Tuesday, October 17, 2006

【深刻な飢餓に直面する北朝鮮】

■国連の制裁で北朝鮮はこの冬、深刻な飢餓に(CNN.COM

5日間に渡る北朝鮮の視察を終えたWFP(WORLD FOOD PROGRAM)のスポークスマン、MIKE HUGGINS氏によると、北朝鮮は今回の安保理の制裁決議の影響で、今年の冬は更に深刻な飢餓に直面することになるという。

安保理の制裁は主に核物質や大量破壊兵器の製造につながる物資などを対象にしていて、食料は対象外だが、影響は避けられない模様。

北朝鮮に対する主要な支援国として食料を提供していた韓国は、既に7月のミサイル発射実施を受けて食料支援をストップしており、中国からの食糧支援も今年は昨年の3分の1に減少している。またアメリカもWFPの北朝鮮向けプログラムに対する支援を打ち切った。

South Korea, a key donor, stopped aid after the North fired a series of missiles in July, and supplies from China, the North's main foreign food donor, are one-third of last year's levels, said Mike Huggins, a WFP spokesman who just returned from a five-day visit to North Korea.

The United States also has stopped donating to the WFP's North Korea operations, but says it will continue other food aid to the North.

しかも北朝鮮はWFPから受け取る食糧支援を減らす決定をしていて、その影響で従来は650万人分だった食糧支援が、今年は190万人分に減らされているため、WFP分だけでも今年の冬は少なくとも400万人分の食料が不足する。

The aid shortages come on top of the North's decision to accept less food from the World Food Program. A decision that means about 4 million people fewer are being fed this year, Huggins said.

総人口が2300万人といわれる北朝鮮は、90年代半ばに国営農場が破綻して以来、10年以上に渡って外国からの食糧支援に依存してきたが、その結果、北朝鮮の子供の37%が栄養失調で、母親の3分の1が栄養失調のため貧血症に陥っていて、緊急支援が無い限り、これらの数値はさらに悪化するという。

Some 37 percent of North Korea's children are malnourished and one-third of mothers are malnourished and anemic, he said. Huggins said those figures were likely to "look even more alarming" if more aid is not delivered soon.

今年の北朝鮮の穀類の収穫量は、少なくとも80万トンが不足するとみられており、WFPが支援するのは7万5000トンで不足分の10%にも満たない。

North Korea's grain harvests should show a shortfall of about 800,000 tons this year, Huggins said. He said WFP will donate about 75,000 tons, or less than 10 percent of the shortfall.

つまりこのまま行くと最低でも400万人以上、へたすると500万を超える飢餓が“人為的に”発生することになる。飢餓地獄とはまさにこのことだろう。

ミサイル飛ばしたり核実験をやるのに何十億~何百億という金をかけている一方で、おそらく数万単位で人が飢えで死んでいく。将軍様の『先軍政治』とは文字通り国民の犠牲の上に成り立っているわけだ。

はっきりいって、確信犯。大体WFPからの支援を自ら減らすなんて、完璧にワザとだろう。

故意に国民を飢えさせて人質にとり、人道的な観点からの国際的な同情と支援を勝ち取ろうという作戦なのかもしれないが、まったくもって史上最低の卑怯者野郎だ。

October 17, 2006 in Economy, Food and Drink, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, May 23, 2006

【ロバート・レッドフォードとSir リチャード・ブランソンの共通項は代替エネルギー】

■週末にCNNを観ていたら、ラリー・キング・ライブにロバート・レッドフォードとヴァージン・グループの総帥Sir リチャード・ブランソンが出演していた。(CNN.COM

この二人が出ているということは、てっきりエンタメ系のネタかと思いきや、この日のテーマはなんと「アメリカの石油中毒」である。

不勉強で知らなかったのだが、ロバート・レッドフォードは熱心な環境活動家で、最近は「E85」という、エタノールが85%含まれた混合ガソリンの普及キャンペーンをサポートしているそうだ。

詳しくは、「E85」の有効性をアピールするサイト「KICK THE OIL HABIT」に載っている。

このキャンペーン・コピーは、今年の年頭に行われたブッシュ大統領の一般教書演説での「アメリカは石油中毒なのです(America is addicted to oil)」という発言に呼応して、”石油中毒を止めよう”とアピールしているわけだ。

番組の冒頭に登場したレッドフォード氏の主張は、同じく番組にゲスト出演しているアメリカで二番目に大きいエネルギー総合企業でオイル・メジャーの雄、シェブロンのオライリー会長兼CEOを向こうにまわして、なかなか説得力のあるものだった。(それにしても、レッドフォード氏はずいぶんと老け込んだ感じがする。よ~く見ないと彼とは分からなかったほどで、ちょっとビックリ。)

ところでCNNは、ブッシュ政権のエネルギー担当相や、オイル・メジャーのCEO達にも出席を依頼したそうだけど、なんとこのオライリー氏以外は全員出演拒否したらしい。

とりあえず生放送での集中砲火を避けたかったのだろう。そういう意味では、批判を承知の上で出席したオライリー氏は案外好印象だった。

By the way, we invited Energy Secretary Samuel Bodman to take part in tonight's program. He declined. We also asked the CEO's of Exxon, Mobil, Conoco, Phillips, BP, and Shell to participate in a roundtable discussion. They declined.

We're going to meet David O'Reilly, the Chairman and CEO of Chevron, who did not decline.

このサイトで配信されているビデオ・クリップも、なかなか良く出来ていて、果たしてこの制作にレッドフォードが関わっているかどうか分からないけれど、なんかそんな雰囲気がしなくもない。(BGMに聞き覚えが・・・)

クリップの裏づけとなるデータ類の資料も豊富で、とても参考になる。

ようするにこの「E85」は、トウモロコシなどの穀物から作られるエタノール燃料で、ガソリンより安価で、クリーンで、しかもアメリカ国内でも大量生産が可能であり、中東などの不安定な地域の原油に依存する状態から脱却できるので、アメリカの安全保障上も有利であるという主張。非常にもっともだ。

そしてもう一つの主張は、オイル・メジャーは今の原油高を利用して儲けすぎているという点。そしてこれは、ブッシュ政権が石油業界と結託して、わざとまともなエネルギー政策を打ち出さずに来たからだという部分。

別にブッシュ政権に限らないとは思うけど、ブッシュが大統領に就任した頃のガソリンの平均的な小売価格が、$1.46だったのに、今やこれが$4.00を超えようという状況だから、どうしても目立つわけだ。

なんせOPEC最大の産油国はサウジ・アラビアで、今のところアメリカとサウジの石油王族との関係は良好のようだけど、第二位がイラン、第三位がイラクということで、イラクの状況は相変わらず好転しそうもないし、さらに加えてイランの核開発疑惑や終わりそうもないイスラエル/パレスチナ間の紛争なんかで、この地域の不安定要因はしばらく消えそうもない。

おまけに、去年のカトリーナなんかの影響で、メキシコ湾岸地域の製油施設が壊滅的な打撃を受けながら、未だに完全に復興していないから、アメリカの石油精製能力は落ちたままだ。

そもそも原油価格の高騰自体、キッカケは投機マネーだったかもしれないけれど、石油を取り巻く状況が複合的に悪すぎて将来的に下がる要因はないといわれている。

シェブロンのオライリー会長も、かつてのガソリン1ガロンあたり1ドル、原油1バレルあたり20ドルというレベルに戻ることはないだろうと認めている。

KING: Do you see it going down?

O'REILLY: I'm afraid -- I'm concerned. I think first of all we're not going back down to $1 a barrel -- I mean $1 a gallon gasoline or $20 a barrel oil.

そんな状況下でオイル・メジャー各社は、例えばExxonMobileの場合、この1年で全ての法人によって作られた記録を塗り替えた360億ドルという、途方もなく巨額の利益を上げ、ExxonMobileのレイモンドCEOは4億ドルという法外な退職金を得ている

ExxonMobil broke their own record (set at $25 billion in 2004) for the highest profits ever recorded by a corporation with a $36 billion and paid their retiring CEO Lee Raymond $400 million.

そりゃ4兆円も儲ければ440億円ぐらいもらたって、どうってことはないのかもしれない。

しかし番組では、キング氏がこの莫大な利益について、そしてその結果各社のCEO達が受け取っている、他の業界全てと比べても異常なほど高額な報酬について、かなり突っ込んだ議論が交わされていた。

「ところで、このガソリンの販売価格の内、あなた達はいったいいくら利益を取ってるの?」なんていう、生々しい質問が飛ぶ。

ちなみに精油会社が得ている利益は、かつては1ガロンあたり28セント程度だったそうだが、現在は1ドル近くに成っているという。そりゃ儲からないわけがない。

In September of 2004, refiners collected an average of $0.28 per gallon, but by the end of 2005, they were collecting nearly $1. (Source: Justin Blum, Gas Profit Guzzlers, The Washington Post, September 25, 2005, available here.)

番組では、この点についてオライリー会長は、「1ガロンあたりの我々の儲けは5セント程度ですよ。しかも我々は莫大な税金(全収益の48%)を納めていますから、純利益は本当に少ない。」なんていい訳をしていたが、退職金の話しになると完全にはぐらかしていた。まぁ他の会社のことだし、説明できるわけがないのかも。

KING: But the public when it sees, I forget what oil company some cheese, CEO retires and gets $400 million that looks bad. It looks bad.

O'REILLY: Yes, but I -- well it certainly can raise -- I can understand why it would raise questions. You know the public sees these high prices and I empathize with them because we've certainly seen an increase in gasoline prices in the last few years.

上記のサイト「KICK THE OIL HABIT」によれば、例えばエクソンのレイモンドCEOの報酬は一日あたり$191,000!つまり日当約2100万円・・・。

平均的なアメリカ人の一日あたりの報酬は122ドル=約1万3000円だそうだから、実に1565倍にもなる。

いくらなんでもこういう実態を知ると、さすがに「何かオカシイ。」と思うのが当たり前だ。

というか、もしかしたらガソリンの価格が高騰して初めてこんなこと気がついちゃったという感じか。ブッシュの二期目の選挙の時に気がつけば良かったのにね。しかし「時、既に遅し」・・・。

さて、ロバート・レッドフォード氏と同様、代替エネルギー推進派として登場したのが、ヴァージン・グループのSirリチャード・ブランソン会長だ。

ブランソン氏はヴァージン航空の経営者という立場から、最近の航空燃料の高騰には相当神経質になっているという。

ブランソン氏は、「このまま放っておけば、原油価格はいずれ1バレルあたり$100~200に成ることも在り得る。それがキッカケで世界経済が停滞し大不況に成る。」とCNBCのニュース番組で発言している。

"If we don't start now to get more refineries built then fuel prices could literally rocket to $100-$200 (per barrel of oil) and the world economy would come to a grinding halt,"

その為ヴァージンとしては、現在企業防衛という観点から、投資可能な資金を全てエタノールの精製工場の建設や、風力発電、太陽エネルギーなどあらゆる代替エネルギー関連に投資しているという。

So from Virgin's point of view, all of our spare money is being put into building ethanol plants, wind farms, looking at solar heating and just trying to do everything we can to create an alternative energy source. And it's also good business sense.

またブランソン氏は地球温暖化と絶滅危惧種の問題についても言及している。

KING: Sir Richard, are we on the right road?

BRANSON: We're beginning to be, but we're already I suspect too late for about 20 to 30 percent of the species on the amount of CO2 that's up there. And we can't do anything about. We've left it too late for something like 20 or 30 percent of the species. We have got to tackle head on issues like gas stations. They are the most damaging thing on earth, and China and India and America and Britain are building many more. They shouldn't be allowed to build them.

I think the global community has just got to rally around to prioritize and make sure, you know, that we get on top of the CO2 emission situation fast in order to save the 17 or 18 percent of species that are still there and have a chance to be saved.

さらにブランソン氏は、本当に必要なのは『セルロース・エタノール』の開発だという。

何故なら、穀物由来のエタノールは供給能力に限りがあり、仮にアメリカ国内に200とか300とかのエタノール工場が出来ると、その需要を満たすために本来は食料となる分までエタノール生成に回さなければならなくなるからだという。

KING: Sir Branson, what are you doing with regard to your methods of delivery of energy?

BRANSON: Well I think ethanol has got a limited amount of supply. By the time you say build another 200 or 300 ethanol plants in America, you're going to be starting to eat into the food supply and therefore people are not going to want to use food for ethanol.

彼が推奨するセルロース・エタノールは従来焼却処分されていた廃棄物を酵素で分解して生成するもので、原料となる廃棄物は需要を満たすだけの充分な量があるという。

What we need is something called cellulose ethanol, which is basically enzymes which will break down the waste products in the fields that currently gets burnt off. And there's enough waste product in the world to replace our energy needs completely.

しかもセルロース・エタノールは環境にも100%フレンドリーということで、良いことずくめなのだが、現在は生成するためのコストが高過ぎるので、政府の補助と投資によって、このエネルギー生成の鍵となる酵素を大量生産できるようにする必要があると強調している。

The great thing about cellulose ethanol is that it's 100 percent environmental friendly. But what cellulose ethanol needs is government support, because at the moment it's more expensive to produce and it needs a lot of investment by government in getting the enzymes right so that it can be produced. If it can be produced, I think that is the exciting future and hopefully in the next handful of years, there will be big break throughs with the enzymes.

意外なことに、シェブロンのオライリー会長もこれに同調して、「それは本当の話だ。セルロース・エタノールは“聖杯”のようなもので、もしセルロースのコードを解くことが出来れば、ダヴィンチ・コードどころの騒ぎではない。」という。

O'REILLY: Larry, if I could jump in, it is true, cellulose ethanol is almost like the holy grail. If it works, it changes the game. So I'd say if you can crack the cellulosic code, that will be an even bigger deal than "The Da Vinci Code."

とにかく地球で産出される原油の25%を消費するエネルギー浪費大国のアメリカ。ブッシュがいうまでもなく、アメリカは正真正銘の石油中毒国家なのだ。

今までは安いガソリンをハマーH1みたいな異常に燃費の悪い車(1.7km/リッター)でガンガン燃やしても平気だった、というか、そういう無駄や浪費こそがある意味で贅沢なライフスタイルの象徴だったのだろうけれど、もうそういう訳には行かないということだ。

 【ニューヨーク5月13日共同】米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が、米軍用車を基に開発した「オフロードの王」と呼ばれる大型車「ハマーH1」の生産停止を計画していることが十三日明らかになった。同日付の米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。

 ガソリン価格の高騰で燃費の悪い同車種の販売が落ち込んでいたのが背景とみられるが、同紙によると、GM側は生産停止はガソリン相場と関係なく、新しいモデルを開発するためとしている。

 H1は地面から車体の底までの高さが四十センチ以上あり、砂漠や岩山などを自由に走れるオフロードカーとして人気が上昇、カリフォルニア州のシュワルツェネッガー知事ら有名人が所有している。しかし二○○○年に八百七十五台あった販売台数は、原油価格が上昇し始めた○五年に三百七十四台と半分以下に落ち込んだ。

止まらないブッシュの支持率低下(29%)と不支持率の最高記録の更新(65%)は、実はガソリン・スタンドの売価の上昇とシンクロしているようにみえるけど、果たしてこれがキッカケに成って少しは地球に優しい国家にシフト出来るのだろうか?

温暖化問題については、このラリー・キング・ライブでも言及されていた、アル・ゴア元副大統領主演のドキュメンタリー映画「An Inconvenient Truth」の主要テーマでもある。

ちなみにゴア氏は先日カンヌ映画祭に登場して話題を呼んだばかりだが、現地でこの作品を鑑賞した映画評論家の斉藤敦子さんは、昨夜のJAM THE WORLDで電話取材に答えて、「映画としてかなり良い出来。これを観ると、もう“THE DAY AFTER TOMORROW”みないな状況は現実に成り始めていることが分かって、少しでも環境に良いことをしなければと切実に思う。」とのこと。

もしかしたら、6ヵ月後の中間選挙の方向性を占う上で、案外この『環境問題』が重要な争点に成るかもしれない。

アメリカの政策が変われば、当然日本にも何らかの影響があるわけで、ここでの議論はむしろエネルギー依存度が極端に高い日本でこそ行われるべきだと思う。

アメリカでは現在、ガソリンから再生可能燃料へ移行するガソリンスタンドのオーナーに対し、最大3万ドルのインセンティブ(奨励金)を与える「2006年代替エネルギー燃料補給システム法案」の上程が計画されて、再生可能なエネルギーへの移行が本格的に検討されているという。

フォード副社長、再生可能燃料の普及に法制化を訴え

フォード・モーター・カンパニーの環境および安全技術担当であるスー・シスキー副社長が米国連邦議会に出席し、ガソリンから再生可能燃料へ移行するガソリンスタンドのオーナーに対し、最大3万ドルのインセンティブ(奨励金)を与える法案の立法化の重要性を訴えた。
 
シスキー副社長は、法案の共同提案者であるジョン・スーン議員、ケン・サラザー議員、ジム・タレント議員ら上院議員と議会に出席し、「必要なインセンティブを与えるというこの革新的な法案は、米国内におけるインフラの拡充や再生可能燃料の利用促進に役立つものと確信している。米国民に対して、再生可能燃料をいつでも補給できるという安心感をもたらすだけでなく、米国の輸入原油の依存も低下する」と語った。

この2006年代替エネルギー燃料補給システム法案は、多くの消費者が、エタノールや圧縮天然ガス、バイオディーゼルなどの、よりクリーンで再生可能な燃料を選択できるようにするもので、結果的に米国の輸入原油の依存低下にもつながる。

シスキー副社長は、フォードが2006年末までに2万台のエタノール燃料車やFFVを発売する予定を明かにした上で、「現在、E85燃料を扱うガソリンスタンドは600店舗しかなく、この30倍は必要。今の状況下では、我々が再生可能燃料で駆動する車を生産しても半分の意味しか成さない」と述べた。その上で「この法案が採択されれば、E85をはじめとする再生可能燃料のさらなる開発、普及が期待でき、石油精製業者も事業的に採算がとれる」と法制化に期待を示した。

May 23, 2006 in Ecology, Economy, IRAN, IRAQ, Media, Politics, Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, April 17, 2006

【やっぱりテレビは最強の宣伝媒体】

■広告の注目度は「テレビ>>新聞>バナー広告」(IT media News

ケータイだブロードバンドだといっても、今のところはやっぱりテレビの影響力が一番強いようで・・・。確かに自分自身に置き換えてみても、テレビCMで触れた製品名や企業名に対する認知度は他の媒体よりも遥かに高いと思う。まあ、それだけ僕がテレビを沢山見ているということかも知れないけれど・・・。

 最も視聴する広告のトップはテレビ広告(60.9%)。2位の新聞広告(12.9%)に大差をつけた。3位以下はPC向けWebサイトのバナー広告(9.7%)、駅や電車内の広告(4.6%)、ダイレクトメールやチラシの広告(3.7%)と続いた。携帯サイトのバナー広告に注目する人は0.2%と、ほとんどいなかった。

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それにしても1位のテレビとと2位新聞の格差は約5倍!これは単純にテレビを見る人と新聞を読む人の数の差なのかもしれないけれど、携帯サイトのバナー広告はほとんど認知度ゼロに近いというのは意外です。今のところ携帯は広告媒体としてはかなり厳しいということか。

ただし、今後ワンセグがどの程度普及するかにもよるけれど、テレビの視聴行動の延長線上にあると考えれば、ワンセグにも同程度の刷り込み効果が期待できるのかも知れません。

April 17, 2006 in Business, Economy, Media, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 24, 2006

【PSE法 ついに経産省がギブアップ!But・・・】

■ギリギリの軌道修正で混乱を回避?(NIKKEI NET

「アンだよ~やりゃ出来るじゃん!」とか「だから最初からそうすれば良かったのにッ!」という声が聞こえてきそうだけど・・・。

 経産省は24日、家電リサイクル業者などで構成する「PSE問題を考える会」の代表とともに異例の記者会見をして、従来の方針を転換すると発表した。

今日の会見には、先日3月14日に放送したJAMに電話でゲスト出演していただいた「PSE問題を考える会」の小川浩一郎代表も同席したそうで、これは小川さんたちの真摯な主張をちゃんと聞き届けましたよ~という経産省の演出でしょう、多分。

市民生活に直接関わるこうした法制度は、机上で立案している際には想定すらしていなかった様々な問題が、いざ運用すると顕在化してくるわけで、今回は法案そのものが審議された際にろくに議論もされずに、そうした問題点が洗い出されないまま施行されてしまったことと、併せて法制度の周知活動が徹底していなかった(テレビやラジオの告知でも新聞の一面広告でもなく、チラシを20万枚刷って配ったそうだ。)ために世論がいきなり「聞いてね~よッ!」状態で沸騰したわけだけれど、結果的にはこのノイジーな“民の声”がお上を動かしたという、実に稀な「有り得ね~!」結果に見えるけど・・・。

■軌道修正=“脱法行為”の行政指導

がしか~し!その内容を見ると全く「????」なもので、根本的な問題解決に成っているかどうかは甚だ疑問。なんだか全然スッキリしません。

 経産省による措置の柱は2つ。まずレンタルする製品へのマークは不要としている法律の解釈を広げる。業者がマークのない中古の電気製品を売った場合でも、それはマーク取得に必要な漏電検査のための機器が行き渡るまでの間、貸し出したものであり、所有権は業者に残っていると見なす。

これってどういう意味?言語明瞭意味不明です。中古品の売買はしばらくの間レンタル取引ってことにしておこうと・・・。金払って買ってんのに所有権が移転しないなんてことが在り得るんか?それって詐欺じゃん!

でいずれ漏電検査したら正式に所有権を認めるってこと?それまでは貸与していることになるわけ?経理処理上はどういう区分になるの?検査済みかどうか一体誰がそれ確認すんの?

 業者間の取引については、輸出用の中古品は対象外とした条文の解釈を緩める。国内向けか輸出用かが明確でない場合は、輸出向けの可能性もあると見なしてマークなしの流通を認める。

ということはつまり、とりあえず全ての中古品は「これは輸出用で~す!」っていうことにして取引しろってこと?偽装取引を国が推奨するんですか?そりゃ~画期的だ!

さらに裏を返せば、この法律は本来電気製品の安全性を保障するものなはずだけど、輸出用は対象外ってことは日本から輸出された中古品を買った人がヤケドしようが家が燃えようが爆発しようが、「そんなこたぁ知ったこっちゃございませんッ!」ていう法律なわけだ。まぁ骨髄付き牛肉輸出してくるアメリカと同じポリシーってこと。さすがぁ対米追従政権。いや御立派素晴らしいね!

 これらの措置に、反対運動を展開してきた同会の代表は「(法律の本格施行までの)猶予期間の延長を勝ち取ったと受け止めている」と発言。経産省側は「混乱回避のためには良い知恵だ」と述べた。しかし条文の手直しなどをしないまま「法律を裁量的に運用する手法だ」との批判が出る可能性がある。

 経産省は業者などの負担を軽減するため今月14日に漏電検査の機器を無料で貸し出すなどの措置を発表していた。混乱が収まらないため、土壇場で今回の追加措置をとる。新製品の販売には予定どおりPSEマークが必要となる。

だからさぁ・・・アホなゴタク並べてないで、こんな『平成のばか法』((c)紀藤弁護士)とっとと廃案にしようよ~!法律作った奴が自ら抜け道作って通り方指導してどォ~すんだよこのバカチンがッ!(弩)

March 24, 2006 in Business, Current Affairs, Ecology, Economy, Music, Politics, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, March 16, 2006

【PSE法は憲法違反のおそれ】

■PSE法は「憲法違反であることが濃厚」という専門家の見解

以前JAM THE WORLDにゲスト出演していただいたこともある弁護士の紀藤正樹さんのBLOG「弁護士紀藤正樹のLINC」にPSE法に対する鋭い指摘がポストされていた。

憲法上、国民の財産権は補償されています。
しかも財産権の内容は、法律で定めなければならないということにされています。

第二十九条  財産権は、これを侵してはならない。 ○2  財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。 ○3  私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

しかし電気用品安全法は、規制対象である電気用品につき、法律でなく、政令で定めることにししています。

財産権を規制する法律が行政裁量ともいえる、政令で決められること自体が、憲法違反であることが濃厚です。

しかも「電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的とする」(同法1条)という規制目的から見て、規制方法には何ら合理性がなく、過度に広範な規制であることが明らかであり、かつ自動車とか建物に付着した電気製品は対象外という不平等不公平な規制となっています。この点は平等権(憲法14条)侵害である可能性もあります。

つまりPSE法は、このままの形で施行したら、今回の改善策のようなちょっとした手直し程度では、最高裁判所において、違憲判決が下される可能性がある法律であり、かつ、業者から、国家賠償すらおこされかねない法律です。

しかも業者に国が敗訴したら、裁判費用も賠償費用も、国民の税金で負担されることになります。

紀藤さんはまたPSE法について「庶民や文化を否定した『平成のばか法』であり、延期して廃案、そして出直すべき」と断じているけれど、この紀藤さんの問題提議は正論だし、とても説得力がある。

このエントリーの存在は、久々にTBいただいたkatsさんの「酒乱!net」で知ったんだけど、katsさんのいうとおりPSE法については各方面から様々な異論反論が出ている。

しかしこれはPSEという法律に関わる問題なので、情緒的な観点よりもこうした専門家による法的観点から問題を詰めていくことが何より有効だろうと思う。

March 16, 2006 in Business, Current Affairs, Ecology, Economy, Music, Politics, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, March 15, 2006

【PSE法 対応策にもブーイングの嵐】

■昨日放送したJAM THE WORLDで、再びPSE法を取り上げた。

おりしも、放送当日になって経済産業省から“ビンテージもの”の電子楽器や音響機器などに限ってPSEマークが無くても売買できるようにするという対応策が出されたので、先々週の特集に続いて再びこの問題を取り上げることになった。

今回の譲歩案はおそらく、というか間違いなく日本シンセサイザープログラマー協会(JSPA)が行った署名活動が影響したのだろうと思う。なんせ、JSPAが集めた74,987名分の署名(実は僕もその中の一人なんだけど)を要望書と一緒に経産省に提出する直前という絶妙のタイミングで発表されたわけだから、どう考えてもこのアピールに対応したんだろうな~という感じ。

とはいうものの、少なくとも「一切変更しない」と断言していた頃から比べれば、法律の運用を柔軟に行おうというジェスチャーには違いないので、変化があったこと自体は素直に喜びたい。

なんだけど、やっぱりこの譲歩案慌てて付け焼刃的に策定したのが見え見えで、署名活動で反対をアピールをした当のJSPAのメンバーからも、そしてシンセサイザーや電子楽器と関係のない一般の家電製品などの中古品を扱っているリサイクル事業者からも、この譲歩案そのものに対する困惑と非難の声が上がっている。

 規制除外品の選定法にも疑問が残る。リサイクルショップ・素人の乱5号店(東京都杉並区)の松本哉店長は、「電化製品の安全を守るための法律なのに、ビンテージ品だけ除外というのはおかしい。『レアものだから安全』とは言えないはず」と語り、一部を例外認定するならば、旧法(電気用品取締法)で安全と認められた中古品全般を除外対象として認めるべきと訴える。

 中古楽器のPSE法適用除外を求めてきた日本シンセサイザープログラマー協会(音楽家の坂本龍一さんらが所属)も、ビンテージ品だけでなく、中古楽器すべてを除外対象とするよう求めており、経産省との溝は埋まり切っていない。

 清進商会の小川店長は「法律の条文には『中古品も対象』とは書いておらず、中古品に規制がかかるのがそもそもおかしい」と指摘し、法解釈を改めて見直すべきと訴えている。

という状況を受けて、番組に御自身もリサイクル品を取り扱っている事業者であり、「PSE問題を考える会」の発起人でもある小川浩一郎さんに電話で登場していただいた。

小川さんによると、そもそも今回の譲歩案で対象に成っているのが“ビンテージもの”の電子楽器や音響機器ということで、生活必需品ではないこうした製品が除外されても、中古リサイクル業者がPSE法から受ける影響はほとんど変わらないということ。

季節的にはちょうど新入学生や新社会人が生活用品を買い集めるためにリサイクルショップを利用する時期。そうでなくとも、単に高くて新品が買えない人たちが生活必需品を購入する際に利用するリサイクルショップは全国で50万店あるそうだけど、これらのショップが抱えている在庫の4割近くがPSE法の規制対象に成って売れなく成ってしまうそうだ。

そういう現実を知ってるかどうか分からないけれど、経産省は検査機関を全国500箇所用意して、6ヶ月間は無償で検査して事業者の負担を軽減するという計画を提示している。

経産省は、添付に必要な届け出書類を簡素化するほか、全国500カ所以上で検査を受けられる体制を遅くとも6月までに整え、中古事業者の負担を軽減するとしている。

 製品技術基盤機構などで検査用機器の無料貸し出しを行うほか、電気保安協会などの協力を得て今後半年間、出張検査サービスを無料で提供する。都道府県や市町村の公設試験所にも受託検査の実施や機器貸し出しなどを要請し、民間団体にも協力を仰ぐ。

しかし小川さんによると、リサイクル品は右から左に仕入れたら売るという状況なので、無償で出張検査してくれるといったって、例えば月に一度検査してもらっても、その間は商品を売ることが出来ないので全く非現実的なんだそうだ。

しかも、「何万とあるリサイクル店の総数を考えると、一体500箇所でどうやって対応しようというのだろうか?」という。確かにそうだ。

小川さんは、「とにかく一旦延期してもらうか、電子楽器だけとかではなく、法律が施行された2001年以前に製造されたものは全て対象外にするとかしないと、解決にはならない。」という。

さらに、自主検査でPSEマークをつけることについても、これが結果的に製造者と同じ責任を負うことになるので、「やれといわれても怖くて出来ない」とのこと。

でリサイクル業界の現状はどうかというと、「もうほとんどの業者が人員の整理(解雇)をしたり、廃業したりしている状況」で、ただでさえ中小零細企業が中心の業界としては存亡の危機。まさに死活問題に成っているそうだ。

可処分所得が低い社会的弱者の拠り所として機能しているリサイクル流通に著しい影響があることは間違いない。小川さんは「一体誰のための法律なのか?と言いたいですよ!」とおっしゃっていた。(まぁ、検査機関なんかに天下る役人どもの為にはなっているのだろうけれど・・・)

「持続可能な社会の実現」=「循環社会の実現」=「あらゆる製品のリサイクル」というモデルがようやく認識されはじめたところに、この法律。

まだ使用可能なモノが売れなくなることで大量に廃棄されることは、「もったいない」だけではなく環境にも非常に悪いのは自明の理だけれど、それ以上にこの法律が特定の階層や業界に与える影響はあまりにも理不尽で、あまりにも惨い。

あんまり考えたくはないけれど、万が一今から半年後ぐらいにリサイクル業界関係者の中から自殺者が続出なんてことに成ったら、経産省はどういう責任を取るのだろうか?(まぁ、取らないだろうけどね・・・)

色々問題はあるにせよ、日本の役人は基本的には優秀なんだろうと思っていたけれど、このPSE法に関しては、その策定の段階から現在に至るまで、全くこういう事態が起きることを想定していなかったとしか思えないボケぶり。

それとも、もしかして本当に天下り先をでっち上げるのがメインの目的だったから、そこまで考えが至らなかったのだろうか?まぁそうでないことを祈るけれど、この法律の目的と動機には何か胡散臭い感じが付きまとう。

こんな出来損ないの法律が産まれた理由は想像力の欠如といえばそれまでだけど、もしかしたらこれ立案した人物はリサイクルショップのお世話に成ったこともなければ、その実態やあるいは存在すらも知らなかったのではないかと思えてくる。

とにかく、小川さんの話を聞いていたら、自分でもまだこの問題のシリアスさを理解しきれていなかったんだと反省しきりだった。

インタビューの最後に「JSPAの活動は確かに音楽家が中心だったから、いきおい特定の機器に対するアピールと成ったわけだけど、やはり自分に直接利害があることに対してアピールするというのは極自然なことだと思うので、是非小川さんたちにも頑張っていただいて、現場の生の声をストレートに国に届けてもらいたいと思います。」と申し上げたけれど、これは何もリサイクル業界関係者だけの話ではないわけで、我々一般の消費者も主体的にアピールする必要があるかもしれない。

March 15, 2006 in Business, Current Affairs, Ecology, Economy, Music, Politics, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 14, 2006

【PSEマーク 「ビンテージもの」は規制対象から除外に】

■ビンテージものは規制対象外に。

色んな人たちのアピールが効いたのか、とりあえず「ビンテージもの」の中古楽器などはPSEマークがなくても売買できるようになるみたいだ。

PSE法、ビンテージ楽器は「例外」に(ITmedia News)

 新たに、ビンテージ物の機器に限り、申請を受けて審査を行った上で例外と認定し、PSEマークなしでも販売できる「特別認証制度」を設けた。

 対象は、電子楽器、音響機器と、写真焼き付け機、写真引き延ばし機、写真引き延ばし用ランプハウス、映写機で、(1)既に生産が終了しており、他の電気用品で代替不可能で希少価値が高いと認められる、(2)旧法(電気用品取締法)に基づく表示などがある、(3)取り扱いに慣れた人に対して国内で販売する――という条件にあてはまると認定された場合。例外申請の方法や審査基準の詳細については今後詰めるとしている。

希少中古楽器など「PSEマーク」なしでも販売可能に(YOMIURI ONLINE)

二階経産相は、「古典的な文化財が存在する可能性があるので、(絶縁試験の)強い電流で楽器に損傷を与えないようにしたい」と述べた。

だけどこんな言い訳も・・・。

 二階経産相は、このほか、同法案が国会で審議された当時、他の法案と一括審議され、中古家電が販売できなくなる問題について質疑や指摘がなかったことも明らかにした。

March 14, 2006 in Business, Current Affairs, Ecology, Economy, Music, Politics, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 10, 2006

【PSE法 広がる反対の声は国に届くのだろうか】

■PSE法の施行を前に早くも解雇や廃業する業者も出てきた。(ITmedia NEWS

Pse_logo_1 先週のJAM THE WORLDで特集したPSEに関するニュース。坂本龍一氏など音楽家による署名運動(日本シンセサイザープログラマー協会/JSPA)が効いたのか、ここに来てテレビのワイドショーや新聞などでもずいぶん盛んに取り上げられるように成ってきた。

ちなみに、このJSPAによる署名には今日の時点で約7万5000人が賛同し、3月15日日に経済産業大臣宛の要望書に添えて提出されるとのこと。

あまりにもグレーゾーンが多くて、いざ4月から施行されると各方面で相当混乱するのは明らか。売るに売れなくなった在庫を処分する業者も居るだろうから、そうなるとまだ充分に使用可能な電気製品など大量の産業廃棄物が一気に出てくるかもしれない。例えば音楽プロデューサーの高橋健太郎さんは御自身のBLOGでこんなことを書いている。

そして、誰もが考えねばならないのは、この法律によって、日本国の資産はたぶん、何兆円という規模で減少するということです。

リサイクルショップにある中古の非PSE電気製品がすべて販売不可能なゴミとなって、販売店の損益になるだけではないです。例えば、工場にある非PSE機械もすべて資産としての価値を失う。中小の販売店や中小企業ほど、それは大きな痛手になるでしょう。すでに、そうした資産を担保にしている企業が、担保物件の資産価値消滅に伴い、あらたな担保を設定せねばならない、というような問題も起きつつあるようです。それで倒産する会社も出て来るかもしれません。

冷暖房設備などがPSE以前のものである不動産も価値が大幅に下がるでしょうし、経済に与える影響はちょっとまだ読み切れない。亡国の悪法にもなりうる法律に思えます。

それでも経産省としては頑として動かず。とにかく実施してから問題があれば考えようということなのか?

しかし、PSEで影響を被るのは富裕層ではなく、どちらかというと中小零細企業や一般の個人ユーザー。たったの20万部チラシを刷ったからといって、「充分に周知活動を行った。」と言い切るお役人は、混乱の結果責任をどうやって取るつもりなのだろう・・・。

 経済産業省は、同法をメーカーには告知してきたが、中古事業者への告知はほとんど行っていなかった。多くの中古店は今年に入ってから同法を知り、対応に苦慮している。

 東京・秋葉原ラジオ会館に店を構える中古楽器店「清進商会」は、約500ある商品のほとんどがPSEマークなしの“ビンテージ物”。4月以降、売れる物がほとんどなくなるため、閉店を決めたという。

 中古機器販売・しらくらの荒井哲夫社長は「今年に入ってPSE法を知り、古物商を管轄する警察庁に問い合わせたが、警察も知らなかった」と、経産省による告知の不徹底を指摘。「(PSEマークなしでも)使っていい、譲渡してもいいのに、売ってはいけない、というのはおかしい」と矛盾を訴える。

とまぁ市井の声は厳しいけれど、このPSE法には経済産業省にとって「天下り先の創出および確保」というもう一つの側面があるようだから、いくら下々のパンピーが声を上げたところで“何処吹く風”ってことなんだろう。現時点でこの“PSE法と天下りの関係”について資料と共に報道しているのは、何故か(というかやはり?)「赤旗」のみのようだ。という訳で、以下に赤旗の記事(初出)を引用しておく。

2006年2月26日(日)「しんぶん赤旗」

家電の安全規制緩和進むなか検査法人に天下り

省庁幹部 高額報酬で次つぎ


 電気用品安全法(電安法、二〇〇一年施行)で、新表示・PSEマークのない中古の家電製品が四月から販売できなくなると、大問題になっています。同法にもとづき、国による安全規制を緩和し、新たに導入した製造・輸入事業者の“自己確認”方式を担当する第三者検査機関として登録している法人に、経済産業省などの幹部が大挙して天下りしていることが分かりました。

 国内登録検査機関は六機関あり、このうち天下りしているのは、外資系など海外向けの代行業務を中心にしている三社を除く三機関です。

 財団法人電気安全環境研究所には、役員十六人中五人が天下りし、理事長などの要職を占めて年二千万円前後の報酬を得ています。

 財団法人日本品質保証機構では役員十七人中七人が経済産業省などからの天下りです。理事長、副理事長、専務理事の高額報酬を得るポストを独占しています。

 電線メーカーが正会員となって設立している社団法人電線総合技術センターでは、唯一の常勤役員の専務理事に天下りしています。同センターの「役員報酬支給規定」「役員退任慰労金支給規定」が適用されるのは現在、この天下り役員一人だけです。

 電安法では、電線や配線器具、電熱器具、直流電源装置などの「特定電気用品」(百十二品目)は、製造・輸入事業者の「自主検査」に加え、製品ごとの技術基準に適合していることを確認する「適合性検査」を義務づけています。その適合性検査をするのが、これらの登録検査機関です。

 登録検査機関で検査するなど自己確認で製品が流通するようになって以後、家電事故が激増しています。独立行政法人・製品評価技術基盤機構の「事故情報収集制度報告書」によると、家庭用電気製品の事故が、二〇〇〇年度六百四十七件だったのが、〇四年度には千二十四件に急増しています。

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March 10, 2006 in Business, Ecology, Economy, Music, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, March 08, 2006

【日本は新型インフルエンザのアウトブレイクを阻止できるか?】

■「起きるかどうか?」ではなく「いつ起きるか?」の段階に入った新型インフルエンザのパンデミック=世界規模のアウトブレイク

鳥インフルエンザでフォアグラが食えなくなるぐらい、どうってことはない。人類が全く免疫を持たない新型インフルエンザが世界規模でアウトブレイクする「パンデミック」の可能性がいよいよ現実味を帯びてきた。

少し前の記事(2006.02.16 - CNN)だけど、最悪の場合は1918~19年にかけて発生したスペイン風邪の被害を上回り、世界で10億人以上が感染し1億人以上が死亡。日本でも210万人が死亡すると予想されている。

シドニー(CNN) オーストラリアのシンクタンクが16日、高病原性鳥インフルエンザが世界各地で流行した場合、最悪で死者は1億4200万人に上ると発表した。経済損失は、4兆4000億ドル(約520兆円)に達すると見積もっている。

シドニーの「Lowy Institute For International Policy」は、鳥インフルエンザの流行程度を、過去に流行したインフルエンザと比較し、4段階に分類。

最も被害が少ない場合でも、香港風邪(1968─69年)と同程度で、死者140万人、経済損失は3300億ドルと推計している。

中程度の流行の場合は、アジア風邪(1957年)と被害が同程度になると予測。深刻な場合は、約10億人が感染して5000万人近くが死亡したスペイン風邪(1918─19年)に匹敵するという。

最悪の場合はスペイン風邪の被害を上回り、世界で1億人以上が死亡。各国の死者は、中国2800万人、インド2400万人、フィリピン410万人、日本210万人、米国200万人、欧州560万人に達するとしている。

鳥インフルエンザ感染による死者はアジアを中心に増加しており、世界保健機関(WHO)によると13日現在で、91人。今月上旬には、欧州でも野生の鳥から、高病原性H5N1型ウイルスが検出されており、感染被害は世界各地に広がりつつあり、人間への感染が懸念されている。

今のところは、直接鳥に接する機会の多い人が、感染した鳥からウィルスをもらう形だが、このウィルスが豚を経由したりすることで人間に感染しやすくなると、今度は人間から人間へ感染する力を持つ訳で、この突然変異がいつどのようにして起こるかの正確なモデルはまだ確定していない。

ちなみに厚生労働省は、「わが国の全人口の25%が罹患した場合、医療機関を受診する患者数は約1300万人~約2500万人(!)に上る」と推計している。(新型インフルエンザ対策行動計画総論/「流行規模の想定」

 この推計は、米国疾病管理センター(以下、「CDC」という。)により示された推計モデル(FluAid 2.0 著者Meltzerら、2000年7月)を用いて、我が国の状況をそのまま当てはめて行ったものである。推計の結果、全人口の25%が新型インフルエンザに罹患すると想定した場合に医療機関を受診する患者数は、約1,300万人~約2,500万人(中間値約1,700万人)と推計されている。

 この推計の上限値である約2,500万人を基に、過去に世界で起こったインフルエンザパンデミックのデータ;アジアインフルエンザ等を中等度(致死率0.53%)、スペインインフルエンザを重度(致死率2%)として、新型インフルエンザの病原性が中等度の場合と、重度の場合について推計した。その上限値はそれぞれ、中等度の場合では、入院患者数は約53万人、死亡者数は約17万人となる。また、重度の場合では、中等度と重度の場合の死亡率から推計すると、入院患者数は約200万人、死亡者数は約64万人と推定される。なお、これらの推計においては、新型インフルエンザワクチンや抗インフルエンザウイルス薬等による介入の影響(効果)、現在の我が国の衛生状況等については考慮されていないことに留意する必要がある。

 また、全人口の25%が罹患し、流行が8週間続くという仮定の下での、中等度の場合での入院患者の発生分布の試算では、1日当たりの最大入院患者数は、10万1千人(流行発生から5週目)となっている。さらに、重度の場合には、1日当たりの最大入院患者数も増大すると推定される。

仮に日本でアウトブレイクした場合に備えて、現在政府は「新型インフルエンザ対策」の一環で隔離病棟の確保にやっきに成っているという。ただし、現状では感染した患者を受け入れる医療機関のキャパシティは全く足りていないそうだ。

不幸にして、日本でパンデミックが起きてしまったらどうするのか?について、政府は「新型インフルエンザ対策行動計画」を策定している。簡単にいうと、感染の拡大を防ぐために通勤や通学などの「移動の禁止」や、不特定多数の人間同士が接触しないように、「集合の禁止」などを含んだ国民の社会活動の規制が行われる。

この結果、あらゆる経済活動が停滞するのはもちろん、生活物資の物流も止まってしまうので、食品などの必需品が流通しなくなるだけでなく、ガス、電力などのライフラインもダウンする可能性があるという。何のことは無い、近代都市文明の崩壊だ。これほどのカタストロフを防ぐ方法は、もはや“鎖国”ぐらいしか無いが、人間の移動は止められても、渡り鳥は勝手に飛んでくるから防ぎようがない。

■タミフルの大量生産が唯一の希望

ところで新型インフルエンザにも効果が期待される『タミフル』は、中国料理に使うスパイスの一種「八角」を原料にしているために製造能力に限界があり、こうした地球規模のアウトブレイクには供給が追いつかないといわれている。

そんな絶望的な状況に一筋の光を投げかけるようなニュースが、それもこの日本から発信された。何と東大の研究グループが石油から『タミフル』を作ることに成功したというのだ。

 インフルエンザの特効薬タミフルを植物原料を使わず化学的に製造する方法を東大大学院薬学系研究科の柴崎正勝教授らのグループが開発した。世界で需要が急増している抗ウイルス薬の安定生産を可能にする技術として注目されそうだ。

  タミフルは、スイスの製薬大手ロシュが独占的に製造している。中国料理に使われる植物トウシキミの果実「八角」を原料に、その成分であるシキミ酸から複雑な工程を経て生産される。新型インフルエンザにも効くと予想されるため、各国が備蓄を進めているが、慢性的に品不足状態にあるうえに、天候不順だと原料の確保が難しくなる。

  柴崎教授らは、石油から生成される安価な化学物質「1、4―シクロヘキサジエン」を原料に、シキミ酸なしでタミフルを作ることに成功した。

  反応を促進させるため、野依良治博士のノーベル賞受賞業績でもある「不斉触媒」という技術を用いた。柴崎教授はこの分野の第一人者で、日本が世界をリードしている。

  タミフルに耐性を持つウイルスが出現した場合も、この製造法を応用すれば、新薬開発につながる可能性があるという。

  東大は大学所有の知的財産として23日、この製造法を特許出願したが、タミフルの製造販売権を押さえているロシュの許可なしには生産できない。柴崎教授は「ロシュと話し合い、実用化研究を進めることになるだろう」と話している。

果たしてロッシュ社が人類の危機を抑止するという観点から東大の製造法を認め、クロスライセンスに踏み切るかどうか。東大とロッシュ間の交渉の成り行きを注目したい。

March 8, 2006 in Current Affairs, Ecology, Economy, Food and Drink, Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, March 07, 2006

【EUによる巨大デジタル・ライブラリー】

■2010年までに少なくとも600万点を公開予定(ITmedia NEWS

ヨーロッパのあらゆる書籍や文献、映画、写真などをデジタル化して公開しようという壮大な構想が発表された。

 欧州委員会は3月2日、欧州の書籍や文献をインターネットで公開する欧州デジタルライブラリ構想に基づき、向こう5年で600万冊を公開する計画だと発表した。

 2006年末までにEU域内の国立図書館から全面的な協力を取り付け、翌年以降は公文書館や博物館にも拡大。欧州デジタルライブラリで2008年までに書籍、映画、写真など200万点を、2010年までには最低でも600万点の公開を計画している。

 欧州委員会では書籍のデジタル化推進のため、欧州全土にわたるデジタル化センターのネットワークに資金を拠出。デジタルライブラリに絡む知的財産権保護の問題にも対応するとしている。

 この構想は2005年9月に発表され、図書館や出版社、著作権者などから反響を募っていた。欧州委員会によれば、「欧州の文化遺産にアクセスし、インターネットで利用できる機会が広がる」として概ね歓迎の声が寄せられたという。

Google Videoもそうだけど、地球規模で知の資産を共有化しようという動きが活性化しているように見える。同様の取り組みにアメリカ議会図書館の「WORLD DIGITAL LIBRARY計画」があるけれど、Googleはこのプロジェクトに300万ドルを寄付するという。

Googleが出版業界の反発をものともせずにスタートした書籍検索プロジェクト「Google Print」で著作権が消滅した書籍の全文検索サービスをリリースしたのがキッカケに成ったのか、マイクロソフトが大英図書館の蔵書のデジタル化を支援したり、Yahoo!も同様の取り組み「Open Content Allicance (OCA)」を設立したり、とにかくメジャープレイヤー達が群雄割拠して覇権を競っている。

著作権という大きな壁があるにせよ、いわゆるパブリック・ドメインをどこまで拡張することが出来るのかがポイントになると思うけれど、こういうトレンドを肯定的に捉えると、かつて80年代にピーター・ラッセル博士が提唱した「Global Brain」の誕生が現実味を帯びてきた気がする。

March 7, 2006 in Books, Economy, Film, Media, Television, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, March 03, 2006

【農水省が「日本向け牛肉輸出証明プログラムに関する調査結果・対策報告書」の日本語訳を公表】

■米国農務省の「日本向け牛肉輸出証明プログラムに関する調査結果・対策報告書」の日本語訳(仮訳)の公表について(農林水産省

アメリカが2月17日に出してきたBSE対策の報告書(=言い訳)の日本語訳がリリースされた。原本のPDFは全部で66ページもある。

YOMIURI ONLINE> 米国産牛肉にBSE(牛海綿状脳症)対策で除去が義務づけられている脊柱(せきちゅう=背骨)が混入した問題で、農林水産省は3日、米農務省が今月17日に公表した再発防止策などをまとめた報告書の日本語訳を公表した。

 報告書は、背骨付き牛肉が混入した理由について、「検査官が日本向け輸出プログラムを理解し、適正な証明を確保するための特定の管理方法を確立しておらず、特定の監視体制をおいていなかった」ためと指摘した。しかし、今回のケースはあくまで例外だとして、「米国の輸出制度の全体にかかわる不備を示唆していない」とも強調し、検査官の研修プログラムの強化などを柱とした再発防止策によって、再発を防げると結論付けている。研修の強化は一部で始まっている。

 これに対し、日本側には「米国の輸出体制は構造的な問題を抱えているのではないか」(農水省幹部)との不信感が根強い。

 農水省は、報告書の詳細な分析を進め、米側と輸入再開に向けた検討を進めるが、政府内には「米国が誠意ある回答を示さないと、事前査察を認められても輸入再開の検討は当分できない」と慎重な対応を求める声も強く、輸入再開の時期は依然不透明だ。

アメリカはあくまでも「自分のとこの肉は元々安全なのだ」というスタンスを崩していないわけで、日本の禁輸再開の影響で倒産した企業もいくつか出だしたというから、アメリカはこの報告書を以って日本に対する輸入再開の政治的圧力を激しくかけてくるに違いない。

アメリカ人のBSE認知度は全人口の15%程度という調査結果もあるらしい。アメリカには「食品悪評禁止法(Food-Disparagement Law)」ていう法律があって、19997年にはそれを根拠にしたオプラ・ウィンフリーの訴訟沙汰なんかも起きて、要するにメディアにとって狂牛病はタブーだから報道はしてない。

だから一般のアメリカ人はBSEのことを知らないし、怖いという意識すらない。いくら日本が管理を厳しくしろと言ったって、もしまともに対応したら自ら危険性を認めることに成るから、ほぼ絶望的だと思うけどね。

March 3, 2006 in Business, Ecology, Economy, Food and Drink, Politics, Science | Permalink | Comments (2) | TrackBack

Wednesday, March 01, 2006

【JAMのゲストに松武秀樹さんが登場】

Jam_20060228_matsutake ■2月28日に放送したJAM THE WORLDのゲストは、4人目のYMOこと、伝説のシンセサイザー・プログラマーの松武秀樹さんだ。

松武さんとは、ほぼ9年ぶりぐらいの再会で、最後にお目にかかったのは1996~7年にかけて、僕は当時リットーミュージックの佐々木会長と一緒にMUSIC.CO.JP(現、MUSIC.JP)という世界でも初めての音楽のダウンロード配信事業会社を立ち上げていたんだけど、松武さんには取締役として経営に参加していただき、一緒に苦労した間柄だ。(今でこそ当たり前のダウンロード・ミュージックだけど、当時は早過ぎて抵抗勢力も手強かったし、周囲からは“ドンキホーテ”呼ばわりされたりした。でもだからこそ面白かったんだけどね。)

松武さんは、どちらかというと“MUSICIAN'S MUSICIAN”という方で、一体何が伝説か知らない方も居るかもしれないが、彼が最も知られているのはYMOでの音作りだ。

まだMIDIなんて便利なものが無い頃のこと。「必要だったら作っちゃう」勢いで世界初のサンプリング・マシンなんかも自前で作ってしまい、まさに驚異的で革新的なトーンと音響を生み出していた。(そういう意味で個人的には「B.G.M.」と「TECHNODELIC」が大好き)

米国や欧州ツアーでは、温度でコンディションが変化するアナログ・シンセを相手に、リアルタイムで音色を合成し、楽譜データを打ち込むなんていう離れ業をやってのけたのも彼だ。実際、YMOの音作りは松武さんが居なかったら成立しなかったといっても過言ではない。

そんな松武さんにゲストに来てもらったのは、他でもない例の「PSE法」について、坂本隆一さんなんかと共に反対を表明する立場から、この法律の問題点について語ってもらおうということだったんだけど、番組には坂本さんから意見表明のコメントをもらっていたり・・・。勢いかけた曲も「ライディーン」と「ビハインド・ザ・マスク」だったりして、もうすっかりYMO一色のコーナーと成りました。(いやぁ、久しぶりに聞いたけど、やっぱり良い音してるよね~!)

松武さんが会長を務めていらっしゃる「日本シンセサイザー・プログラマー協会」のサイトで展開している反対の署名運動(僕も参加した)には、昨日夕刻の時点で4万8000人の署名が集まったという。

いずれこの署名を以って、経済産業省に対して正式な意見書を提出することに成るそうだけれど、経済産業省も「ゼッタイに法律は修正しない。」なんて意地を張らずに、法律の運用については、弾力的に、そして柔軟に対応してもらいたいと思う。

参考リンク: 「経済産業省・経過措置の終了に伴う電気用品の取り扱いに関して

        「電気用品安全法(PSE法)に対する署名

March 1, 2006 in Business, Current Affairs, Ecology, Economy, Music, Politics, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, February 22, 2006

【BSEよりヤバイPSE】

久々に友人のオノ・セイゲンからメールが送られてきたら、その内容は「電気用品安全法(PSE法)に対する署名」の案内だった。

ちょうど先週「ITmedia」の記事でこの新しい法律が中古アンプやシンセサイザーなど、いわゆる“ビンテージ物”の機材の売買に影響を与えることを知って気に成っていたところだった。

早速、日本シンセサイザープログラマー協会(JSPA)のサイトにアクセスしてフォームに記入してオンラインで署名させてもらった。

実際に現役で活躍しているビンテージの楽器は山のようにあるわけで、それが「浴水循環保温機能付温水器」とか「電気卵ゆで器」なんかと一緒にされちゃうなんてね。

経済産業省としては「充分に周知活動も行ってきたし、今更反対されても法律を変えるつもりはない。」って断言しているらしい。無駄かも知れないけど、ここはやっぱりちゃんと反対表明しておきます。

■参考リンク: 「電気用品安全法は現代の禁酒法か?
          「川内博史議員のBLOG

February 22, 2006 in Business, Economy, Music, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, February 08, 2006

【ライブドア再発防止の為に】

Jam20060207_sayama ■2月7日放送のJAM THE WORLDのゲストは一橋大学大学院教授でM&Aのアドバイザリー会社・GCAの代表取締役・佐山展生さん。

ライブドア事件のお陰で、「投資事業組合」や「M&A」に対して必要以上にダーティーなイメージが付いてしまった。

そして政府与党も民主党も、証券取引等監視委員会の権限強化や投資組合に対する規制を検討する動きを出してきている。

でもそんな中、安易な法改正や規制強化を疑問視する向きもある。その代表として、M&Aの専門家の立場から佐山さんに意見を伺った。

以前ライブドアのニッポン放送買収劇が勃発した際にも佐山さんに電話でゲスト出演してもらったが、その中で佐山さんは「本来M&Aの醍醐味は、関わった企業それぞれにとってハッピーに成るように、最も望ましいシナリオを考えて、結果的にその企業が生き返ったり、業績が大きく向上したりすること。そんな時は、本当に当事者から感謝もされるし、仕事をした達成感もある。」とおっしゃっていたのが印象的だった。

どうもM&Aというと、「血も涙も無い」みたいなイメージになってしまっているけれど、佐山さんのコメントにはプロとしてのプライドと人間味が感じられた。

今回は「ライブドアの再発を防ぐにはどうすれば良いのか?」というテーマだったわけだけど、まずSECの権限強化や機能強化はもちろん必要だとしながらも、投資事業組合に対する規制を安易に強化すると、この仕組みを使って日本の市場に参入している外資系ファンドや外国人投資家に対して、誤まったメッセージを送ることになり、結果的に日本のマーケットから彼らを締め出してしまうことに成る可能性が高いのではないか、という指摘があった。

佐山さんとしては、むしろ「監査法人」に関わる状況を変えたほうが良い、という意見だ。つまり、様々な不正が起きた“事後”の規制や罰則を強化するよりも、そうした不正行為が起こらないような抑止策を強化する方がよほど効果的というわけだ。

具体的には、「監査法人を5年毎に変更することを義務付ける」ことで、「結果的に監査法人同士がお互いを監視することになり、その恐怖感と責任感から、企業と安易につるんで不正を見逃すような馴れ合い監査が出来なくなるはずだ。」という。

そしてもう一点は「日本の監査法人の報酬は、その膨大な労力に対してあまりにも安すぎる。この点を欧米並みに改善することで、監査業務がきちんと遂行できるようになる。」という指摘。確かに監査法人が課せられた責任の重さに対して正当な報酬が得られていないのではないか、という声はこれまでもあった。

こうした“現場の声”が、果たして何処まで国政の場での議論に反映されるのかは不明だけれど、アメリカでエンロン、ワールドコム事件を受けて施行された企業改革法(佐山さん的には「あれはちょっと行き過ぎという感じがする。」とのこと)のような抜本的な施策がとられなければ、ライブドアに限らず、今後も不正会計や粉飾決算が無くなる事はないだろうというお話。

February 8, 2006 in Economy, Media, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, January 25, 2006

【増田俊男の時事直言 on JAM THE WORLD】

Jam20060124 ■“未来を過去にする男”、国際金融スペシャリストの増田俊男氏がJAMに登場

増田さんの話はいつも刺激的だ。初めて彼の話を聞く人は、「一体この人は何を根拠にこんなことをいうのか?」と訝るだろうし、場合によっては荒唐無稽な妄言と受け止める人も居るだろう。

しかし・・・である。少なくとも1998年ごろから増田さんの言動をWATCHしている僕としては、彼の言葉にはそれなりの重みを感じる。

増田さんのゲスト出演は今回で二度目。前回は2004年の1月6日で、その際は「2004年の大胆予測」を語っていただいた。

残念ながら2005年には出演の機会は得られなかったが、僕は勝手に彼のメルマガから「増田俊男の2005年宣言」を抜粋して紹介したりした。

これまで増田さんが行ってきた予測がどの程度当たっていたのか、あるいは外れていたのかについては、それぞれ提示された項目を個々に検証する必要があるけれど、僕が個人的に彼のことを注目することになったのは、例の9.11がきっかけだった。

増田さんを一躍有名にし、またアメリカ国内で“未来を過去にする男”と呼ばれる所以と成ったのは、彼が2001年9月11日に同時多発テロが起こることを、日付も含めて事前に予測しほぼ正確に言い当てたことだ。

■参考リンク:  増田俊男の時事直言 125号
                     増田俊男の時事直言 140号
                     ウルトラサイゾー「これが今年のナンバーワン」

その際に彼が提示した数々の根拠とその解説は、当時まだ誰も言及したことがない(あるいは出来ない)ものだったが、その視点のユニークさとインパクトは未だに衰えていない。

そんな増田さんに、今回は「2006年日本経済を揺るがす二大予測!」というテーマで語っていただいた。

■日経平均株価は3万円に向かう

2005年の外人の日本株買いは10兆3000億円だった。昨年の日経平均株価は40%以上も上昇したが、これを支えたのは外人買いだったことが明らかになりました。

この間個人投資家は約4兆円売り越している。つまり外人は買い、個人は売りだったわけです。

個人の売買シェアは年々増加し売買代金に占める割合は38%に達していて。外人の45%に接近してきたことになる。

今年は個人は買いに転じ、さらにシェアを拡大しながら、外人と個人が競争で日本株を買い捲ることになるでしょう。何しろ個人には700兆円の余力(預貯金)があるから息が長い。

例えば日経平均ですから東証をタライに例えると、そこに溜まっている水の総量が上がってくれば時価総額、つまり日経平均株価は自然と上がっていく。水かさが上がる理由は二つある。

一つは、潜在投資資金、つまりこれまで固定化されて活かされていなかった700兆円の預貯金がある。預金というのは使われてない金ですから、こうした「活かされてない金がその国にどれだけあるか」というのが一つの目安に成るんです。

今は活かされてないだけで、やがて活きるわけですから。アメリカなんかは潜在投資資金が無いんですから。入ってきたお金は全部使っちゃう。それに比べて日本は世界最大の預貯金を持っているんですからね。

寝てる金を沢山持っている国の株価はこれから上がる可能性を持っているわけです。こんな可能性のある国は世界中何処にもない。現実的に700兆のお金があるんですから。

もう一つは、外資がこのタライの中に入ってくる。何故なら、彼らはこれからこのタライに潜在投資資金が入ってくることが判っている訳ですから、入ってくる前に先にタライに入って、網を張っておきましょうと。

そうすると御爺ちゃん御婆ちゃんの使われてなかったお金が雨あられのごとく入って来ると。それをすくい上げて家に持って帰りましょうという風に読んでるわけですよ。

まだ入ってきてませんよ、既にかなり入ってきているけれど、まだ全部じゃない。それがこれから全部入ってくるんです。その前にそれを目がけてドンドン外国からお金が入ってくる。この両方に支えられて水かさがドンドンドンドン上がっていく、ということに成るわけです。

2006年末には日経平均3万円に行く可能性がある。この3万円という金額には根拠があるんですが、私は昨年末に出した、「日本経済大好況目前、日経平均は3万円になる」(アスコム)で3万円を予想したんですが、これは少し保守的過ぎたようです。2006年日経平均3万円、2007年5万円まで行く可能性がある。まあ、今年一杯だと、好いところ2万円というところだと思います。

■来るべき米中戦争に向けて、アメリカはポスト小泉に安部晋三を求める

アメリカにとって今世紀残された最大の目標としているのは中国の開放。つまり民主化ですね。民主化するということは、要するにドルの支配下に置くということです。競争原理に基づく、市場原理に基づくドルの支配下。

結果的に市場原理が働くようになると基軸通貨であるドルが最も重要な通貨に成る訳ですからドルの支配下になるわけです。

中国はいうまでもなく12億人の巨大マーケット。今日、日米経済にとって中国はもっとも重要な市場であり、日米の経済的繁栄は中国に大きく依存していると言っても過言ではない。

民主化を行うやり方には二通りある。一つは正に民主化。平和的な手段で、その国に経済援助をしたり、色んな援助をしながら改革を促し、戦争をしないで民主的に選挙に基づいてその国を変えるというやりかた。

もう一つはちょうどイラクにみられるように、まあかつて日本も実はそうだったんですが、戦争によって占領して、そしてアメリカ主導の下に民主化するというやりかた。この二通りある。

ではどういう時に、平和的な民主化をし、どういう時は戦争をやるかというと、もしも対象となる国が独裁者国家であったり、共産党一党独裁などによる専制国家であった場合。これはサダム・フセインが正にそうだった訳ですが、イラクはフセイン大統領による専制国家ですね。

それで中国は一党独裁の国ですから独裁国家ですね。そういう国の場合は武力行使で開放すると。そういう国は平和的な手段で開放できないんですよ。そうした独裁的な権力者を持った元首。イラクの場合はサダム・フセイン大統領ですが、その個人的な意思で、例えばミサイルを撃つ事も出来れば、どんな事でも出来る訳ですね。

一方で民主国家の場合はちゃんと国会があってそこに議員が居て、そこで皆でワーワーワーワー騒ぎながらどうすんだこれ、ということ非能率的な議論をやりながら決める訳ですから、いきなりアメリカにミサイルを撃ち込むとか、そういう無茶なことは出来ないんですよ。だから先制攻撃をする必要は無いんです。

独裁国家に対しては、常に先制攻撃をしなければならない。で中国を民主化するんですから、中国に武力行使するのは当たり前のことです。ただやり方だけです。

いずれ台湾が独立宣言をするでしょう。時期としてはオリンピックは無事に済んで、2010年の上海万博が終わった頃に、中国経済はもう間違いなくバブルが崩壊しますから、おそらくその時には日本の銀行は200兆円ぐらい不良債権起きますけど、いずれにしても万博の後バルブが崩壊すると。

バブルが崩壊して、いわゆる人民の懐に金が回ってこなくなればですね、今でも一日4万件も暴動が起きているというのに、暴動がもっと激化する訳ですから中国軍がこれを抑えられなくなる。

その時を目がけて台湾が独立宣言をすれば、今度は中国は国内の混乱の目を外に逸らせるためには戦争をやるしか手段がないんですよ。これは人間が考え出した、もうどうしようもないことで、国家が混乱に陥ったら、もう敵が在ろうが無かろうが、敵を設けてそれに向かって戦争をするしか国体を維持することが出来ない。これは実に愚かというんですか、人間の性といっていいでしょう。そこがタイミングですよ。

アメリカがポスト小泉に安部を希望するというのは、これはアメリカの対中国戦略次第です。ということはどういうことかというと、どうせこれから10年ぐらいの間に戦争はするんですけれども、今すぐ中国との関係を悪化させて敵対関係を募らせる必要があれば安部さんでしょうね。

このところは親中派のような人を持ってきて対立関係を和らげて、まだまだ万博まで中国の経済は伸びるわけですから、「豚は太らせて食え。」で、何もそんなに急いで鞭を持っていって引っぱたく事はないんですよ。色々議論はありますが、今すぐは適さないと。もう少し後にしてからにしようというふうに森さんがおっしゃっているのはそういう意味なんですよ。今アメリカと一緒に成って相手を脅迫することはないだろうと。

もうニッチモサッチモ行かなくなった時に、「我此処に在り。」で敵対すればいいんだと。このところは優しく猫のような顔をして、太るだけ太らせて、その肉を食べれるだけ食べて、骨だけにしたところに安部さんを立てれば良いじゃないかと。これが政治ですね。

そういう意味では福田さんですね。御本人も明確に小泉総理の中国外交を批判していますから、親中派ということではないんだけど、彼だとワンクッション置けるわけですよ。その間に中国経済はまだまだ年10%で成長しているわけですから、こんなところは敵対しないで、まあやがて叩くんですが、今のところは仲良くしてすね、アメリカが今まで投資した利益をどんどんアメリカに持ち帰っていく間に日本の金をドンドン中国に入れて、そして中国をもっともっとバブル化させる必要があるんです。

どんどん日本の金で中国経済をバブル化させて、そしてバブルは必ず崩壊するものですから。後は待っていれば良い。そして国内の混乱と反政府運動、暴動が激化するのを敢えて待っていれば良いということです。

アメリカはとっくの昔10年前に投資して、どうせ中国はバブルが崩壊することが分かっていますから、今年からお金を全部引き上げているんですね。引き上げたものは減税しているんですね。

ですから日本のお金で中国のバブルが加速すればするほど、より早く中国の経済が崩壊する訳です。これが日本とアメリカとの役割持分を分担して進めている日米同盟の目的ですね。「日本の役割は中国をバブル化すること」で、アメリカの役割は「中国に対する軍事的な包囲網を強化して押さえていく事」です。

いよいよバブル崩壊かというところに、相手の方から仕掛けさせる。挑発させるには安部さんはモッテコイですね。こちらから攻めなくても安部さんが8月15日に靖国神社に行けばこれは挑発ですよ。そうすると日本との国境を境にしている天然ガスの油田なんかを巡って、必ず一波乱起きますよ。ポイントは向こうから挑発させることです。

米軍再編成とこれに歩調を合わせた自衛隊の新防衛大綱は明らかに中国を仮想敵国としており、将来の中台戦争を想定した日米軍事戦略の共有が主体となっている。中国が毎年2桁のピッチで軍事力を増強し、直近では3兆円にもおよぶ軍事予算を計上するに至ったのは、中台戦争を視野に入れてのこと。

一日も早く中国経済を崩壊させて、そして中国を挑発すると中国が武力行使に出てくる。そして台湾が独立を宣言する。そこで台湾の安全保障をしているアメリカが武力介入するという形で中国を崩壊させて、アメリカ主導で12億の民主国家を作る。

そうすると今は自由の無い12億の民が、お金というものを目がけて自由に行動を始める。そうしたら中国の経済はですね、もう今の何倍かに膨れ上がっていくわけです。そして正にアメリカのコントロール下の、ドルの支配下にこれを置く事です。そうすればドルがドンドン需要が増える。需要が増えればドルを印刷する。印刷したドルでアメリカが借金を払うという構図ですね。

多分ズブの素人でも分かるようにかなり端折って解説していただいたので、この部分では彼が何故ここまでハッキリと言い切っているのか理解出来ないと思うので、関心のある人は是非増田さんの最新刊『日本大復活』をお読みいただきたい。

“アメリカを救う国家戦略が黄金の時代の扉をひらく」というタイトル・コピーが付けられたこの本では、北朝鮮の核問題などを絡めてさらに突っ込んだ形で持論を展開している。一読の価値在りです。

ところでこのインタビューの冒頭で今回のライブドア騒動についての印象を訊いてみると、「ライブドアは日本経済ではないんですね。たまたま証券取引法違反という、証券に関わる法律違反容疑ということですが、その点のみですね、日本経済、または株式市場に関係があるのは。」

「これは一つの犯罪容疑ですから、別に道を歩いている人が刑事事件を起こしたとか、あるいは詐欺事件を起こしたとか、そういうふうに置き換えてみると良いわけで、たまたま証券取引法という法律の容疑だというだけなんです。」

「ですからライブドア問題がこんな大きな問題に成って。しかもですね、日経平均が大幅に下がるなんていうのは異常な事態なんですね。」

「もう少し日本の市場も、あるいは投資家も冷静に成って、まあ、これはライブドアという会社が事件を起こしたんだと、法律違反を犯したんだということであって、それ以上でも以下でもない。それがこの健全な日本経済と何処が関係在るんだと。」

「こういうふうに考えると良く分かると思うんですが、今回はマスコミその他大騒ぎしたもんですから、すっかり投資家も国民も巻き込まれて、センチメンタルに、心理的に大きな不安が広がって株価が暴落するということになったんですね。これは間違った現象です。」

「ライブドアの問題が起きる前に、私は一度は必ず調整が来る。すなわち去年の暮れから今年に掛けて急速に株価が上昇したという事実があるわけです。」

「これちょっと専門的なことに成りますが、”25日移動平均”というのがありまして、約25日で一ヶ月間ですが、一ヶ月間にですね、急速に上げたその上げ幅を元に戻して、正常に戻してそこから再スタートするというのが株の世界では常識というか、”正しい調整”だといわれているんですが、そういうふうに考えて見ますと、今回1万6500円、1万6700円と上がってものがですね、今は1万5200円~1万5300円ぐらい300円ぐらい下がったというのが丁度25日移動平均分を下げたということですから、非常に理想的な調整が行われたといって良いと思います。」

「ですからライブドア事件があろうと無かろうと、いずれはそういう調整があったということですね。必ず下部等言うのはドンドン上げながら、ある所で過激に上げていくんですね。そしてその過激な部分を、また落として埋めて、そして今度は過激でなくてユックリ上がって行く。」

「そして上がってくると急にまた速くなって上がって行く。急に速くなって上がった部分、これを25日移動平均というんですが、これを調整して、そしたまた正常な状態で上がって行くという、これを繰り返していくんです。株価がまともに上がって行く過程では、必ず調整をしてまた上げていくという、そういう方式みたいなものがあります。」

「アメリカの市場というのは、アメリカの投資家もマーケット関係者もプロなんですね。まあ、大人なんですね。それに引きかえ日本のマーケット関係者も投資家も、まだいうなれば子供なんですよね。何故かというと、ライブドア問題なんかで日経平均が時価総額で100兆円も落とすなんてね、そういうマーケットはアメリカから見たら子供もいいところですよ。」

「到底影響する理由も無ければ、訳の分からないものをキッカケにして調整が起こると。私は、これが良いキッカケだと。キッカケでマトモに成ったんだというんですが、誰もこれは言いませんよね。皆ライブドアが原因でこれだけ株が下がったと、こう言ってますね。これが日本がまだ子供たる所以ですね。」とライブドア・ショックにはまっている状況を喝破した。

January 25, 2006 in Economy, IRAQ, Media, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, January 24, 2006

【ライブドアは日本のエンロンか】

■ライブドア事件にはエンロンとそっくりなところが

ライブドア堀江社長の逮捕は、それこそ“想定の範囲内”だったとは云え、先週月曜日の強制捜査からたったの一週間で逮捕まで至ったスピーディーな展開には、正直驚かされた。

いみじくも、先週のJAMのエンディングで「取締役同士のメールに『かなりやばいけど、投資組合を使えばばれない』というやりとりがあり、彼らが違法性を認識していたことが確認されている。また、東証は既にライブドアの上場廃止を視野に入れて動き始めたというし、最終的に堀江社長の逮捕に至るかどうかという展開に成って来た。いずれにしても、上場廃止ということに成って来ればM&Aどころじゃなくなるだろう。」とコメントしたんだけど、予想外の展開の速さだった。

たった一度の面識とは云え、昨年の2月22日、ニッポン放送買収騒動の渦中にある堀江氏にゲスト出演してもらったこともあって、それなりに注目はしていたんだけど、結果的には月並みな「やっぱりな~」という言葉しかない。

あの時も多くのメディアは彼をバッシングしていて、そうしたメディアに対して彼は「メディアは上げたり下げたりですから・・・。」と意外と冷静なコメントをしていたけれど、ここ一週間の報道、そして昨日の逮捕を受けた各メディアの報道ぶりは、ここぞとばかりに袋叩きにしている感じがあって実に”想定の範囲内”のステレオタイプな展開に見える。

とはいえ、個人的には昨年のエントリーにも書いたとおり、僕は2004年に起きたイーバンク銀行をめぐるライブドアのやり方を見ていて、ライブドアは「マトモではない」と感じていたし、恐らく当時から業界の慣習を無視した異分子である彼らを快く思っていない人達は大勢居たのではないかと思う。

先週の強制捜査の時に指摘された、「粉飾決算」や「風説の流布」も事実ならば即刻退場処分も致し方ないところだけれど、地検特捜の意気込みからは、それだけじゃないような雰囲気が感じられる。

今回明らかになった「投資組合」や「株式交換によるM&A」を組み合わせた手法も、個々のパーツは法律に反していないし、実に良く考えられていて感心するぐらいなんだけど、様々なパーツを組み合わせた「一連の取引」に違法性があると証明するだけの証拠を検察は押さえているんだろう。いずれにしても前例の無い事案になることは間違いない。

ただし、日本には前例が無くても「WINNER TAKES ALL」型市場主義先進国のアメリカには、90年代初頭にいわゆるレバレッジ・バイアウト(LBO)の考案者で巨万の富を得たジャンクボンドの帝王マイケル・ミルケンや、更には記憶に新しいエンロンやワールドコムのような事例がある。いずれも不正経理や粉飾決算の発覚が破綻の直接的な原因に成っている。

アメリカではこうしたトラブルを受けて、2002年には米企業改革法の施行で市場を監視する体制が一層強化されたけれど、こうした前例がありながら、日本の法整備や監視体制が不備だったことは否めないだろう。

ちなみにエンロンの場合は、電力売買を証券化した“エネルギーの先物市場”という新しいビジネスモデルが背景にあった。新しい市場には、その実態を監視するシステムや不正を防止する法的整備が不十分で、つまりグレーゾーン的な傾向があった。

さらに驚くのは、当時エンロンの不正経理疑惑の捜査対象となっていた同社の副会長が自殺(謀殺説もあり)していて、そんなところまで今回のライブドア事件はそっくりだ。

ついでにエンロンの破綻には、同社の監査をやっていたアメリカ最大手の会計事務所であるアーサー・アンダーセンが破綻するというオマケまでついていた。

エンロンとライブドアが類似するところはそれだけじゃないけれど、そういう意味では、少なくともこれまでライブドアの決算にお墨付きを与えていた港陽監査法人にも一定の責任があるのではないか。

そして一定の責任の矛先には、もちろんこれまで散々彼を利用してきたテレビを代表とするマスメディアと、その人気を総選挙で利用した自民党執行部がある。ちにみに、相手の失点を捕まえて攻めることしか出来ない民主党は論外と思うが。

マスメディアは、ホリエモン人気を煽り、ライブドアの時価総額の向上に貢献してきたことを忘れてライブドア叩きに走ってはならないし、政府与党は一日も速く日本版企業改革法を整備して一般投資家の保護に努めるべきだと僕は思う。

January 24, 2006 in Business, Economy, Media, Politics, Television, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, December 13, 2005

【食肉ホラー系FLASH 『THE MEATRIX』を観よ!】

Meatrix2_2 ■あのMATRIXをモチーフに、食肉の工業化による恐怖世界をあますところなく描き出した傑作FLASH 、その名も『THE MEATRIX』ですよ。

牛のキャラで登場するMoopheusがなかなかCool。

なんと“インターネットのオスカー”といわれる、「2005 WEBBY AWARDS」のCHARITABLE ORGANIZATIONS NONPROFITカテゴリーの受賞作品であります。

これって、“食育系コンテンツ”ということに成るのかな?残念ながら日本語版は無いけれど、日本語訳がPDFで提供されているのでどうぞ。

December 13, 2005 in Economy, Flash, Food and Drink, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, December 12, 2005

【アメリカ産牛肉の安全対策はボロボロです】

■結局予想通り、アメリカ産牛肉の輸入再開が政治決着された。

というわけで、少し前のことだけど、8月20日付けでTHE SEATTLE TIMESが報じた記事。2004年の1月から施行されたアメリカの狂牛病対策がスタートしてから、今年の5月までの17ヶ月の間に、全米130箇所の施設で、合計約1000件もの違反行為が発見されたという。

今回輸入解禁された牛は20月齢以下で危険部位が除かれたものに限るとされているけれど、そもそも全米で飼育されている牛はおよそ1億頭居るといわれている。広大な牧場に放牧されて勝手に子作りしているような施設では、個々の牛の月齢を確認する方法は無い。

この記事によると、ある食肉処理工場では、30月齢以上の牛を確認することを怠り、また30月齢以上の牛の脊椎などの危険部位と食用の部位を混ぜていたという。

また、別のケースでは汚染された危険部位を処理する際に使用した器具を消毒しないでそのまま使用していたとか・・・。

The violations occurred during a 17-month period, from January 2004 to May 2005.

The Tyson beef plant in Wallula, Walla Walla County, received four "noncompliance records." Documents say the plant failed to identify and mark cattle older than 30 months, and in one case mixed edible beef parts with spinal columns and other parts from older cattle.

Inspectors also spotted meat contaminated with spinal cord and a worker who failed to sterilize his knife after cutting tonsils, which can carry the infection.

Walt's Wholesale Meats in Woodland, Cowlitz County, was cited for failing to sanitize equipment after processing spinal cords and heads from older animals.

「安全に絶対はない」ということは良く判っているけれど、だからといってわざわざ危ないと判っている食品を政治的な圧力であっさり輸入再開してよいのか?

大体、20月齢以下の判断をするのに、肉の断面の写真を持った検査員が、検査対象の肉を目で比較して行うというだから、一体このやりかたの何処が客観的かつ科学的で安心なのか説明してもらいたい。

日本の食品安全委員会はアメリカの食肉処理施設の現状視察しに行くというけれど、あの広いアメリカに2~3人の検査員送り込んだって何が確認できるというのでしょうか。ようするに形だけのジェスチャー。全くの茶番です。

ところでこの記事の元に成ったアメリカのNPO「Public Citizen」のサイトには、もっと怖い情報が満載なので是非CHECKしてみて。

BSE Noncompliance Record Analysis

Letter expressing serious concerns with U.S. Department of Agriculture policy pertaining to beef and cattle imports and the effectiveness of the Canadian feed ban

Food Safety Inspection Service Regulations for BSE

In December 2004, the USDA’s own food safety inspectors, through their union, the National Joint Council of Food Inspection Locals (NJC), identified serious lapses in enforcement of the rules for keeping specified risk materials out of the human food supply.  The letter from the NJC to the head of FSIS’ Assistant Administrator for Field Operations presented concerns about the removal of SRMs from cattle and FSIS inspectors’ ability to enforce the export requirements for products destined for Mexico.  Specifically, the letter stated that members of the union had reported that:

1. Plant employees are not correctly identifying and marking all heads and carcasses of animals over 30 months old.  Therefore, plant employees and government personnel further down the line are unaware that numerous parts should be removed as SRMs and these high risk materials are entering the food supply.

2. On line inspectors are not authorized to take actions when they see plant employees sending products that do not meet export requirements past the point on the line where they can be identified and removed.

December 12, 2005 in Current Affairs, Economy, Food and Drink, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, October 05, 2005

【『プロダクション I.G展』@PARCO MUSEUM】

■ファン待望の『プロダクション I.G展』が渋谷のパルコ・ミュージアムで開催される。

Ig4cこの夏ぐらいからI.Gの石川さんや森下さん達と準備してきた『I.G展』の開催概要がリリースされた。「世界を熱狂させる“プロダクション I.G”というスタイル」というテーマのこのイベント。開催期間中には押井監督も登場するトークショーも予定されている。

パルコの金子さん曰く「渋谷をI.Gでジャックするッ!」ということで、I.Gの世界を体感してもらえるような企画が盛りだくさん!・・・の予定。乞うご期待!

Ig1c “「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」で日本作品としては初の米ヒットチャート1位を獲得し、タランティーノ監督の「キル・ビル」アニメパートなど、世界中からアニメーション制作のオファーが殺到する日本最高峰=世界最高峰のアニメーション制作スタジオ「プロダクション I.G」。

最先端の表現手法としてアニメーションを制作し、世界中を魅了しつづけるプロダクション I.Gの最新の試み、そしてその歴史を、[Production I.G展]で紹介いたします。”

なお、12月9日からは名古屋PARCOでも開催が予定されている。なんせ我がスポーツステーションとプロダクション I.Gによるコラボの第一弾と成る今回のプロジェクト。とにかく成功させたいという思いで一杯だ。

October 5, 2005 in Art, Current Affairs, Design, Economy, Film, Media, Politics, Science, Television, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, September 27, 2005

【カトリーナで久々の増田節が炸裂!】

■アメリカは「カテリーナ」と「リタ」で特需景気に!(増田俊男の時事直言 NO.323

総選挙の前後にも頻繁に直言を発していた増田さん。アメリカを襲った巨大ハリケーンを“天罰”だと断罪しながら、一方で経済的な影響について冷徹な分析をしている。

世界から富が来なくなれば、法か武力でかき集めてアメリカで消費させる「場」(インフラ)である。アメリカの大統領はラスベガスの客集めが仕事である。世界から客(マネー)が集まらなければ大テロ事件を勃発させて世界を恐怖に陥れ、テロと敢然と戦う強いアメリカに従わす。事実クリントン政権末期のリセッションはWTO崩壊劇と続くアフガン、イラク戦争で今や空前の大好況に変わったのである。

ところが今になって、住宅産業バブル、原油価格高騰、過剰信用残でインフレが進行、何とか仮需要を抑え実需を増大させないと好況の持続が危なくなってきた。そこへ何と2回も続けて天災がやってきた。「カトリーナ」と「リタ」で20-30兆円の復興需要が天から降ってきたのである。

アメリカの好況持続が危ぶまれている時に30兆円の実需という名の「幸運」に恵まれたと喜ぶ人もいれば、肉親を失い悲しむ人もいる。アメリカの経営者たちは今「沸きに沸いている!」のである。

「他人の不幸は蜜の味」なんていうレベルではないかもしれないけれど、意外なことにアメリカはハリケーン景気で息を吹き返したのだ。

そして以下のくだりでは、今回の“人災”がどのような意味と背景を持っていたかを、市場主義経済の原理に照らして明快な解釈を提示している。

毎年どの辺りにハリケーンが来るかは決まっている。したがって「持てる者」は安全なところに住み、持たざる者は危険なところに住まざるを得ない。これを「アメリカ流市場原理」と言う。政府は危険なところの対策には最小限の金しか使わない。なぜなら持たざる者は税金を払わないで(福祉を)取るばかりだから。払わない者に払い、払う者に払わないのはアメリカが誇るフェアーの精神に反する。

8年前に災害専門機関が「今度大きなハリケーンが来たらニューオーリンズは消えてなくなるぞ」と堤防の改築を勧告していた。ところがフェアーの精神に反するから放置されたままだった。カトリーナ災害は実は「人災」だったのである。まだ「カトリーナ」による犠牲者の数は分からないが、数千人とも1万人を越すとも言われている。「税金を払わず税金を食べてきた人口が減った」と報道して顰蹙を買ったメディアがあったが、誰もが心の中では「その通り」と思ったはずだ。

死んだ者には家は要らないが、生き残った者には家が要る。死んだ者の数だけ福祉予算が助かり、生き残った者の数だけ復興予算が増える。おかげで来年アメリカは大好況になるという。30兆円の実需をめがけて私にまで投資チャンスがくるのだから……。

もしかしたら歴代の為政者達は、いずれこうした甚大な被害が出ることを前提に敢えて堤防などの改修予算を削り、この地域のハリケーンに対する脆弱な状態を保ちながら、今回のような“天災”によるリセット状態を待ちわびていたのかもしれない。ていうのは、考えすぎかな・・・と思っていたら、増田さんは別のコラム「世界の政治・経済」でこんなことも書いている。

最大の製油能力を持つアメリカは70年代のオイルショック以来製油能力を上げていない。年々環境規制が厳しくなり採算が合わないからだ。施設も効率性から輸入基地に近いメキシコ湾周辺に集中することになった。今回のハリケーン「カトリーナ」で製油能力が30%も落ちたのは生産地集中のリスクをもろに受けたためである。現在の設備は老朽化していたが新規投資も出来ず困っていた。そこへおあつらえ向きにハリケーンに襲われ、復旧予算が政府から出ることになった。

施設の不都合をすべてハリケーンのせいにして超近代的、かつ効率のいい施設を新設できることになったのである。もちろん環境団体にモノは言わさない。

アメリカ議会はハリケーンが襲う数日前(8月26日)エネルギー自給率向上を目指すエネルギー法を成立させ、製油所投資促進策が盛り込まれていた。なんとハリケーン災害を計算に入れていたのである。セプテンバーイレブンに次ぐ大挙!

う~ん、実に深くて怖い話だ。

September 27, 2005 in Business, Economy, Politics | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, September 21, 2005

【NHK受信料不払いへの法的措置の是非】

■「払わないと訴えるぞ~!」by NHK

Jam20050920 去年7月、NHKのプロデューサーが番組制作費をだまし取った事が発覚、逮捕されてから、爆発的に増加している受信料の不払い問題に新展開があった。

NHKは昨日、一連の不祥事をきっかけに検討されてきた経営改革プランの中で、受信料を払わない人に対して、裁判所を通すなど法的な措置を取った上で「強制的に徴収する」事を「検討」すると発表した。

そこでJAM THE WORLDでは、このNHKの姿勢に懸念を抱く弁護士、紀藤正樹さんをスタジオにお招きして、お話を伺った。

「そもそも契約の自由の原則から言えば、(契約を義務付けた放送法自体が)憲法問題になっていい」と指摘する。さらに「裁判になった場合も全て認められるか疑問だ。」とも。

 「また支払い督促は契約が前提のため、もともと未契約の場合には新たな不公平が生まれる。未契約は不払いの約7倍の約800万件にものぼる。「未契約ならば払わなくてすむのか」という視聴者からの反発が出てくる可能性は高い。」

仮に裁判ということに成ったら、不払いの件数に対してかかる訴訟費用は莫大なものと成り、実際に収納される受信料を遥かに超えることになる。で結局その費用は結局受信料から支払われる訳でしょう?

September 21, 2005 in Business, Economy, Media, Politics, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, August 26, 2005

【ドクター・ムーグが亡くなった】

Bob20in20lab ■「もしもこの人が居なかったら歴史が変っていたかも・・・。」

間違いなく、そういえる人物の一人。シンセサイザーのパイオニアとして、現代の音楽シーンだけでなく、文化全体に対して大きな影響を与えた。

僕がシンセサイザーを使い始めた頃には、既にデジタル・シンセサイザーの走りだったYAMAHAのDX-7なんかが出始めていたし、アナログのシンセにも、ARP ODYSSEYやOBERHAIM、PROPHETなどが存在していた。

そんなわけで、実際にMOOGを使ったことはないけれど、富田勲やEL&Pのキース・エマーソンなどか操る“タンスみたいな”箱に対する憧憬は子供の頃から持ち続けていたし、初めて御茶ノ水の楽器屋(だったと思う)で実物を見たときは、まるで映画「2001宇宙のオデッセイ」に登場するモノリスに出くわしたサル・・・ぐらいに驚いた(もちろん値段もすごかったんだけど)。

実は音楽を作っている過程で一番面白いのは、シンセの音色を作っているときだ。そういう意味では、僕だってシンセサイザーが無かったら人生(というか人間)変っていたかもしれない。心から冥福をお祈りする。

Bob's Body Leaves Us


「シンセサイザーの父」ボブ・モーグ博士が死去」(ITmedia News

August 26, 2005 in Art, Business, Economy, Film, Media, Music, Science | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, August 10, 2005

【良く分かる『郵政民営化』の争点】

■郵政民営化の何が争点なのか、明快に分かる解説がリリースされた。

僕が購読しているメール・マガジンの一つに『ビジネス知識源:成功原理と実践原則』というのがある。昨日、この最新号が発行されたんだけど、そのテーマが“郵政民営化”だ。

結果的に小泉総理の自民党内権力闘争の具と成ってしまった感の有るこの郵政民営化法案。でも正直言って、賛成派の話を聞いても、反対派の話を聞いても、一体何が本当の争点なのかサッパリ分からない。

一生懸命理解しようと思って国会中継も時間の許す限り観ていたんだけど、やっぱり言語明瞭意味不明状態。小泉総理の答弁は結局のところ「民間に出来ることは民間に。何で郵政だけが民間にやらせちゃいけないんですか!?」というフレーズに終始したし、特に肝心の法案立案責任者である竹中さんの答弁は専門家にしか理解できない難解な代物だった。

これは新聞各紙を読んでも同じ事で、仕事柄出来るだけ色んな媒体に目を通すようにしてるんだけど、どうも今ひとつピンと来なかった。そんなところに届いたこのメルマガ。何気に読んでみたら物凄く明快で分かりやすく要点をまとめてくれている。

今度の総選挙は、多分自民党半小泉勢力も含めて、野党勢力はこれまで4年4ヶ月の小泉構造改革の総括というスタンスで争ってくるだろうから、小泉総理の思惑と反して必ずしも郵政民営化で争点を一本化できるような状況ではない。

ほとんど“小泉組の出入り”と化して、間違いなく感情的・情緒的な対立が前面に出てくるだろうと思われる総選挙。でもここは約500億円もの税金を選挙費用という形で使うことになるんだから、納税者としては冷静に判断しなければならない。

それにしてもこの問題の本質が分からないことには判断のしようがない。というわけで、本当に小泉総理が言っている通り、構造改革の本丸として郵政民営化の是非を総選挙という形で問うほどの意味があるのかどうか・・・。

少なくともこの記事を読む限り、日本の財政状態は郵政改革ごときではどうにもならない崖っぷちに来てしまっている。構造改革そのものには誰も反対できない。しかし、それでも不要不急の郵政改革を先頭に持ってくる小泉流の改革路線をあと二年も継続させるべきなのか?関心の有る人にはお勧めです。

   <Vol.212 :緊急号:郵政民有化解散

【目次】

 1.予想していたことと実際の展開のズレ
 2.政府案
 3.民主党の反対
 4.問題の焦点
 5.郵貯・簡保が国債を売却すれば
 6.資金を民間に回すという政策は可能か?
 7.郵貯・簡保資金は民間では使えない
 8.金利高騰の臨界点が近い

August 10, 2005 in Economy, Politics, Weblogs | Permalink | Comments (1) | TrackBack

Wednesday, July 20, 2005

TBSとTSUTAYA、DVD販売会社設立へ

■TBSがTSUTAYAと組んでDVDの原盤制作会社を設立するという (YOMIURI ONLINE

 民放のTBSと、レンタルビデオ最大手のTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が提携し、デジタル多用途ディスク(DVD)ソフトの企画・販売会社を共同で設立することで合意した。20日に正式発表する。

 関係筋によると、新会社の資本金は1億円で、TBSが51%、CCCが49%出資する。TBSのテレビ番組のDVD化のほか、独自ソフトの企画、制作、販売までを手がける。今後、成長が見込まれる携帯端末向けのソフトの制作・販売も行う見通しだ。

なるほど、これはなかなかフレッシュな組み合わせ。増田さんはやっぱり先見の明が有るな~と素直に感心する。何となく、2000年にQ-FRONTのオープンと同時並行してTSUTAYA ONLINEを立ち上げたときと、同じようなベクトルの動きに見える。いや、ある意味もっと本質的かもしれないな・・・。(余談だけれど、1999年~約一年間。IMJの藤本さん達と一緒に、TOLのビジネス・モデルの策定やシステムの機能定義、ソリューション・ベンダーの選定など、当時DIRECTVから戻ってきたばかりの増田さんの指揮の下、CCCの経営企画室に関わってお手伝いさせていただいたことがある。当時としてはなかなかダイナミックなプロジェクトで結構面白かった。)

ブロードバンド+無線LAN+PLCが本格化すれば、CDやDVDのようなパッケージを利用したコンテンツの流通はノン・パッケージ流通の拡大で淘汰される可能性がある。

そうなると、送信原盤のカタログを持っている者のポジションが非常に強くなるのは自明の理。単なる小売/流通レベルに留まる限り未来は無い。そうハッキリ観ているに違いない。そして多分それは大正解。TSUTAYA ONLINEはその布石に過ぎないといえる。

一方で、ひたすら多チャンネル化する状況のなかで、在来の放送局は、保有する最大のプロパティである番組の広告媒体としての価値の希釈化をどう防ぐのかが緊急の課題となりつつある。これまでのような不動産ビジネスと何ら変りのない単なる『番販』ビジネスのモデルは早晩縮小して行かざるを得ないのだ。(例えば、現在のフジテレビの時価総額6000億円が、今後数年で倍に成るという事は有り得ないといえる。)

となると、新しいコンテンツの流通形態に即したコンテンツ/カタログの開発を、自ら行って新しいプロパティーと市場価値を創造しない限り、未来はないわけだ。でまずはDVDのカタログ作りあたりから始めるのがスマートだということだろう。少なくとも両社の企業価値増大と株価の維持向上にプラスに成ることは間違いない。つまり、敵対的買収などに対する防衛策としても有効だ。

今後これと同様のケースが、各方面で多発するのではないか?そんな予感がする。

July 20, 2005 in Business, Economy, Media, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack