ため,自社の申し込みは続行したが,一方で「MNPは相手があった上でのやりとり。MNPのシステム障害について他社から十分納得いくまでは保留したいという返事があった」と説明した。

システムの処理能力の見積もりが甘かったというか、システム構成を誤ったというか・・・。いずれにしても、これはやっぱりDocomoやauからサボタージュだと云われても仕方がないのでは?

昨日日テレのニュース番組で、実際に六本木のSoftBank店に出向いて、MNPの移転申し込みにどのくらい時間がかかるか、っていうのをやっていたけど、ストップウォッチを持った女子アナが受け取った番号札の受付まで2時間以上待たされたあげく、カウンターで受付処理は出来たものの、端末の受け渡しは後日に成るとのことで、結局番号の移行だけが行われてケータイは持ち帰れない~つまり、新しい端末が渡されるまではケータイが使えない、という状況だった。

これは取材だから最後まで待ったんだと思うけど、普通だったら30分も待たされたら帰っちゃうでしょう?孫さんにとっては、この現場の混乱ぶりこそ、まさに「予想外」では?

■混乱、MNP ソフトバンク、得意の価格競争で墓穴 (Fuji Sankei Business i

 「ソフトバンクの市場シェアは16%程度だが、契約者の実数は1500万人に上る。仮に1割の既存顧客が動いても150万人という数字で、これを一挙に処理できるはずはない」 ある業界関係者は、こう指摘する。

  しかも、同社のシステムは、「顧客情報の管理と、番号ポータビリティによる契約変更の管理を同じシステム上で行っている」(ソフトバンクモバイル広報部)という。既存顧客が殺到することで、ポータビリティ関連の手続きも滞るという構造的な問題を抱えているのだ。

October 31, 2006 in Business, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, October 30, 2006

【アメリカ 東京周辺にパトリオット・ミサイル配備】

北朝鮮のミサイル発射実験と核実験の実施をきっかけに、本格的なミサイル防衛システムが横田や横須賀など東京近郊の在日米軍基地に配備されることに成ったらしい。

■地対空ミサイル、米軍が首都圏配備へ(NIKKEI NET

 在日米軍がミサイル防衛(MD)の中核をなす地対空誘導弾パトリオット3ミサイル(PAC3)を首都圏の米軍基地に配備する検討を始めたことが28日、分かった。日本政府への非公式な連絡によると横田基地(東京都)や横須賀基地(神奈川県)が候補地。北朝鮮の7月の弾道ミサイル発射や今月の核実験を踏まえ、MD体制強化を急ぐ方針とみられる。
 具体的な配備日程は判明していないが、早ければ来年にも迎撃体制が稼働する見込みだ。

この日経新聞の記事はCNNでも大きく取り上げられているが、「この配備によって東京近郊にある重要な米軍施設が守られる」と説明している。

「日本を守る」というよりも、「日本の中のアメリカを守る」という意識なんだろう。

U.S. may put Patriots near Tokyo (CNN.COM)

Washington unofficially informed the Japanese government it is considering putting Patriot Advanced Capability 3 surface-to-air interceptor missiles around Yokota Air Base in Tokyo's western suburbs and around Yokosuka Naval Base, south of the capital, the Nihon Keizai newspaper reported without saying how it got the information.

The added defenses would cover critical U.S. military installations on the outskirts of Tokyo.

The move would be part of a previously announced U.S.-Japanese effort to deploy PAC-3 missile defense systems around the country as the two allies look for ways to counter what is seen as a growing threat from neighboring North Korea.

そういえば防衛庁長官もミサイル防衛システム導入の前倒しを明言していた。

■(10/25)防衛庁長官「ミサイル防衛導入、可能な限り前倒し」(NIKKEI NET

 「特にミサイル防衛(MD)については、最近の状況から2011年度までに仕上げるという計画で、07年度から配置していこうとPAC3、イージス艦に配備するSM3をできる限り前倒ししてやらなければならない」と表明。「発注しても(納入までには)時間がかかるから、07年度末までに配備する予定のPAC3などは、07年末までに配備できるよう可能な限り検討を行っていきたい」と語った。

 MDの導入を急ぐ理由に関しては、「我々にとって一番気になるのは、非常に(着弾まで)短時間のミサイルで攻撃される場合。今の日本には残念ながら、これを迎撃するだけの力がない」と説明した

北朝鮮のお陰でこうした説明に異論を唱えるのは難しい状況になっているけれど、やっぱりアメリカと日本では、このパトリオット配備の目的や意味合いに違いがあるようだ。

ようするに主目的は米軍基地の防衛能力の強化であり、その費用を日本が負担する、という図式だから、これはいわゆる“思いやり予算”の一種と考えてよいのだろう。

ところでこのパトリオットについては、田中宇さんが面白い解説をしている。パトリオットの有効性はかなり怪しいものなのに、日本はそれを知りながら日米同盟堅持のための「潤滑油」として購入を決めたのではないかというのだ。

■パトリオットは詐欺かも (田中宇の国際ニュース解説

 軍のハイテク化の中でも、飛んできたミサイルを迎撃ミサイルで撃ち落とそうとする「ミサイル防衛計画」は、北朝鮮のミサイルの脅威に対応できると考える読者が多いだろう。日本は最近、巨額の金をかけてアメリカから迎撃ミサイル「パトリオット」を導入している。

 だが、迎撃ミサイルが飛んできた北のミサイルを撃ち落とせる確率がどの程度なのか、多いに疑問がある。「パトリオット」は1991年の湾岸戦争で使われ、当初は100発100中のように報じられたが、実はほとんど迎撃できていなかったことが、戦争後に明らかになっている。(関連記事

 その後、米軍は大陸間弾道ミサイルを撃ち落とす迎撃実験を繰り返しているが、これまで数回の実験はすべて失敗で、今年9月初めに行われた最も最近の実験だけ「成功」と発表された。(関連記事

 従来の失敗を見ると、迎撃システムはまだ実戦使用には耐えない初期の実験段階でしかないことが分かる。実際のミサイルは、いつどこからどのくらいの重さのものが飛んでくるか分からないが、実験では、発射場所と発射日時とミサイルの重さや大きさをすべて事前に迎撃システムに入力し、それでも迎撃できない確率の方が高かった。(関連記事

 9月の実験が「成功」と発表されたのは、7月の北朝鮮のミサイル試射後、アメリカや日本で「迎撃ミサイルは北朝鮮のミサイルを撃ち落とせないのではないか」という懸念が広がったことへの対策であり、アメリカから日本に迎撃ミサイルをスムーズに売り込むためにも「成功」が宣伝される必要があったのではないかと勘ぐれる。

 本当は迎撃ミサイルが使いものにならないのだとすれば、日本政府はアメリカに騙されているのか、と思う人もいるかもしれないが、もしかすると日本政府は、迎撃ミサイルが使いものにならないかもしれないと知りつつ、巨額の金をアメリカに払っているのかもしれない。巨額の迎撃ミサイル購入費は、日米関係の「潤滑油」としてうってつけである。

U.S. may put Patriots near Tokyo (CNN.COM)

Washington unofficially informed the Japanese government it is considering putting Patriot Advanced Capability 3 surface-to-air interceptor missiles around Yokota Air Base in Tokyo's western suburbs and around Yokosuka Naval Base, south of the capital, the Nihon Keizai newspaper reported without saying how it got the information.

The added defenses would cover critical U.S. military installations on the outskirts of Tokyo.

The move would be part of a previously announced U.S.-Japanese effort to deploy PAC-3 missile defense systems around the country as the two allies look for ways to counter what is seen as a growing threat from neighboring North Korea.

そういえば防衛庁長官もミサイル防衛システム導入の前倒しを明言していた。

■(10/25)防衛庁長官「ミサイル防衛導入、可能な限り前倒し」(NIKKEI NET

 「特にミサイル防衛(MD)については、最近の状況から2011年度までに仕上げるという計画で、07年度から配置していこうとPAC3、イージス艦に配備するSM3をできる限り前倒ししてやらなければならない」と表明。「発注しても(納入までには)時間がかかるから、07年度末までに配備する予定のPAC3などは、07年末までに配備できるよう可能な限り検討を行っていきたい」と語った。

 MDの導入を急ぐ理由に関しては、「我々にとって一番気になるのは、非常に(着弾まで)短時間のミサイルで攻撃される場合。今の日本には残念ながら、これを迎撃するだけの力がない」と説明した

北朝鮮のお陰でこうした説明に異論を唱えるのは難しい状況になっているけれど、やっぱりアメリカと日本では、このパトリオット配備の目的や意味合いに違いがあるようだ。

ようするに主目的は米軍基地の防衛能力の強化であり、その費用を日本が負担する、という図式だから、これはいわゆる“思いやり予算”の一種と考えてよいのだろう。

ところでこのパトリオットについては、田中宇さんが面白い解説をしている。パトリオットの有効性はかなり怪しいものなのに、日本はそれを知りながら日米同盟堅持のための「潤滑油」として購入を決めたのではないかというのだ。

■パトリオットは詐欺かも (田中宇の国際ニュース解説

 軍のハイテク化の中でも、飛んできたミサイルを迎撃ミサイルで撃ち落とそうとする「ミサイル防衛計画」は、北朝鮮のミサイルの脅威に対応できると考える読者が多いだろう。日本は最近、巨額の金をかけてアメリカから迎撃ミサイル「パトリオット」を導入している。

 だが、迎撃ミサイルが飛んできた北のミサイルを撃ち落とせる確率がどの程度なのか、多いに疑問がある。「パトリオット」は1991年の湾岸戦争で使われ、当初は100発100中のように報じられたが、実はほとんど迎撃できていなかったことが、戦争後に明らかになっている。(関連記事

 その後、米軍は大陸間弾道ミサイルを撃ち落とす迎撃実験を繰り返しているが、これまで数回の実験はすべて失敗で、今年9月初めに行われた最も最近の実験だけ「成功」と発表された。(関連記事

 従来の失敗を見ると、迎撃システムはまだ実戦使用には耐えない初期の実験段階でしかないことが分かる。実際のミサイルは、いつどこからどのくらいの重さのものが飛んでくるか分からないが、実験では、発射場所と発射日時とミサイルの重さや大きさをすべて事前に迎撃システムに入力し、それでも迎撃できない確率の方が高かった。(関連記事

 9月の実験が「成功」と発表されたのは、7月の北朝鮮のミサイル試射後、アメリカや日本で「迎撃ミサイルは北朝鮮のミサイルを撃ち落とせないのではないか」という懸念が広がったことへの対策であり、アメリカから日本に迎撃ミサイルをスムーズに売り込むためにも「成功」が宣伝される必要があったのではないかと勘ぐれる。

 本当は迎撃ミサイルが使いものにならないのだとすれば、日本政府はアメリカに騙されているのか、と思う人もいるかもしれないが、もしかすると日本政府は、迎撃ミサイルが使いものにならないかもしれないと知りつつ、巨額の金をアメリカに払っているのかもしれない。巨額の迎撃ミサイル購入費は、日米関係の「潤滑油」としてうってつけである。

October 30, 2006 in Business, Economy, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Sunday, October 29, 2006

【SOFTBANK いきなりのシステム・トラブル】

■ソフトバンクモバイルでトラブル 携帯の契約手続き停止 (asahi.com

 携帯電話のソフトバンクモバイルは28日、利用者の情報を管理するシステムにトラブルが発生し、同日午後5時45分に新規契約や機種変更の受け付けなど契約に関する業務を停止したと発表した。同社は、加入者間なら通話やメールが定額の新たな料金体系を導入しており、「新料金プランへの関心が高く、システムの処理能力を超える申し込みが集中した」と説明している。

 トラブルは28日午後に発生。同社からNTTドコモやKDDI(au)に契約を変更したり、他社から同社に移ったりする契約のほか、同社の加入者の機種変更などの契約も受け付けできなくなっている。

 同社はドコモとKDDIに対して、持ち運び制に関する契約業務を一時中止すると伝えた。滞留した申し込みの処理を進めて29日朝までにシステムを復旧させる予定だ。

『予想外割』発表の甲斐あって申込者が殺到した模様。

でもこれって申込者が多かったのか、それとも解約移転の申し込みが多かったのか分からんが、どっちにしてもかなりミットモナイ。

はたしてこのニュースに行列効果はあるのか、30日からの動きに注目したい。

October 29, 2006 in Business, Media | Permalink | Comments (4) | TrackBack

Saturday, October 28, 2006

【ドコモ中村社長 怒る】

■NTTドコモ、ソフトバンク孫社長に反論「怒り覚える」(MYCOM NEWS

SOFTBANKの闇討ち的な攻撃に怒りが収まらない様子のNTTドコモ中村社長。

 孫社長のやり方には、FTTHが立ち上がるまでは普及して欲しくなかったADSLの参入に始まり、まるで“バナナのたたき売り”みたいだったYAHOO BBフォンの導入キャンペーンに至るまで、多分かなり腹が立っていたに違いないNTT系。NTTドコモやauの料金体系をそのままパクッたことを自慢げにアピールするSOFTBANKの「予想外割」に対して早々の口撃開始だ。

中村社長は「(MNP開始前日の)10月23日の夜から言いたい放題にいわれている。ドコモは1兆円、KDDIは5,000億円の営業利益を上げもうけすぎというが、実際にはドコモは8,000億円、KDDIは3,000億円であり、切りのいい数字で自分の言いたいことを強調しているようだが、あまりにいい加減で怒りを覚える」と述べ、普段の会見には見られない強い口調で、孫社長を批判した。

料金プランについては「ゴールドプランとブループラン、2つの料金プランがある。ブループランはドコモより常に210円安いということだが、10月1日から、ソフトバンクモバイルは請求書を封書で郵送にすると100円上げている。当社は、パソコン、iモードで請求額確認できるeビリングでは100円安くしている。iモードは月額200円だが、ソフトバンクは同様のサービスで300円、これだけで200円の差はなくなる。ゴールドプランは、一概にはいえないが、当社には負けるプランはない。ドコモの標準的なユーザーは、2つのプランに入るメリットはまったくない。追随するつもりはまったくない」としている。

とりあえず強気だけど、きっとそれだけ「やられた感」があるのかもね。「追従するつもりはない」とは言っているけれど、そうもいかんでしょう。

ユーザーにしてみれば、これがきっかけで料金が下がるのはWelcome。どんどん醜い争いを繰り広げていただきたい。

でもやっぱりケータイは料金よりも、「つながるかどうか?」が最も大事。料金安くするのと同時に、圏外の解消にも努めていただきたい。(ちなみに僕の自宅は目黒通りと環八の近辺なのに自由が丘のドコモショップで「FOMAはカバーしていません!」と笑顔で言われ、泣く泣く機種変更を見送った事がある。)

■ソフトバンクの「予想外割」は本当に安いのか (ImpressWatch

 ソフトバンクの孫氏は、ADSLの固定ブロードバンドの世界に価格破壊をもたらし、日本の固定ブロードバンドが安い利用料で使える環境を作った立役者と言えるだろう。こうしたソフトバンクが携帯電話業界に参入してきたことで、携帯電話に価格破壊を期待するユーザーも多いと思われる。今回同社が発表した新料金プランが安い料金プランとなるかは、ユーザーの利用スタイル次第であり、一般に「予想外」と言えるほどの安い料金かというと疑問が残る部分もある。

しかし、このソフトバンクの新料金が与える影響は業界内の争いだけでは終わらない可能性もあるらしい。

■ソフトバンク新料金、早期追加利上げに逆風との見方も (REUTERS

 ソフトバンクモバイルが23日に発表した携帯電話新料金プランが誘発剤となり、市場が予想する日銀の早期追加利上げがより困難になるとの観測が民間エコノミストの間で浮上してきた。新料金プランそれ自体のCPIへの影響は軽微と見られるものの、携帯電話料金の値下げ競争に火が付く可能性があり、今月末に発表される日銀の展望リポートへの影響も予想されるためだ。

October 28, 2006 in Business, Economy | Permalink | Comments (5) | TrackBack

Monday, October 23, 2006

【ソフトバンク『予想外割』に対する予想外な反応】

■旧VODAFONEユーザーとしては、ちょっと嬉しいかも・・・

正直言うと、VODAFONEから社名がSOFTBANKに代わったのには未だにちょっと抵抗感がある。

だって“FONE”はまだ音的に電話っぽい感じがするけれど、“BANK”ってどうよ?

まぁそれはそれとして・・・

ソフトバンク、同社携帯同士で通話料無料の“予想外割”などを発表(ASCII24.COM)

Softbank_son_2006_10_23_1 何が一番予想外だったかというと、せっかく孫さん生まれて初めてプラカード掲げて、まさに“満を持して”発表した『予想外割』なのに、案外プレス会場の反応が薄かったことらしい。

同じSOFTBANK同士の通話がタダになるというのは、確かに予想外だけど、凄いと思ったのは、auDoCoMoの割引料金プランを丸ごとそのまま引き継いで、「更に¥200引きまっせ!」というサービス。ようするにパクリだ。

まぁかなり安易だが確かに分かりやすくはある。

それに「この際、ナリフリ構っちゃ居られませんよ!」っていう切迫感も感じる。

「こりゃ予想外だわい!」とか、「ウ~ンその手があったかァ~!」とか・・・。まるでCM状態で驚いたのは、実は我々一般ユーザーじゃなくて、この2社のマーケ担当者だったかもしれない。

【ドコモ中村社長 怒る】

October 23, 2006 in Business, Media | Permalink | Comments (2) | TrackBack

Friday, October 13, 2006

【GooTubeはトラフィックが命】

■GoogleのYouTube買収は良い買い物か?

Googleが6月末の時点で1兆2000億円もの現金を持っていた(ITmedia News)というのも驚きだけど、2005年2月に設立されてからたったの1年と8ヶ月で約2000億円の価値を生んだYouTubeも、ITベンチャーとしては異例のサクセス・ストーリーに成るんじゃないかな。

ただ果たしてこの金額が高いのか安いのか?については、

 「YouTubeはトラフィックという点で非常に価値がある。インターネットセクターでは、トラフィックは不動産における場所のように重要だ」とOppenheimerのアナリスト、サザ・ゾロビック氏は言う。

 「YouTubeはオンラインビデオ市場の約50%を握っており、Google Videoと合わせると、トラフィックの60%近くを手にすることになる」と同氏は語り、16億5000万ドルという買収額はインターネットビジネスの評価額に沿ったものだと付け加えた。(ITmedia News

ということで、そういう意味では“良い買い物”なんだろう。

しかし一方で、もともとYouTubeが抱えていた著作権侵害問題をそのまま引き継ぐのは大きなリスクに成るという見方もある。

 Googleが今後1度でも著作権侵害で「御用」となるようなことがあれば、多くの株主訴訟につながると見る。Googleが、著作権に関するリスクをどう認識しているか、米証券取引委員会(SEC)に対してどう説明するかも見もの。また、両社が最近、各レーベルと急いで提携にこぎ着けたのは、デジタル権利管理(DRM)を気にしている現れであると見る。また、Google Video上でビデオクリップを販売する一方で、YouTube上で同じコンテンツが無料で配信される矛盾をどう解決するのかも見ものである、としている。(ITmedia News

ビジネスモデルとしては、大手放送局やコンテンツ・ホルダーとの提携による収入と、あとは結局広告収入ということに成るんだと思うけど、今までCMフリーだからこそ集中していたトラフィックに悪影響は無いのだろうか?

 Googleにとってもっと大きなチャンスはYouTubeのビデオそのものにある。同社はあらゆる選択肢を検討する意向を示唆した。「ビデオは優れた広告媒体だ」と同社共同創設者のサーゲイ・ブリン氏は語った。「素晴らしいチャネルになると期待している」

 インターネットビデオは比較的新しいが、アナリストは、その可能性は大きいとしている。YouTubeは創業2年にも満たないが、Web測定会社comScore Networksの8月のデータによると、既に15歳以上のユーザーは月間約2700万人、Webページアクセス件数は46億7000万件にも上る。(ITmedia News

色々と懸念はあるにせよ、やっぱりこのGooTubeの誕生は“インターネットビデオ革命の始まりにすぎない”という見方は正しいのだろう。

October 13, 2006 in Business, Media, Television, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Sunday, September 10, 2006

【1億円以上5億円未満の富裕層が81万世帯に】

富裕層が81万世帯に 03年調査より9万世帯増 (FujiSankei Business i

これも小泉さんのお陰か、それとも広がる格差社会の表れか。有るところには有る。そして富める者はますます富んでいく・・・ということです。

 野村総合研究所がまとめた国内の純金融資産の保有分布状況調査によると、1億円以上~5億円未満の金融資産を持つ富裕層市場は、2005年時点で81・3万世帯、総資産規模は167兆円に達することが分かった。 03年の分布状況と比べると、富裕層市場は約9万世帯、資産規模で42兆円増加している。今後も、団塊世代の定年退職や少子高齢化に伴う遺産相続を背景に、緩やかな市場拡大が見込まれるという。

 また、富裕層の保有資産の構成内容をみると、株式・債券、外貨、投資信託などのリスク性資産が67%を占め、預貯金の34%を大幅に上回っていることも分かった。

富裕層の保有資産内容を見てはっきり分かるのは、お金は貯めとくんじゃなくて積極的に仕事させないと増えないということだ。

今後さらに団塊世代が一斉に定年退職するわけだから、いわゆる富裕層マーケットの拡大は確実。というわけで、この層をターゲットにしたサービスを提供する事業者にとってはとっても良いニュースといえる。

しかしそもそも仕事をさせるお金が無い非富裕層は、このニュースでさらに「格差社会」のシリアスな現実を思い知ることになる。安倍麻呂の「美しい日本」を享受出来るのは、多分この富裕層と富裕層相手のサービスを提供する一部の事業者だけということになるのだろう。

September 10, 2006 in Business, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

【現代版シャイロックとその仲間達】

■消費者金融:生命保険で債権回収、1割は自殺(Mainichi Interactive

 消費者金融10社が債権回収のため借り手全員に生命保険を掛けていた問題で、大手5社で支払いを受けた件数が昨年度1年間で延べ3万9880件あり、このうち自殺によるものは判明しているだけでも3649件に上ることが分かった。この保険の支払い状況が明らかになるのは初めて。全体の件数の中には死因が分からないものも多く含まれており、借り手の自殺によって消費者金融に生命保険金が支払われた件数はさらに多いとみられる。多重債務者が自殺に追い込まれている深刻な実態が浮かんだ。

 この保険は「消費者信用団体生命保険」と呼ばれ、大手消費者金融から借り入れる際、契約と同時に借り手を被保険者とする加入手続きが取られている。借り手が死亡した場合、保険金は消費者金融に支払われる。契約後1~2年以上たったケースでは死亡診断書などの提出を省略できるため、3万9880件の中には死因が不明のものも多数含まれている。金融庁は、保険金が支払われた総数に占める実際の自殺件数の割合は10~20%に上るとみている。

ベニスの商人」に登場するシャイロックも裸足で逃げ出すような話だけれど、少なくともシャイロックは証文を取るときに、「期限までに返済できなければ、シャイロックの希望する部位の自分の肉を1ポンド切り取って与える。」という条件に同意させていた。

一方、現代版シャイロックは利用者が契約する際に、実は同時にこの「消費者信用団体生命保険」に加入していることを積極的に告知していない(保険の説明は1~2ミリの細かな字で他の契約内容とともに列挙されるだけの場合も多く、無人契約機の利用時などは、加入に気づくのが難しい)ため、その事実を知らない利用者がほとんどだという。(Mainichi Interactive

 借り手の保険加入に当たっては、大半が貸借契約書と保険加入書が同じ用紙で、貸借契約書の中に小さく「保険加入に同意する」などとしか記載されていない。全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会は「十分な説明や意思確認があるとは言えない。自分が加入した保険会社名さえ長年知らされてこなかった」と指摘する。

 消費者金融の生保加入は、本人が契約自体をほとんど知らないことに加え、保険金が遺族を素通りして業者に支払われる。死因が十分審査されない場合もある。しかも利息制限法を超えて本来は支払わなくていい「債務」が含まれていても、業者の「言い値」で保険金が下りる。消費者金融側は「債務者の遺族に負担をかけないための保険」と主張するが、命の「対価」に本人や遺族がかかわらない仕組みは正常とは言い難い。

これは正常とは言い難いというわけで、金融庁はこのシャイロックの末裔達に“サービス”を提供する生保各社に対して、わざわざ「借り手に生命保険の加入同意を徹底するように指導した。」という。(asahi.com

金融庁は、保険を提供する生保各社に、契約の中身を十分説明するよう求めた。これに対し、生保・消費者金融各社は今秋、保険の内容を書いた書類を利用者に渡したり、郵送したりする対応を始める。さらに申込書と生命保険への同意書を分けることや、無人契約機では「同意」の操作をしないと借金の契約も完了できないようシステムを改定することも検討している。

問題は「生命保険で債権を回収すること」ではなく、「利用者に生保加入をきちんと告知していないこと」だというわけ。さすがは金融庁、まことに御立派な見識というほかない。

グレーゾーン金利の撤廃も業界圧力で完全に腰砕けになったことからも明らかなように、正々堂々「命を担保」にしている業界を積極的に保護し育成することが金融庁の勤めというわけか。事実は小説よりも奇なりの典型。シェークスピアが生きていたら、「ベニスの商人」を書き直すかも。

September 10, 2006 in Business, Politics | Permalink | Comments (4) | TrackBack

Saturday, September 09, 2006

【高濃度酸素水に効果なし・・・】

■実は僕もほぼ毎日飲んでました(怒)!

「何だよ、嘘だろ?」というのが正直なところ。国立健康・栄養研究所というところが最近やたらと売れているという酸素水の医学的根拠を調べたところ、「効果は確認できなかった。」という。

酸素水は一般的に、「スポーツ時の酸素補給や酸素不足から来る疲れなどの体調不良の解消」、「頭がすっきりする」、「ダイエットによい」などと言われています。しかし、その効果を検証した論文は少なく、しかもそれらの論文の結果は、「酸素水」のそのような効果については否定的な内容となっています。

ツーことはだ、「酸素不足からくる疲れに効く。」とか「ダイエットに良い。」とか、如何にも効果がありそうな効能書きで売り上げが去年から3倍(!)に伸びているといういわゆる「酸素水」系商品は、全て誇大広告の詐欺商品ということに成るのか?

そう云われてみると、酸素水飲んだからといって、特に効果を実感したことはないけれど、何となく「せっかく飲むなら少しでも身体に良さそうなものを・・」と思って飲んでいた。

「ガンに効く」という触れ込みで大ブームになったアガリクスみたいに、大した効果も無いのに科学的に有効であるかのような商品説明をしている大手飲料メーカーは、この研究所の指摘にどう反論するんだろう。

メーカーと一緒になって消費者を騙してきたコンビニや薬局は商品撤去に動くのだろうか?(まぁ、やらなそうな気がするけど)

ところで今回のリポートを発表した国立健康・栄養研究所が運営している『健康食品の安全性・有効性情報』っていうサイト。健康オタクの僕は早速ブックマーク。

September 9, 2006 in Business, Food and Drink, Science | Permalink | Comments (9) | TrackBack

Monday, April 17, 2006

【やっぱりテレビは最強の宣伝媒体】

■広告の注目度は「テレビ>>新聞>バナー広告」(IT media News

ケータイだブロードバンドだといっても、今のところはやっぱりテレビの影響力が一番強いようで・・・。確かに自分自身に置き換えてみても、テレビCMで触れた製品名や企業名に対する認知度は他の媒体よりも遥かに高いと思う。まあ、それだけ僕がテレビを沢山見ているということかも知れないけれど・・・。

 最も視聴する広告のトップはテレビ広告(60.9%)。2位の新聞広告(12.9%)に大差をつけた。3位以下はPC向けWebサイトのバナー広告(9.7%)、駅や電車内の広告(4.6%)、ダイレクトメールやチラシの広告(3.7%)と続いた。携帯サイトのバナー広告に注目する人は0.2%と、ほとんどいなかった。

L_yuo_goo_01_1

それにしても1位のテレビとと2位新聞の格差は約5倍!これは単純にテレビを見る人と新聞を読む人の数の差なのかもしれないけれど、携帯サイトのバナー広告はほとんど認知度ゼロに近いというのは意外です。今のところ携帯は広告媒体としてはかなり厳しいということか。

ただし、今後ワンセグがどの程度普及するかにもよるけれど、テレビの視聴行動の延長線上にあると考えれば、ワンセグにも同程度の刷り込み効果が期待できるのかも知れません。

April 17, 2006 in Business, Economy, Media, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 24, 2006

【PSE法 ついに経産省がギブアップ!But・・・】

■ギリギリの軌道修正で混乱を回避?(NIKKEI NET

「アンだよ~やりゃ出来るじゃん!」とか「だから最初からそうすれば良かったのにッ!」という声が聞こえてきそうだけど・・・。

 経産省は24日、家電リサイクル業者などで構成する「PSE問題を考える会」の代表とともに異例の記者会見をして、従来の方針を転換すると発表した。

今日の会見には、先日3月14日に放送したJAMに電話でゲスト出演していただいた「PSE問題を考える会」の小川浩一郎代表も同席したそうで、これは小川さんたちの真摯な主張をちゃんと聞き届けましたよ~という経産省の演出でしょう、多分。

市民生活に直接関わるこうした法制度は、机上で立案している際には想定すらしていなかった様々な問題が、いざ運用すると顕在化してくるわけで、今回は法案そのものが審議された際にろくに議論もされずに、そうした問題点が洗い出されないまま施行されてしまったことと、併せて法制度の周知活動が徹底していなかった(テレビやラジオの告知でも新聞の一面広告でもなく、チラシを20万枚刷って配ったそうだ。)ために世論がいきなり「聞いてね~よッ!」状態で沸騰したわけだけれど、結果的にはこのノイジーな“民の声”がお上を動かしたという、実に稀な「有り得ね~!」結果に見えるけど・・・。

■軌道修正=“脱法行為”の行政指導

がしか~し!その内容を見ると全く「????」なもので、根本的な問題解決に成っているかどうかは甚だ疑問。なんだか全然スッキリしません。

 経産省による措置の柱は2つ。まずレンタルする製品へのマークは不要としている法律の解釈を広げる。業者がマークのない中古の電気製品を売った場合でも、それはマーク取得に必要な漏電検査のための機器が行き渡るまでの間、貸し出したものであり、所有権は業者に残っていると見なす。

これってどういう意味?言語明瞭意味不明です。中古品の売買はしばらくの間レンタル取引ってことにしておこうと・・・。金払って買ってんのに所有権が移転しないなんてことが在り得るんか?それって詐欺じゃん!

でいずれ漏電検査したら正式に所有権を認めるってこと?それまでは貸与していることになるわけ?経理処理上はどういう区分になるの?検査済みかどうか一体誰がそれ確認すんの?

 業者間の取引については、輸出用の中古品は対象外とした条文の解釈を緩める。国内向けか輸出用かが明確でない場合は、輸出向けの可能性もあると見なしてマークなしの流通を認める。

ということはつまり、とりあえず全ての中古品は「これは輸出用で~す!」っていうことにして取引しろってこと?偽装取引を国が推奨するんですか?そりゃ~画期的だ!

さらに裏を返せば、この法律は本来電気製品の安全性を保障するものなはずだけど、輸出用は対象外ってことは日本から輸出された中古品を買った人がヤケドしようが家が燃えようが爆発しようが、「そんなこたぁ知ったこっちゃございませんッ!」ていう法律なわけだ。まぁ骨髄付き牛肉輸出してくるアメリカと同じポリシーってこと。さすがぁ対米追従政権。いや御立派素晴らしいね!

 これらの措置に、反対運動を展開してきた同会の代表は「(法律の本格施行までの)猶予期間の延長を勝ち取ったと受け止めている」と発言。経産省側は「混乱回避のためには良い知恵だ」と述べた。しかし条文の手直しなどをしないまま「法律を裁量的に運用する手法だ」との批判が出る可能性がある。

 経産省は業者などの負担を軽減するため今月14日に漏電検査の機器を無料で貸し出すなどの措置を発表していた。混乱が収まらないため、土壇場で今回の追加措置をとる。新製品の販売には予定どおりPSEマークが必要となる。

だからさぁ・・・アホなゴタク並べてないで、こんな『平成のばか法』((c)紀藤弁護士)とっとと廃案にしようよ~!法律作った奴が自ら抜け道作って通り方指導してどォ~すんだよこのバカチンがッ!(弩)

March 24, 2006 in Business, Current Affairs, Ecology, Economy, Music, Politics, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Saturday, March 18, 2006

【フォト・サーチ・エンジン“Riya”で気分はCSI】

■単なる画像認識じゃない。Riyaの顔面認証技術はデジタル・フォトの“使い方”を変えるかも。(CNET Japan

アメリカの人気テレビシリーズ『CSI』は、僕の大好きな番組の一つなんだけど、毎回番組の中で登場する様々な分析ツールがすごくリアルで(というか番組の製作者によると、ほとんどが実際に使用されている技術なんだそうだけど)、中には個人的に欲しいと思うものも沢山ある。

CNETの記事で紹介されているこの『Riya』は、CSIの中でレギュラーに登場する「顔面認証」や「パターン・マッチング」のような画像認証技術を利用したフォト・サーチ・エンジンだ。

Riya_sample_6

 スタンフォード大学で顔認識技術を研究し博士号を取得したメンバーらが立ち上げたRiyaは、すでにウェブサイトを立ち上げている。このサイトでは、「文脈認識(技術)」を使ってデジタル・フォトアルバムのなかから、よく似た写真を検索できるようになると、共同創業者のMunjal Shah氏は、当地で開催中の「PC Forum」で講演した。Riyaのサービスでは、たとえば義理の母親の写真を数枚サンプルとして同社のウェブサイトにアップロードすると、Riyaの検索エンジンがユーザーのPCに保存されている(母親が写った)他の写真を見つけ出すといったことが可能だ。

 同氏によると、文脈認識技術とは、顔認識技術を強化したようなものだという。Riyaのソフトウェアは人物の顔を調べるほか、その人物がきているシャツなど、他の手がかりも利用して似たものを見つけ出す。さらに、このソフトウェアは画像の中にあるテキストも探すため、たとえば「フロリダへようこそ」という看板の横に立つ人物の写真は、「フロリダ」というキーワードで見つけ出せるという。

 Riyaはこのソフトウェアに手を加えて、さまざまな条件に従って写真を検索できるようにしている。たとえば、被写体の顔がわずかに横を向いている2次元のサンプル写真は、仮想の3Dモデル上にマッピングされ、正面から撮った写真とも同じ人物が写っていることが識別できる。また、ある写真で首を傾けている人物の写真も問題なく識別できる。

しかも無料!!サインアップしてRiyaのサーバーに検索したい画像ファイルをアップロードするだけで利用できるようになる。全部英語だけど、分かりやすいチュートリアルも用意されている。

 同社のサービスを利用するには、アップローダーというソフトをダウンロードする必要がある。

 このアップローダーは、写真に検索用のタグを付加した上で、そのコピーをRiyaのウェブサイトに転送する。また、転送される写真の解像度は800x600ピクセルとよくある5メガピクセル級のデジカメで写した画像よりもかなり低解像度になる。しかし、データを低解像度にしておけば、複数の写真を素速くアップロードできるというメリットがある。

 検索結果として表示される写真は低解像度のものになる。しかし、同社はこの技術を改良し、検索結果の画像と高解像度なオリジナル画像とを同期するようにしたいと考えている。これが可能になれば、ユーザーは検索後にハードディスク内にある高解像度の写真を見られるようになる。

今のところアップロードするファイル数にも制限がないようだ。早速サインアップして“なんちゃってCSI”を楽しもうではないか!なんだか単なるネット上のフォトアルバムを超えたサービスに成る可能性を感じた。

なお、このRiya社については、昨年HotWiredにも興味深い角度から考察した記事「顔写真のネット検索が可能に?」が掲載されていた。

 現在このサービスで検索可能なのは、ライヤ社のサーバーにアップロードされた写真だけだ。だが、この技術がインターネット上で展開されるようになれば、Flickr、『トライブ・ネット』や『フレンドスター』といったウェブ上の写真を、写真の所有者や写された人が特定されるのを望もうが望まなかろうが検索できるようになるだろう。興味深いのはここからだ。

 『マイスペース』を検索した母親たちが、友達の家で勉強しているはずの時にパーティーに参加している自分の子供の写真を見つけるかもしれない。保険会社がバンジージャンプをしている顧客の写真を探し出し、この命知らずな顧客の保険料を値上げするかもしれない。私の予想では、付き合う相手を探している男女が恋人の品定めをする際に欠かせないものになると思う。

 もし誰かが私が写っている写真を掲載すれば、写真を見る人々には私の顔が見える。だが、私が誰なのかはほとんど判らないはずだ。一方、写真に私の名前のタグが付されていたとすれば、私の容姿を気に入った見知らぬ人が私についてさらに知ることが可能だ。私を雇用するかどうかを検討中の人が、私に関する詳しい情報を探しており、私の名前を検索して私の写真を見つけ出すこともできる。

 アナログ世界におけるプライバシーの原則は、デジタル世界では意味をなさない。見られることと追跡されることの関係についてのかつて存在した前提は、もはや通用しない。われわれはこうした事実を直視しなければならない。さもないと、大局を見失ってしまうだろう。

March 18, 2006 in Art, Business, Media, Science, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack