Saturday, January 28, 2006

【(PIXER + DISNEY) X APPLE = MAGIC FORMULA】

20060125d2m2500i25 ■ディズニーによるピクサーの買収、そしてジョブスはディズニーの筆頭株主に(CNET JAPAN

久々にインパクトのある企業買収のニュース。株式交換による企業買収というと、ライブドア騒動のお陰で一般的には何だか胡散臭いイメージが付いてしまったけれど、この組み合わせには運命的というか、ある種の必然性と計り知れない可能性を感じる。

2004年にはPIXERがTOY STORY以来のディズニーとの関係を解消するというニュースが流れて、次は何処と組むのか様々な憶測が飛び交った。ところが昨年になって一転、今度はディズニーがiPodへ作品を提供するというニュースで、これはもしかするとPIXERに逃げられそうになったディズニーが、ピクサーを引き止めるために新しい提携事業を提案しているんじゃないかと思っていた。

そして2006年年明け早々に発表されたこのニュース。個人的にはすごく面白いと思うし、折りしもジョブスの半生をドキュメントした「iCon」がベストセラーに成っていることもあって、ジョブスの人生にとってもマイルストーン的な展開に成るのではないかという気がする。

 【IT PLUS:ロサンゼルス=猪瀬聖】米ウォルト・ディズニーは24日、コンピューターグラフィックス(CG)アニメ映画大手のピクサー・アニメーション・スタジオを買収すると発表した。買収額は約74億ドル(約8500億円)。ピクサーの技術力をテコに不振のアニメ部門を立て直し、急務となっているネット配信事業の強化を目指す。

 ピクサーの会長兼最高経営責任者(CEO)でアップルコンピュータCEOでもあるスティーブ・ジョブズ氏がディズニーの取締役に就任する。ディズニーは昨年、携帯型音楽再生機「iPod」へのコンテンツ(情報の内容)提供でアップルと提携した。今回の買収でメディアとネット業界を代表する両社の事業協力が一気に進む可能性もある。

 買収は株式交換で実施。ピクサー株1に対しディズニー株2.3を割り当て、ピクサー株を完全取得する。今夏までに完了する見通し。ピクサー株の50.6%を所有するジョブズ氏は、株式交換によるディズニー株の取得でディズニーの筆頭株主になる。

ディズニーといえば、元はアニメ制作会社だったのが今やABCなどを参加に持つメディア・コングロマリット。創業者のウォルト・ディズニーの遺伝子が未だに綿々と伝えられているとしても、今のディズニーにはウォルトに匹敵するカリスマ的な創造性は感じられない。むしろ巨大コングロマリットとしての弊害の方が大きくなっているんじゃないかとさえ思える。

一方、考えてみたらガレージ・カンパニーから始まったジョブスも紆余曲折あってピクサーという、正にCGIにおけるディズニーのような会社を成功させ、ボーイズ・マーケットに弱いと云われるディズニーを補完するといわれるまでに成った。

今回の株式交換で何とジョブスはディズニーの筆頭株主として同社の取締役に就任し、さらには次期会長に就任するのではないかという観測もある。エンターテイメント界の巨大なカリスマであるウォルト・ディズニーの遺伝子に、IT系エンターテイメント界稀代のカリスマであるジョブスの遺伝子が注入されるわけで、利益相反だとか色んな障害はあるかもしれないけれど、何だか凄い優性遺伝が起きそうな予感がする。

1+1が何倍にもなる。本来こういうのが企業価値を高める互恵的な企業買収のモデルケースといえるかもしれない。

■参考リンク:
「魔法の国」に乗り込むS.ジョブスとピクサーの仲間達 (CNET JAPAN
「真の主役はソフト」-アップル・ジョブスCEO 基調講演要旨 (IT PLUS

January 28, 2006 in Art, Business, Film, Media, Television, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, January 24, 2006

【ライブドアは日本のエンロンか】

■ライブドア事件にはエンロンとそっくりなところが

ライブドア堀江社長の逮捕は、それこそ“想定の範囲内”だったとは云え、先週月曜日の強制捜査からたったの一週間で逮捕まで至ったスピーディーな展開には、正直驚かされた。

いみじくも、先週のJAMのエンディングで「取締役同士のメールに『かなりやばいけど、投資組合を使えばばれない』というやりとりがあり、彼らが違法性を認識していたことが確認されている。また、東証は既にライブドアの上場廃止を視野に入れて動き始めたというし、最終的に堀江社長の逮捕に至るかどうかという展開に成って来た。いずれにしても、上場廃止ということに成って来ればM&Aどころじゃなくなるだろう。」とコメントしたんだけど、予想外の展開の速さだった。

たった一度の面識とは云え、昨年の2月22日、ニッポン放送買収騒動の渦中にある堀江氏にゲスト出演してもらったこともあって、それなりに注目はしていたんだけど、結果的には月並みな「やっぱりな~」という言葉しかない。

あの時も多くのメディアは彼をバッシングしていて、そうしたメディアに対して彼は「メディアは上げたり下げたりですから・・・。」と意外と冷静なコメントをしていたけれど、ここ一週間の報道、そして昨日の逮捕を受けた各メディアの報道ぶりは、ここぞとばかりに袋叩きにしている感じがあって実に”想定の範囲内”のステレオタイプな展開に見える。

とはいえ、個人的には昨年のエントリーにも書いたとおり、僕は2004年に起きたイーバンク銀行をめぐるライブドアのやり方を見ていて、ライブドアは「マトモではない」と感じていたし、恐らく当時から業界の慣習を無視した異分子である彼らを快く思っていない人達は大勢居たのではないかと思う。

先週の強制捜査の時に指摘された、「粉飾決算」や「風説の流布」も事実ならば即刻退場処分も致し方ないところだけれど、地検特捜の意気込みからは、それだけじゃないような雰囲気が感じられる。

今回明らかになった「投資組合」や「株式交換によるM&A」を組み合わせた手法も、個々のパーツは法律に反していないし、実に良く考えられていて感心するぐらいなんだけど、様々なパーツを組み合わせた「一連の取引」に違法性があると証明するだけの証拠を検察は押さえているんだろう。いずれにしても前例の無い事案になることは間違いない。

ただし、日本には前例が無くても「WINNER TAKES ALL」型市場主義先進国のアメリカには、90年代初頭にいわゆるレバレッジ・バイアウト(LBO)の考案者で巨万の富を得たジャンクボンドの帝王マイケル・ミルケンや、更には記憶に新しいエンロンやワールドコムのような事例がある。いずれも不正経理や粉飾決算の発覚が破綻の直接的な原因に成っている。

アメリカではこうしたトラブルを受けて、2002年には米企業改革法の施行で市場を監視する体制が一層強化されたけれど、こうした前例がありながら、日本の法整備や監視体制が不備だったことは否めないだろう。

ちなみにエンロンの場合は、電力売買を証券化した“エネルギーの先物市場”という新しいビジネスモデルが背景にあった。新しい市場には、その実態を監視するシステムや不正を防止する法的整備が不十分で、つまりグレーゾーン的な傾向があった。

さらに驚くのは、当時エンロンの不正経理疑惑の捜査対象となっていた同社の副会長が自殺(謀殺説もあり)していて、そんなところまで今回のライブドア事件はそっくりだ。

ついでにエンロンの破綻には、同社の監査をやっていたアメリカ最大手の会計事務所であるアーサー・アンダーセンが破綻するというオマケまでついていた。

エンロンとライブドアが類似するところはそれだけじゃないけれど、そういう意味では、少なくともこれまでライブドアの決算にお墨付きを与えていた港陽監査法人にも一定の責任があるのではないか。

そして一定の責任の矛先には、もちろんこれまで散々彼を利用してきたテレビを代表とするマスメディアと、その人気を総選挙で利用した自民党執行部がある。ちにみに、相手の失点を捕まえて攻めることしか出来ない民主党は論外と思うが。

マスメディアは、ホリエモン人気を煽り、ライブドアの時価総額の向上に貢献してきたことを忘れてライブドア叩きに走ってはならないし、政府与党は一日も速く日本版企業改革法を整備して一般投資家の保護に努めるべきだと僕は思う。

January 24, 2006 in Business, Economy, Media, Politics, Television, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, December 02, 2005

【『Production I.G展』 今度は名古屋で開催です】

PARCO MUSEUM - Production I.G展

Igten_nagoyaお蔭様で御好評いただいた渋谷パルコミュージアムに続いて、今度は名古屋のパルコミュージアムで来週の12月8日(木)から12月25日(日)まで開催の運びとなりました。。

一部には押井監督ブームが起きている(!)という噂があるナゴヤだけに、渋谷を越える盛り上がりが期待できそう?

プロダクション I.G展 オフィシャル・サイト

せっかくの機会ですので、お近くの方は御家族、御親戚、御友人、上司に部下に、恋人、愛人、御隣さん、ついでに通りがかりの方など、皆様お誘いあわせの上、お立ち寄りください。是非!

December 2, 2005 in Art, Design, Film, Media, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, October 13, 2005

【iPod + Disney = 映像配信の新潮流】

■米アップル、動画対応の「iPod」・ディズニーが番組 (Nikkei Net

Jobs_ipod アップルとウォルト・ディズニーが新しい映像コンテンツの配信事業分野で強力なパートナーシップを確立したようだ。ピクサーとの契約が切れてそれっきりかと思っていたら・・・。この手があったかという感じ。

まだNANOもゲットしていないのに、これも欲しいじょ!それにしても、アップルとガチンコの勝負に出ているSONYはどうするんでしょう?

アップルコンピュータは12日、ビデオやテレビ番組を再生できる携帯音楽プレーヤー「iPod」の新機種を発表した。インターネット配信される動画をパソコン経由で取り込む。テレビ番組の配信では米ウォルト・ディズニーと提携した。ソニーなどとの競争が激しくなるなか、音楽に加え動画配信の仕組みも確立し、iPod事業の拡大をめざす。

 新型iPodは従来品より一回り大きい2.5インチのカラー液晶を備える。ハードディスクの記憶容量は30ギガ(ギガは10億)バイトと60ギガバイトの2種類。60ギガの場合、音楽なら1万5000曲、動画なら150時間分を保存できる。価格は30ギガが299ドル(日本では3万4800円)、60ギガが399ドル(同4万6800円)。来週から出荷を始める。

 動画は音楽と同じように同社の配信サービス「iチューンズ」を通じてiPodに取り込む。ABCなどディズニー傘下のテレビ局が配信するテレビ番組のほか、米ピクサー・アニメーション・スタジオの短編映画や2000本の音楽ビデオを用意した。

October 13, 2005 in Business, Fashion, Film, Media, Music, Television, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, October 05, 2005

【『プロダクション I.G展』@PARCO MUSEUM】

■ファン待望の『プロダクション I.G展』が渋谷のパルコ・ミュージアムで開催される。

Ig4cこの夏ぐらいからI.Gの石川さんや森下さん達と準備してきた『I.G展』の開催概要がリリースされた。「世界を熱狂させる“プロダクション I.G”というスタイル」というテーマのこのイベント。開催期間中には押井監督も登場するトークショーも予定されている。

パルコの金子さん曰く「渋谷をI.Gでジャックするッ!」ということで、I.Gの世界を体感してもらえるような企画が盛りだくさん!・・・の予定。乞うご期待!

Ig1c “「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」で日本作品としては初の米ヒットチャート1位を獲得し、タランティーノ監督の「キル・ビル」アニメパートなど、世界中からアニメーション制作のオファーが殺到する日本最高峰=世界最高峰のアニメーション制作スタジオ「プロダクション I.G」。

最先端の表現手法としてアニメーションを制作し、世界中を魅了しつづけるプロダクション I.Gの最新の試み、そしてその歴史を、[Production I.G展]で紹介いたします。”

なお、12月9日からは名古屋PARCOでも開催が予定されている。なんせ我がスポーツステーションとプロダクション I.Gによるコラボの第一弾と成る今回のプロジェクト。とにかく成功させたいという思いで一杯だ。

October 5, 2005 in Art, Current Affairs, Design, Economy, Film, Media, Politics, Science, Television, Web Culture | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, September 21, 2005

【NHK受信料不払いへの法的措置の是非】

■「払わないと訴えるぞ~!」by NHK

Jam20050920 去年7月、NHKのプロデューサーが番組制作費をだまし取った事が発覚、逮捕されてから、爆発的に増加している受信料の不払い問題に新展開があった。

NHKは昨日、一連の不祥事をきっかけに検討されてきた経営改革プランの中で、受信料を払わない人に対して、裁判所を通すなど法的な措置を取った上で「強制的に徴収する」事を「検討」すると発表した。

そこでJAM THE WORLDでは、このNHKの姿勢に懸念を抱く弁護士、紀藤正樹さんをスタジオにお招きして、お話を伺った。

「そもそも契約の自由の原則から言えば、(契約を義務付けた放送法自体が)憲法問題になっていい」と指摘する。さらに「裁判になった場合も全て認められるか疑問だ。」とも。

 「また支払い督促は契約が前提のため、もともと未契約の場合には新たな不公平が生まれる。未契約は不払いの約7倍の約800万件にものぼる。「未契約ならば払わなくてすむのか」という視聴者からの反発が出てくる可能性は高い。」

仮に裁判ということに成ったら、不払いの件数に対してかかる訴訟費用は莫大なものと成り、実際に収納される受信料を遥かに超えることになる。で結局その費用は結局受信料から支払われる訳でしょう?

September 21, 2005 in Business, Economy, Media, Politics, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, July 22, 2005

TBS/TSUTAYAの新会社は『TCエンタテインメント』

TBSとツタヤがタッグ--番組のDVD強化後、ネット配信はイバラの道 (CNET JAPAN

一昨日ポストしたエントリーの続報。新会社の名前は「TCエンタテインメント」に成るそうだ。記者発表の後だけに、こちらの記事の方が詳しい。

ちょうどタイミングよく、新会社の代表に就任するTBSの児玉常務と明日別件で会うことに成っている。今後の経営戦略など、聞きたいことは山ほどあるので今から楽しみ。

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Wednesday, July 20, 2005

TBSとTSUTAYA、DVD販売会社設立へ

■TBSがTSUTAYAと組んでDVDの原盤制作会社を設立するという (YOMIURI ONLINE

 民放のTBSと、レンタルビデオ最大手のTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が提携し、デジタル多用途ディスク(DVD)ソフトの企画・販売会社を共同で設立することで合意した。20日に正式発表する。

 関係筋によると、新会社の資本金は1億円で、TBSが51%、CCCが49%出資する。TBSのテレビ番組のDVD化のほか、独自ソフトの企画、制作、販売までを手がける。今後、成長が見込まれる携帯端末向けのソフトの制作・販売も行う見通しだ。

なるほど、これはなかなかフレッシュな組み合わせ。増田さんはやっぱり先見の明が有るな~と素直に感心する。何となく、2000年にQ-FRONTのオープンと同時並行してTSUTAYA ONLINEを立ち上げたときと、同じようなベクトルの動きに見える。いや、ある意味もっと本質的かもしれないな・・・。(余談だけれど、1999年~約一年間。IMJの藤本さん達と一緒に、TOLのビジネス・モデルの策定やシステムの機能定義、ソリューション・ベンダーの選定など、当時DIRECTVから戻ってきたばかりの増田さんの指揮の下、CCCの経営企画室に関わってお手伝いさせていただいたことがある。当時としてはなかなかダイナミックなプロジェクトで結構面白かった。)

ブロードバンド+無線LAN+PLCが本格化すれば、CDやDVDのようなパッケージを利用したコンテンツの流通はノン・パッケージ流通の拡大で淘汰される可能性がある。

そうなると、送信原盤のカタログを持っている者のポジションが非常に強くなるのは自明の理。単なる小売/流通レベルに留まる限り未来は無い。そうハッキリ観ているに違いない。そして多分それは大正解。TSUTAYA ONLINEはその布石に過ぎないといえる。

一方で、ひたすら多チャンネル化する状況のなかで、在来の放送局は、保有する最大のプロパティである番組の広告媒体としての価値の希釈化をどう防ぐのかが緊急の課題となりつつある。これまでのような不動産ビジネスと何ら変りのない単なる『番販』ビジネスのモデルは早晩縮小して行かざるを得ないのだ。(例えば、現在のフジテレビの時価総額6000億円が、今後数年で倍に成るという事は有り得ないといえる。)

となると、新しいコンテンツの流通形態に即したコンテンツ/カタログの開発を、自ら行って新しいプロパティーと市場価値を創造しない限り、未来はないわけだ。でまずはDVDのカタログ作りあたりから始めるのがスマートだということだろう。少なくとも両社の企業価値増大と株価の維持向上にプラスに成ることは間違いない。つまり、敵対的買収などに対する防衛策としても有効だ。

今後これと同様のケースが、各方面で多発するのではないか?そんな予感がする。

July 20, 2005 in Business, Economy, Media, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, July 14, 2005

日テレとフジテレビ 相次いでブロードバンド配信をスタート

■日本テレビ、自社番組の有料ネット配信サービスを検討 (CNET JAPAN)

日テレの場合、どんなサービスになるのか詳細はまだ明らかに成っていない。

 具体的なコンテンツについて同社では、「初期投資がどの程度かかるかによって用意できるコンテンツが変わってくるため、現時点ではコメントできない」としている。サービス開始時期についても、「サービスを開始してから徐々に作り上げるのか、多くのコンテンツを用意してから始めるのかによって開始時期は違ってくる。ビジネスモデルをはっきりさせてから開始時期を発表する」と言う。

■フジテレビ、有料オンデマンド動画配信「フジテレビ On Demand」を開始 (Japan.internet.com)

一方、フジテレビの方は『フジテレビ On Demand』というサービス名で、「2005ワールドグランプリ女子バレーボール決勝戦」から配信をスタート。ライブドアは特に関係ないようだ。

「やっぱりスポーツか・・・」という感じがするけれど、ドラマなんかの送信権は著作権者、著作隣接権者が多すぎて、例え利用料率が決まっていても、権利処理は煩雑な事前許諾が伴うから、実際にはなかなか配信に至らない。

 テレビ番組は従来、著作権の保有者が多岐に渡るなど権利処理が複雑で、二次利用が困難とされている。

 権利者が複数に渡る場合は、コンテンツのインターネット配信にメリットを見い出せない権利者が存在する場合や、二次使用料を複数の権利者でどのように分配するかといった課題があるため、「複数の権利者が存在するンテンツの配信は現時点では実現していない」(NTTレゾナント広報部)と言う。

そこで今日ニュースにも成った経団連主導の「映像作品の著作権一括管理システム」のような仕組みが模索されるわけだけど、データベース構築するだけでも相当金と労力と時間かかるしな~。費用的な部分については、「国からの支援を求める」ということらしいけど、問題はそれだけじゃない。

 システムづくりのために、経団連は関係団体に呼びかけて06年度に協議組織を設立する考えだ。テレビ局や映画会社、アニメ制作会社のほか、作家や脚本家、俳優の団体などの参加が見込まれている。過去の作品情報などを持ち寄ってデータベースをつくり、システムを運営する団体の構成などを話し合う。

 国内では推定で年間数百万本の映像作品が制作されているため、データベースづくりや管理・運営には年数億円程度の費用がかかるとみられている。経団連は政府に財政支援を求める考えだ。

 映像作品は、出演者や原作者、脚本家、音楽の作曲・演奏者など権利をもつ関係者が多い。テレビで放送される映画やテレビ番組の再放送など、あらかじめ作者や出演者らから再利用の了承を得ている例を除けば、ネット配信などで利用する場合、多くの権利者を探し出して許諾を得る必要がある。配信事業に参入した企業の間からは「権利者が見つからず、ネットでの配信をあきらめた作品もある」という声も出ていた。

 ニッポン放送買収をめぐる争いの中で、ライブドアが「通信と放送の融合」を主張したのに対し、フジテレビジョンは「権利処理に手間がかかり、番組のネット配信は難しい」として否定的な立場を貫いていた。

そういうわけで、ネットのコンテンツ配信業者は、比較的権利処理が容易なスポーツ系コンテンツの映像権獲得に注力するということに成るんだろうな。

でも、いくらブロードバンドでサクサクといったって、PCでの視聴はまだしも、サッカーとかバレーとか、携帯端末の小さなディスプレーでちゃんと球が観えるんだろうか?なんだかスンゴク目に悪そう・・・。

July 14, 2005 in Media, Television, Web/Tech | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, May 10, 2005

『BLOOD+』制作発表会に行ってきた

Keyvisual02 ■押井守監督 東大の安田講堂で大いに語る。 (コンテンツ創造科学_公開講演会(2005/5/9)

昨日行われた、「東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム公開講座」という、とんでもなく長ったらしいタイトルのこのイベント。会場はあの安田講堂だ!東大のキャンパス自体は仕事でこれまで何度か通ったことがあるけれど、安田講堂に入るのは今回が初めてだった。

実は、念願かなって僕の会社でプロダクションIGの事業開発をお手伝いすることに成り、その関係で今年10月から毎日/TBS系で放映される『BLOOD+』のTVシリーズ制作発表会も兼ねたこのイベントにスタッフと一緒に参加した。

Yasuda_pic_a 6時スタートにギリギリ間に合って駆けつけたら、入り口は長蛇の列。そうそう、入り口には何とタランティーノ監督の生花が飾られていた。(あの『KILLBILL』で栗山千明さん演じるセーラー服の殺し屋GOGOは、BLOODの小夜がモデル!という訳で、その栗山さんも司会で登場してた。)

イベントの冒頭、挨拶に立たれた原島先生(東京大学大学院情報学環教授、コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム代表)によると、安田講堂始まって以来という立ち見が出るほどの盛況で、ちょっとビックリ。場内は既に満席だったけど、IGの郡司さんに手伝ってもらって何とか座ることができた。

で、イベントの内容はこんな感じ。

18:00 プロダクション I.Gオープニングムービー上映(4分)

18:04 プロローグ(7分)       ごあいさつ・原島博(東京大学大学院情報学環教授、コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム代表)

18:09 東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム公開講座~押井守×石川光久 アニメーションの最前線を語る~(30分)

18:39 休憩(10分)

18:49 古川展生によるチェロ演奏(4分) 「Purple Haze」(ジミ・ヘンドリックス)

18:53 劇場版『BLOOD THE LAST VAMPIRE』ダイジェスト、TVアニメーション『BLOOD+』監督・製作者インタビュー映像上映(13分)

19:06 『BLOOD+』製作発表(15分)藤咲淳一(『BLOOD+』監督・シリーズ構成)石川光久(㈱プロダクション I.G代表取締役社長)竹田靑滋(㈱毎日放送東京支社テレビ編成部部次長)勝股英夫(㈱アニプレックス執行役員第1企画制作グループ本部長)井上伸一郎(㈱角川書店常務取締役アニメ・コミック事業部長)

19:21 古川展生による『BLOOD+』イメージテーマ演奏(6分)「バッハ無伴奏チェロ組曲第5番ハ単調プレリュード」

19:34 パネルディスカッション~アニメーションと戦争~(25分)

20:01 終演

実際はパネルディスカッションが盛り上がって予定時間を大幅にオーバーしたんだけど、これが凄く面白かった。

何せあの名作『BLOOD』のテレビ・シリーズ化ということで、石川代表によるとそれ自体「全く在りえないだろう!」という展開だそうだ。しかも放送枠は土曜日の午後6時~、絶好調の「鋼の錬金術師」や「ガンダムSEEDDESTINY」の後枠だ。毎日放送も相当力が入っている。

ちなみに、その毎日放送の竹田氏によると、「『BLOOD+』は、直接的に戦争を描くわけではないが、底流にあるテーマは“戦争”と、そして人類を生かす為に循環する“血液としての経済”の二つ。」

「映画版のBLOODは横田基地が舞台になっていたし、エンディングは横田からベトナムに向かって飛び立っていく爆撃機で終わっていた。」

「かわってテレビ・シリーズ版『BLOOD+』は、在日米軍のほとんどが集中している沖縄が舞台に成っている。」

「今起きている現実の戦争。我々は大した議論もせずに自衛隊をズルズルと派遣してしまったが、そうした問題も含めて、どうしてもこのテーマで何かやりたかった。」

テレビ版の藤咲監督も「何を伝えるか、あるいは伝えようとしているのか、それを是非注目してもらいたい。」とのこと。

ところで押井さんの肉声を聴いたのは今回が初めてだったんだけど、特に後半のパネル・ディスカッション「アニメーションと戦争」での押井さんの発言は、テーマがテーマだけに、そして場所が安保闘争の激震地だった安田講堂である故に、かなりディープなものがあった。

以下は押井さんのコメントで印象的だったいくつかのフレーズ・・・。

「戦後、戦争を正面から扱ってきたのは他でもないアニメだ。」

「人類史上、戦争は最大のエンターテインメントであった。」

「何故、戦争が未だになくならないかというと、それは人類が有史以来ずっと飽きずに行ってきたモノが二つあり、それは戦争とセックスだ。」

「自分が当事者になるということがない限り、他人の戦争は常に面白い。というのが現実。」

「作品を作る際には、どうしても空爆の被害を受けている側から描くのではなく、攻撃する側からの視点で描く事が多い。しかも極めて好戦的に・・・。攻撃される側から描こうという人はほとんどいないし、またその必要もない。」

「日本のアニメ作品を観た外国人から、よく『なんであなたがた日本人はあんなに好戦的なのだ。』と質問される。」

「それは日本人が戦後(憲法に縛られて)あらゆる戦争に参加できず、阻害されているから余計にそうなるのかもしれないけれど、実は日本人は本当に好戦的だからだ。」

「そして日本人は戦争が下手だ。だから僕は日本人は戦争をしてはいけないと思っている。」

「戦争は善悪という相対的な価値基準で見るのではなく、そうした価値観を超えてフェアに見なければならない。」ETC.ETC..

いやあ、何だかドキドキしたな~。というわけで、招待してくれたプロダクションIGの郡司さんに感謝!

May 10, 2005 in Media, Television | Permalink | Comments (3) | TrackBack

Saturday, April 23, 2005

THE REAL "DAY AFTER TOMORROW"

■気候変動に関する政府間パネル(IPCC) :第三次評価報告書 第一作業部会報告
 政策決定者向けの要約 (気象庁訳*

いつだったかしばらく前のことに成るけど、ケーブルのニュース番組で一瞬だけ報道されているのをザッピング中に見かけたことがあって、それ以来物凄く気に成っていたんだけど、覚えていたのは地球で現在起きている気象の変動の最新状況を、IPCCという組織が調査報告書をリリースして、番組のアナウンサーによると、これが相当シリアスな内容・・・というものだった。

丁度タイミング良く覗いてみたecoblogEEICの維田主任研究員のブログ)に、このリポートに関連したエントリーがあった。

南極の氷柱だけじゃない、氷河も凄い勢いで融けだしているそうだ。

April 23, 2005 in Current Affairs, Ecology, Economy, Politics, Science, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Friday, April 08, 2005

【アル・ゴアが狙う ネットとメディアの融合ビジネス】

■ゴア元米副大統領、双方向ケーブルテレビの開局を発表 (Hotwired

さすがは“自称”インターネットの父、アル・ゴア元副大統領!?ネット・カルチャーとテレビ・メディアの良いとこ取りを狙った新しいモデルと成るか?ジャパネット・ホリエモンにも教えてあげたらどうでしょう。

 このテレビチャンネルはインターネット世代をターゲットにしており、ビデオ・ブログの即時性とリアリティー番組[一般人を特定の現実的シチュエーションに置いてその行動を楽しむ番組]ののぞき見趣味を融合させたものになるという。

 視聴者は番組を見るだけでなく、短いデジタル映像を撮影して編集し、カレントTVのウェブサイトにアップロードできる。カレントTVの編集者とサイトの訪問者が気に入った映像は、1900万人の視聴者が見込まれているカレントTVの番組として放送される。

このモデルのビジネス的なポテンシャルの期待値は相当高いのだろうか。出資メンバーもゴア氏を筆頭に錚々たるメンバーが顔を揃えている。

 カレントTVは8月から、ケーブルテレビ・チャンネル『ニュースワールド・インターナショナル』(NWI)の跡を継ぐ形で放送を開始する。ゴア氏は昨年5月、複数の投資家とともに、7000万ドルでNWIを買収した。出資メンバーには、カレントTVのジョエル・ハイアット最高経営責任者(CEO)、シリコンバレーの有名人ビル・ジョイ氏(米サン・マイクロシステムズ社の共同創立者)、投資家のリチャード・ブラム氏などが名を連ねる。

どんな放送になるのかまるで見当も付かないけど、何となく楽しみ。日本で視聴出来ないのは残念だけど、とりあえず株買っとく?

April 8, 2005 in Economy, Media, Television, Web Culture, Weblogs | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, April 07, 2005

【裏・マイケル 放送されなかったインタビュー?】

■マイケル・ジャクソン笑撃のインタビュー“アニメ” (Michael's Lost Interview

Mjmovie 現在行われているマイケル・ジャクソンのセクハラ裁判のキッカケになったイギリスのドキュメンタリー番組「マイケル・ジャクソンの真実」をパロッたアニメ作品。全米で既に700万人が視聴したという超人気ぶり。

パロディーとはいえ、結構彼のキャラクターがそのまま活かされたような内容で、日本語テロップも付いているし、オリジナルの番組を見た人はもちろん、見ていない人も充分に楽しめます。

これが気に入った人は、続編のMichael's Lost Interview Episode Twoもチェック!

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Thursday, January 20, 2005

【自民党/小泉政権 VS. 朝日新聞 VS. NHK “告発の行方”】

■前代未聞のブッチャケ・バトル。 小泉政権 VS. 朝日新聞 VS. NHKの仁義無き戦い (NHK番組改変問題、本社の取材・報道の詳細 - asahi.com

いよいよ三つ巴の様相を呈してきた今回のバトル、かなりヒート・アップしてきた。日本の言論統制の姿が、未だかつて無いほどハッキリした形で顕在化した今回の論争の行方は、ひょっとすると日本のジャーナリズムの将来を占う試金石に成るかもしれない。

元々のキッカケを作ることに成った内部告発がどのような動機に基づいていたにせよ、メディアに対して政治的なバイアスを掛けることに何の違和感も持たない小泉政権のポリシー(本性)をあぶり出す為に、ここは一つ朝日新聞に頑張ってもらおうか・・・。

「小泉自民党」VS.「朝日」のシングル・マッチの成り行きも面白いけれど、やはり「朝日」 VS.「NHK」というガチンコ・マッチは、言論機関としての品位と知性を賭けて、ナリフリ構わず最後まで戦ってもらいたい。

ところでメディア関係者の皆さん、今後政治家の方々に取材する際には必ず音声の記録(出来れば画像記録も)を録っておいて、取材後は直ちにセキュアなサーバにファイルをアップロードしてファイルを保存し、さらに、データのオリジナルは自分の手元に置き、二つのハード・コピーを作る。一つのコピーは信頼出来るパートナー(または上司?)に保管を依頼し、もう一つのコピーは第三者が改竄できないようなところ、例えば貸し金庫などに保管して、後日第三者が客観認定出来る様に日時の足跡を残しておくことをお薦めする。

要するに、事実であろうがなかろうが、権力がメディアに圧力を加えるのに書面は要らない、口頭でニュアンスを伝えれば充分に事足りる、ということを図らずも今回の事例が証明している訳だから、「云った、云わない。」の議論では何の証明にも成らないということ。

少なくとも、専門家でない我々一般大衆が文句無く納得できるレベルのエビデンスが無いと、反論する上で自分の論拠を証明するのはすごく難しいだろう。

朝日がそうしたハード・エビデンスを持っていない、ということではない。もちろん、今回の取材に関わった朝日の記者はそのぐらいのこと当然やっているだろうから、もし今後このバトルが名誉毀損なんかで法廷闘争に持ち込まれた場合には、そうした証拠提出が求められるように成るだろうということ。

番組改変問題 NHKの会見に対する朝日新聞社の反論

安倍晋三氏の主な発言

中川昭一氏との一問一答

【官邸が報道統制】

【週刊文春の出版差し止めはテストでは?】

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Saturday, January 15, 2005

【マイケル・ジャクソン裁判の法廷再現ドラマ】

■アメリカのエンターテイメント系チャンネル“E!”が、マイケル・ジャクソン裁判の法廷を再現した番組を放送するという (CNN.com

世界的に注目されているマイケル・ジャクソンの裁判がスタートする。ところが、どういう訳かこの裁判は非公開。その為、アメリカのエンターテイメント専門チャンネル“E!”がイギリスの衛星放送会社“BSkyB”と組んで、この法廷の模様を再現したドラマを1月31日から連日放送することになった。

このドラマは前日の裁判記録に基づいて、法廷でのやりとりを正確に再現するというもので、これで彼が少年に対して行ったというセクハラの詳細(もちろんマイケルは完全に否認しているけれど)も明らかになる模様。

また、番組には専門家によるコメントも含まれる予定で、毎週末の土曜日には一週間を振り返る総集編も放送される。番組は世界50カ国で視聴可能とのこと。日本でも観れるのだろうか?

誰がマイケルを演じるのかは不明だけど、ソックリさんには事欠かないだろうからね。それにしても、これは究極のモノマネ番組。スマトラ地震の災害報道に疲れた視聴者が飛びつきそうなネタだ。

そういう意味では、おりしも1月30日からはブッシュ政権によるイラク統治政策の真価が問われるだろうイラク戦後初の選挙が行われる。結果がどうであれ、この裁判ネタが大きく扱われればその分、スマトラ地震やイラク選挙の報道はある程度マスキングされることになる。

E! Entertainment Television and satellite company British Sky Broadcasting, BSkyB, are joining to present daily recreations of the trial, executives announced Tuesday.

Given international interest in the pop star's case and the lack of cameras, the series will "bring the trial to life," said Ted Harbert, president and chief executive officer of E! Networks.

The partnership calls for five daily half-hour programs to air during the course of the trial, scheduled to start January 31.

Court transcripts will be used to highlight the previous day's testimony and court events, with each network packaging the recreations with its own hosts. The versions will be produced by E! News and, in Britain, Sky News.

On E!, the series also will include commentary by legal analysts. A Saturday wrap-up show is planned.

The series also will air on E! International Network, seen in more than 50 countries.

■マイケル・ジャクソン法廷の再現ドラマがスタート (viewz

January 15, 2005 in Current Affairs, Media, Music, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Tuesday, January 11, 2005

【TSUNAMI報道を巡る違和感】

■スマトラ大地震の報道を観ながら感じた違和感

昨年末はギリギリまで仕事が入っていたので、せめて大晦日と正月三が日は久々にザッピング三昧しようかと思っていたんだけど、そこへあのスマトラ大地震。

26日の発生直後からCNNやBBCなんかの海外メディアは、ほぼ全ての時間帯が特番体制でこの大災害を伝えていたけれど、被害の大きさもさることながら、湾岸戦争やアフガン報復攻撃、そしてイラク戦争の時には全く報道されなかった死体の映像をガンガン流しているのに驚いた。

そうした映像は大体ライブで送られてきたものだったようで、まだ遺体が収容される前の現場映像が流れてしまったんだと思うけど(年が明けてからは全く放映されなくなったので)、見渡す限り無数の死体が水に浮いた海辺の様子や、何百という子供の遺体が集められたところの映像などは、一瞬思考停止してしまうぐらい酷いものだった。とてもオメデトウなんていう気分に成れなかった、ホント。

一方、日本のメディアは不思議なほど静かで、まるで何事も無かったかのような通常の年末年始の特番進行。ようやく5日ぐらいから少しずつ報道が始まったけれど、中身はワイドショーの延長程度のもので、今度はそのギャップにクラクラする始末。

でも、どうやら同じように感じている人も大勢居たらしく、そうした人たちのコメントを読んで自分だけではなかったのかと少し胸を撫で下ろし・・・。例えばこのサイト。
なぜ日本のマスコミは津波報道に積極的でないのか?/津波映像収集Blog

アメリカやイギリスにとっては、大勢の自国民が犠牲に成ったということもあるだろうけれど、イラク戦争の泥沼化で評判が落ちつづける最中に、これはイスラム教徒に対する格好の宣伝材料に成るということと、イラクで連日起きている抵抗運動から目を逸らすマスキング効果も狙えるコンテンツだったんだろう。

津波発生直後にアメリカの復興支援策をアナウンスした際にも、ブッシュ大統領は「アメリカは人道的な思いやりのある国だ。」と強調していたし、その後もパパブッシュやクリントンなどがわざわざ二人でメディアに登場して義援金を募っていた。

パウエル国務長官や(災害復興のエキスパートという事で)弟のブッシュ・フロリダ州知事をいち早く現地に派遣したり、ブッシュが復興支援に掛ける意気込み(のアピール)は相当なものだ。

史上最悪の災害すらアメリカの人道政策のプロモーションに利用するのか?なんていう野暮な詮索はこの際控えるとしても、アメリカがイラクに投じている戦費一ヶ月辺りの約5500億円(詳細はこちらを参照)に対して、はるかに深刻且つ長期的に成るかもしれない今回の災害の支援金は約350億円。

そして、日本がイラクの復興支援に拠出する(とアメリカに公約した)約5500億円に対して、今回のスマトラ支援金は10分の1程度。昨年の新潟中越地震や九州関西地方の台風被害に向けられた義援金と比べると、決して少ないとは云えない金額だけど、外ヅラと内ヅラのバランスを最大限考慮した結果なのか・・・。

上のと同じBLOGのエントリーだけど、リンクが充実している。(救済情報・義援金Blogのリンク集もある)
大津波の衝撃映像~紹介Blog一覧/スマトラ沖大津波動画

January 11, 2005 in Current Affairs, Politics, Television, Weblogs | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, May 20, 2004

【官邸が報道統制】

■小泉さん、言論統制はファシズムの基本です。

正直言って僕は最初にこのニュース聞いた時かなり驚いた。いや、「アルカイダ関係者が新潟に居た。」なんていう驚くべきニュースは山ほどあるけど、これは別格ではなかろうか?白昼堂々小泉政権の正体をカミングアウトしてしまったという印象。

田中真紀子の家族の記事を掲載した週刊誌が出版差し止めに成ったときも、薄々感じていたんだけど、少しずつジャブを入れて慣らしていくつもりか?まあ、あれは私人/公人の違いによるプライバシー・レベルの判断と、出版停止命令が出るまでのプロセスが問題だったんだけど、今度はモロ政治がテーマだ。ある種のショック療法ということかな・・・・。

メディアを牽制する、という初期的な目的と同時に、官邸のセキュリティー・レベルをアップして内通者(日テレの情報ソース)を排除する(あぶり出す)という目的もあるのかもしれない。

「許されぬ報道統制」と批判の声 日テレ同行取材拒否 (asahi.com)
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 小泉首相の訪朝をめぐり、首相官邸側が、報道内容を理由に日本テレビの同行取材をいったん拒否し、取材源の開示を求めた問題で、メディア問題に詳しい専門家らからは「許されない報道統制だ」と批判の声が上がっている。細田官房長官は19日、「善処」を約束したが、日テレ側は「あくまで拒否撤回を求める」としている。

 日本テレビによると、北朝鮮へのコメ支援をめぐる同社の報道に対し、飯島勲首相秘書官が「内容を取り消さなければ同行取材を認めない」などと求めたという。これに対し、同社は「ジャーナリズムに対する暴挙」と反発している。

 桂敬一・立正大教授(ジャーナリズム論)は「国益に反する報道はけしからんという露骨なメディアコントロールで、とんでもない話だ」と官邸の対応を批判する。「自分たちの意図に従うのがメディアだと官邸が考えていることがはっきりした。ブッシュ政権がアルジャジーラはけしからんというのと全く同じ構図だ」としたうえで、「報道機関全体で抗議すべき問題だ」と話した。

 政治評論家の森田実氏は、「今回の出来事には、小泉政権の非民主主義的体質が現れた」と批判した。 (05/19 13:44)

まあ、今回は一応正式に撤回したらしいけど・・・。でもメディア関係者の頭には強烈なビーンボールがインプットされたはずだ。効果は充分あっただろう。
首相訪朝の日テレ取材、同行拒否を正式撤回 (asahi.com)
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 22日の小泉首相の北朝鮮訪問について、飯島勲・首相政務秘書官が日本テレビの同行取材を拒否する意向を伝えていた問題で、細田官房長官は19日午後の記者会見で「関係者と相談した結果、訪朝への同行は従来通りの形で行っていただく」と述べ、同行拒否を正式に撤回した。

 細田長官は一方で「具体的数字を挙げた報道は北朝鮮との協議に重大な支障や悪影響を与えかねず、極めて遺憾だ」と述べ、交渉内容に関する事前報道は慎重に行うべきだとの考えを示した。

 小泉首相は19日夜、首相官邸で記者団の質問に答え、「今朝の新聞を見て知った」「どういういきさつがあったのか。報道機関とは正確な報道をしてもらうように対応しなさいと指示してあります」と語った。

 この問題は、日本テレビが16日夕、「北朝鮮に25万トンのコメ支援を実施することで最終調整をしている」と報じたことに対し、飯島秘書官が同社に「同行取材は認めない」と通告した。日本テレビは細田長官あてに抗議と同行要求を文書で申し入れていた。細田長官は会見で「そういった(飯島秘書官の)やり方は基本的にやるべきではない。反省すべきことも多い」と語った。 (05/19 22:58)

このニュースで思い出したのは、1972年かつて佐藤栄作総理が「新聞は嘘ばかりつくから取材させない!テレビはどこだ!」と記者会見で言い放ち、新聞各社が抗議して取材拒否で退出した事件。(6月17日:佐藤栄作首相が退陣を表明。首相官邸で行われた退陣記者会見で異様な発言を連発し、記者代表の抗議に対して「じゃあ、出てくれ」と興奮し、新聞記者がいなくなった会場でカテレビメラに向かって約20分間独りでしゃべり続けた、という事件)

May 20, 2004 in Media, Politics, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, February 09, 2004

【“I'm a war president.” ブッシュTVインタビューで開き直り】

■昨日MSNBCで放送された“MEET THE PRESS”にブッシュ大統領が出演した。

オニール前財務長官による暴露(『ブッシュ政権は就任直後からイラク侵攻を計画していた。』)や、ケイ前イラク調査団長による暴露(『イラクに大量破壊兵器は無かった。」と議会公聴会で証言)やジョージ・テネットCIA長官の発言(『イラクが脅威だとは言っていない。』)などがきっかけで、イラクの脅威はブッシュ政権が戦争を行うためにでっち上げたのではないかという疑惑が浮上している。

おまけに、マイケル・クラーク氏がクラーク候補の遊説先の応援演説でブッシュを「逃亡兵」とこき下ろしたことで、今度は彼のベトナム徴兵逃れ&軍歴詐称疑惑まで再浮上。支持率も60%から48%に落ちてきた為に、急遽テレビの政治討論番組“MEET THE PRESS”に出演して数々の疑惑に応えてイヤな状況を逆転させようということになった。

このインタビュー、事前にそうとう騒がれていたし、やっぱりこれは見逃せないということで昨日深夜の放送を見た。結果はしかしブッシュの思惑とは裏目に出たのではないか、というのが正直な感想。ホワイトハウスのオーバルオフィスで収録されたこのインタビュー。登場したブッシュ大統領はいつもより心なしか自信なさげで不安そうな表情。(それとも被害者を演ずることで同情を買う作戦か?)

インタビュアーのティム・ラッサートの鋭い質問に即答できず、「エー・・・」とか「アー」とか「ウ~ン」とかでつなぎながら一生懸命適切な応えを探しているように見えた場面が何箇所もあった。(往事の大平総理みたい・・・古い?)そういう表情とか、声とかのニュアンスは伝わらないかもしれないけど、このインタビューの全文がMSNBCのサイトのアップされていた。MSNBC - Transcript for Feb. 8th

インタビュー冒頭で先日ブッシュが設置をアナウンスした諜報機関の活動に関する独立調査委員会について「ブレアも同じような委員会を設置したけれど、あちらは7月に報告をすることになっている。一方わが国の委員会は2005年の3月。大統領選挙の5ヶ月もあとだ。国民はこの委員会の調査報告を投票の参考にすべきではないのか?」と問われて、「イラクの問題だけでなく、北朝鮮やパキスタンから他国へ核開発情報が漏れた事件などについても、適切な諜報活動が行われていたか調査する必要がある。充分な時間が必要と考えている。」と応えている。

Russert: Prime Minister Blair has set up a similar commission in Great Britain.

President Bush: Yeah.

Russert: His is going to report back in July. Ours is not going to be until March of 2005, five months after the presidential election.

President Bush: Yeah.

Russert: Shouldn't the American people have the benefit of the commission before the election?

President Bush: Well, the reason why we gave it time is because we didn't want it to be hurried. This is a strategic look, kind of a big picture look about the intelligence gathering capacities of the United States of America, whether it be the capacity to gather intelligence in North Korea or how we've used our intelligence to, for example, learn more information about AQ Kahn. And it's important that this investigation take its time.

あれ?問題に成っているのは「イラクの大量破壊兵器が存在しない」という情報を誰が見逃してしまったのか(または無視したのか)、そして誰がイラクの脅威はすぐに攻撃しなければならないほど差し迫ったものだと結論付けたのか、ということじゃなかったっけ?それだけに絞って調査するなら、11月には充分に間に合うのでは?と思うんだけど・・・。

また彼はこの質問の答の中で、驚くべき発言をしている。「私は戦争大統領だ。私はこのオーバル・オフィスに居ながら、外交問題については常に“戦争”を念頭に決定を下している。そうでなければ良かったと思うが、それが現実だ。国民は私がそのような世界観を持っている大統領であることを知るべきだ。」

I'm a war president. I make decisions here in the Oval Office in foreign-policy matters with war on my mind. Again, I wish it wasn't true, but it is true. And the American people need to know they got a president who sees the world the way it is.
たぶん、「わたしは戦時の大統領だ。」と言いたかったんだろうけれど、“War time president"ではなく、“War President"といっているところがポイントだ。アメリカが自ら引き起こしたテロとの戦争(そもそもビン・ラディンだってサダム・フセインだってアメリカの産物だし、イスラエル/パレスチナ問題でこれまでダブルスタンダード外交をやってきたことが9.11の遠因になっているといって良い)。そして、戦争というフィルターを通してしか世界を認識できない大統領。これはもう世界にとってほとんど絶望的な状況だ・・・。

そして問題の大量破壊兵器が無かったことについていは、意外とアッサリ認めている。

Russert: The night you took the country to war, March 17th, you said this: "Intelligence gathered by this and other governments leaves no doubt that the Iraq regime continues to possess and conceal some of the most lethal weapons ever devised."

President Bush: Right.

Russert: That apparently is not the case.

President Bush: Correct.

その上で、誤った前提に基づいて戦争を開始したことについて批判にどう応えるのか?と問われて大統領は、「大量破壊兵器は見つかると思っていた。」「しかし、デビッド・ケイはサダムは危険な兵器を作る能力があったと報告している。サダムは武器を持たせると危険な男だった。サダムは兵器を作ることが出来る危険な男だった。サダムは危険な国の危険な男だった。」とクドイほど繰り返し、「大量破壊兵器があろうがなかろうが、そういう危険性を持った狂った男が何もしないだろうということで、その危険が差し迫ったものに成るのを待っていたのでは(このテロとの戦争を戦う上で)遅すぎるのだ。だから攻撃を開始する決断をした。」と述べている。ようするに開き直ったわけだ。
Russert: How do you respond to critics who say that you brought the nation to war under false pretenses?

President Bush: The … first of all, I expected to find the weapons.
(中略)
But David Kay did report to the American people that Saddam had the capacity to make weapons. Saddam Hussein was dangerous with weapons. Saddam Hussein was dangerous with the ability to make weapons. He was a dangerous man in the dangerous part of the world.

By the way, quoting a lot of their data in other words, this is unaccounted for stockpiles that you thought he had because I don't think America can stand by and hope for the best from a madman, and I believe it is essential I believe it is essential that when we see a threat, we deal with those threats before they become imminent. It's too late if they become imminent. It's too late in this new kind of war, and so that's why I made the decision I made.

それを受けてラッサートが再度「しかし大量破壊兵器があるから今すぐに攻撃しなければならないということだったのでは?」と聞くと、「そうかもしれないけど彼には兵器を作る能力があったし、その兵器が“影のテロリスト・ネットワーク”に渡ったかもしれない。」と懲りずに全く証明されていないイラクとテロリストとの関係を匂わせて誤魔化している。
But he had the capacity to make a weapon and then let that weapon fall into the hands of a shadowy terrorist network.
「イラクで民主的な選挙が行われた結果、イスラム原理主義政権が成立したらどうするのか?」という質問には、「それは在り得ない。何故私がそれを言えるかという、今彼等が策定している憲法の内容を私は熟知しているからだ。」と応えている。結局今の暫定政権はアメリカの意のままなのだろう・・・。
Russert: If the Iraqis choose, however, an Islamic extremist regime, would you accept that, and would that be better for the United States than Saddam Hussein?

President Bush: They're not going to develop that. And the reason I can say that is because I'm very aware of this basic law they're writing. They're not going to develop that because right here in the Oval Office I sat down with Mr. Pachachi and Chalabi and al Hakim, people from different parts of the country that have made the firm commitment, that they want a constitution eventually written that recognizes minority rights and freedom of religion.

そしてこれも問題になっている軍歴詐称疑惑について問われると、「証拠は無いかも知れないけど、私は確かに従軍していた。でなかったら名誉除隊にはしてもらえない。」と言い張り、「必要であれば当時の資料を公開する。」と明言した。しかしその“名誉除隊”自体も任期の8ヶ月も前だったことでパパブッシュの影響力を行使して特別扱いしてもらったのではないかと噂されている。
Russert: The Boston Globe and the Associated Press have gone through some of their records and said there’s no evidence that you reported to duty in Alabama during the summer and fall of 1972.

President Bush: Yeah, they re they're just wrong. There may be no evidence, but I did report; otherwise, I wouldn't have been honorably discharged.

そしてインタビュー後半で唐突にエール大学在学中に、同じく同校の上級生だったジョン・ケリーと共に、秘密結社として知られている『Skul and Bones』に所属していたのでは?と聞かれて「その秘密について我々は話してはいけないことになっている。」と語って、暗にメンバーであることを認めている。
Russert: You were both in Skull and Bones, the secret society.

President Bush: It's so secret we can't talk about it.

Russert: What does that mean for America? The conspiracy theorists are going to go wild.

President Bush: I'm sure they are. I don’t know. I haven't seen the (unintel) yet. (Laughs)

と今までは噂に過ぎなかったけれど、これで確定か?それにしても、メジャーなインタビュー番組でこの質問が出ること自体に驚く。いずれにしても、ブッシュもケリーも同じ穴のムジナ、どっちが勝っても結局はこの支配者エリート層を輩出してきた秘密結社のメンバーが大統領に成るということだ・・・。笑い事じゃない。

February 9, 2004 in Current Affairs, Media, Politics, Television | Permalink | Comments (3) | TrackBack

Tuesday, February 03, 2004

【ジャネット・ジャクソン スーパーボールでスーパー・ブーイング】

■ジャネット・ジャクソンがスーパーボールのハーフタイム・ショーへ出演。しかし結果はスーパー・ブーイングの嵐と成った・・・。

4年ぶりのステージ登場ということで“実質的には再デビュー”といわれていたこのハーフタイム・ショー。毎年いわゆる“BIG ARTIST”が出演することで知られているが、今年は何故かジャネット・ジャクソン。このところ、ジャクソンといえばマイコーの裁判沙汰で目立っていたけど、「そういえばジャネットも居たよね~。」みたいな感じになってたもんね。

とにかく、久々の登場ということで気合が入っていたんでしょう。このショーをプロデュースしたMTVのサイトでも事前に「ジャネットにショッキングな瞬間あり」と予告された注目のステージで、ジャネットはナント!パフォーマンスとしてデュエットの相手であるジャスティンに右胸の覆いを剥ぎ取らせてバストをさらけ出す、という演出をかましたのであります!
janet1.jpg

しかも、このジャネットの胸、よく見ると先っちょに何か光るものが・・・・。

"Oh~My GOOOD!!"
janet2.jpg

ビックリしたのは全米で夕飯時に和気あいあいスーパーボールをテレビ観戦していたアメリカン・ファミリーの皆さん。(多分、中には馬鹿でかいモニターで観ていた人も居るだろう・・・・)思わず食べ物を喉に詰まらせてむせ返ってしまった人が推定で200万人ぐらい居るという(ウソ)。

この演出に芸人魂を賭けたジャネットの気合とは裏腹に、CBSには放送直後から猛烈な抗議が殺到!そしてNFLのトップも激怒のコメント発表!う~ん、ジャネットも今度ばかりはちょっと滑っちゃったみたいだね。御愁傷様。でもこれ、実はラトーヤだったりして・・・。

情報元: DRUDGE REPORT

■追記

この事件、思ったより波紋が広がっている。あまりのブーイングの凄さにジャネット本人は早々に謝罪のビデオ会見を発表したけれど、それでもバッシングが収まる気配はない。

 政府までもが怒り心頭だ。連邦通信委員会(FCC)のマイケル・パウエル委員長は「下品で嘆かわしい行為で、一大行事が汚された」と一喝。ショーを担当したMTV、放送したCBS各系列局を「迅速かつ徹底的に調査する」と厳粛に宣言した。各局に2万7500ドル(約290万円)の罰金を科すことを検討し、さらには放送権の剥奪まで視野に入れていることをも示唆した。
FCC(連邦通信委員会)が調査に乗り出すとか、ホワイトハウスまで批難の声をあげるなんて・・・。もっと批難すべきことがあるだろ~(怒)!と思うのは僕だけか?

出演が予定されていたグラミー賞からも、結局ジャネットは締め出されることになったようだ。

Janet was set to introduce the Luther Vandross Tribute at the Grammys, but CBS has allegedly rescinded the invitation.
“弱り目に祟り目”とはこのことか。衣装を剥ぎ取ったジャスティンもとんだトバッチリを食らって迷惑顔だ。

あの程度の露出で、ここまで問題になるのならリオのカーニバルはどうなんだ?あれだって世界中の人が見ているし、日本でもあのお堅いNHKですら“パイオツモロ出し映像”平気で放送してるじゃないか。ジャネットのオッパイだけが特別なのか?そてともビーチク・ピアスが嫌われたのか?

僕はブッシュの軍歴詐称とか大量破壊兵器詐欺疑惑とか、何かと政府にとって都合の悪いニュースが噴出しているなかで、マイコーの時と同じく、ジャネットもメディアの煙幕に利用されているのではないかと勘ぐってしまう。

■参考リンク: 【ジャネット事件のディープ・インパクト

February 3, 2004 in Music, Sports, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, January 26, 2004

【小泉総理 『バカの壁』を読む】

■テレビ朝日の世論調査によると、国民の55%は自衛隊のイラク派遣を支持するものの、75%は小泉総理の説明は充分ではなかった、と考えているという。

記者から、この“説明不足”について聞かれた小泉総理は、「う~ん、『バカの壁』、読んだんですけどね・・・。難しいよね、話せば分かるように話すっていうのは・・・。」とノタマワッテいらっしゃいました。

これを解説すると・・・。
「国民は“バカ”だから、いくら僕が説明してもわからない。」とおっしゃりたいのだろうと拝察いたします。

それとも、いならぶ記者諸君のマイクの放列が『バカの壁』に見えたのでしょうか?

そういえば、国民の代理人として貴重な会見の機会を与えられている聡明なる記者諸君からは、何の突っ込みもなかったようです。

きっと、小泉総理の発言に深く賛同して「ダヨネ~(死語)!」と思われたのでせう。

それにしても、説明不足で理由が良く分からないのに、どうして自衛隊の派遣に賛成できるのでせうか??

そこのところ、どうしても分からないのは、やはり僕もバカだからでせうか??

小泉先生、いったい僕達はどこまでバカなのでせう?

そこのところ、バカにも分かるようにバカみたいにヤサシク、教えていただけませんでせうか?

それともセンセイ、ひょっとしてほんとうはあなたもどうしてこのせんそうがおきたのかりゆうがおわかりにならないのではないでしゅか・・・?

まあ、冗談はこのぐらいにして・・・・。

『バカの壁』の核心は、「人間は同じ辞書を持っていないと相互に理解することは不可能だ。」という極めてドラスティックな現実だ。言葉は悪いが、色覚異常の人に「赤い色」を説明することは出来ないように、人間は共通の受容体を持っていない限り、どうあがいても現実の認識を共有することは出来ない。

後天的であれ先天的であれ、人間は生まれ育った環境でこの「認識のセッティング」=「知覚の辞書」を手に入れることになる。現実の解釈はそのセッティングに依存する以上、人間の数だけ解釈が存在するといっても過言ではない。

その意味で、小泉氏が思わず口走った『バカの壁』の引用は、自ら国民と共通の辞書を持っていないことを吐露したことに他ならないし、それを認めることで自己肯定をしようという試みなのだろうと思う。

養老氏がいみじくも『バカ』という言葉を使ってこの現実をカリカチュアしたのは、単にポピュリズムを狙っただけではなく(そういう側面もあるかもしれないけれど)、この情報過多の時代において、相変わらず人間は理解不能の問題に対しては如何にしても無能である現実を慙愧の念を持って切り捨てているのではないかと僕は思う。

小泉氏が実際に『バカの壁』を読んだかどうかは分からない。ひょっとしたら帯のコピーを見ただけかもしれない。しかし、これまでも度々古典を引いて状況を断定するおそらく読書家である彼の手法を考えると、『バカの壁』を読んで、「我が意を得たり!」と歓喜した可能性は高い。

だからといって、こういう状況下で自らの説明不足を『バカの壁』になぞらえるなんて、よっぽど神経を疑う。

そう、『バカの壁』は双方向なのだ。

January 26, 2004 in Books, Media, Politics, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Wednesday, January 21, 2004

【ブッシュ大統領 一般教書演説で“初夢”を語る】

■今朝10時30分からCNNで中継していたブッシュ大統領の一般教書演説を見た。

今や世界最強国家のリーダーであるブッシュ大統領は自信に満ち溢れていた。彼を迎える上下両院の議員達も「アンタが大将!」状態で拍手喝采。普段は現政権を厳しく批判する民主党員も共和党員と一致団結して喝采する。野党からやたらと無意味な野次が飛ぶ日本の議会とは大違いだ。さすがはアメリカ、これが成熟した“大人の民主主義”ってもんよ。(たぶん・・・)

ハッキリいって中身に目新しいものは何も無かった。前半はこれまでの成果を振り返って自画自賛。全体の3分の2はテロとの戦争を巡る従来の主張をただ繰り返しただけ。「テロとの戦争は正しかったのです!」「我々はアフガニスタンとイラクを開放しました!これらの国は自らの手による民主化への道を歩み始めたのであります!」そして例によって「我々の努力の成果で、世界はより安全になりました!」と胸を張る。「アメリカは偉大だぁ~!アメリカは素晴らしぃ~!」

満場の議員達は彼が決めフレーズをフィニッシュする度にいちいち立ち上がってスタンディング・オベイションで応じる。ちなみに、その数はCNNのキャスターによると計69回!結構良い運動に成ったことだろう。

ただし、途中で何度かは民主党が拍手で応じず、黙って座ったままの場面もあった。ほぼ拮抗している二大政党の状況を象徴するように、議場が真っ二つに分かれて共和党は立ち上がり、民主党は沈黙。具体的に目立っていたのは「今行っている減税措置を恒久化する」というところと、「来年一部が失効する愛国者法(The USA PATRIOT act )の恒久化」の二箇所。(同法は隣人の監視や密告を奨励したり、盗聴や生体認証を強化するなど、プライバシーの侵害が問題に成っている)確かにこの二点は国内問題として争点に成っている。

もちろん、大統領選挙を控えたスピーチだから民主党をチクリとやるのも忘れない。まるで昨日アイオワで勝利したジョン・ケリー候補や、反イラク戦争急先鋒ハワード・ディーン候補の批判に反論するような主張も織り込んでいた。ただどちらかというと、言い訳がましい感じがして、これが一般教書演説というタイトルがついた選挙演説だとしても、説得力があったとは思えない。

民主党が批判しているのは一部の突出した勢力に牽引されたテロとの戦争を実行に移す為に、大した理由もまともな戦後復興プランもないままイラク戦争を始めてしまったこと。その結果、国際協調体制から孤立してしまった外交上の失策。そして景気は回復したといっても、改善しない失業問題、教育レベルの低下、ヘルスケアの崩壊、空前の財政赤字など・・・山積する国内問題の数々。こうした批判に対する発言は全体の3分の1にも満たなかった。

一番批判されている部分に関してはまともな反論すらなかった。特に未だに大量破壊兵器が見つかっていないことに対しては、「サダムを放っておいたら持っていたかもしれない」と大幅に後退。去年の一般教書演説では、まさに「大量破壊兵器を持っている邪悪なイラクはアメリカにとって最も深刻な脅威になっている。だから戦争やるしかない!」と宣言していたのにね。

そして、一国主義で国際協調を得られなかった為に、今や多くの国がアメリカを批判し、テロの前線が世界各地に拡大してしまったことに対しては、日本を含めた「30数ヶ国がイラク占領軍に参加しているから孤立主義じゃない」と言い訳した。異常なほどテンションが高まっているイスラエル/パレスチナ問題については一言も無し。

それにあれほど大々的にぶち上げた火星有人飛行計画の話もゼロだった。多分、1兆ドル(日経新聞)も掛かる開発費用に対する反発があまりにも強かったので避けたんだろう。とにかく反対勢力から突っ込まれそうな話題は外したということか。

それにしても、あまりに非現実的で勝ち誇ったような演説はかえって逆効果なんじゃないか。個人的には、次々に繰り出される自画自賛の美辞麗句に「夢でも見てんのか?」とあきれてしまった。まあ、ある意味でこれはブッシュの初夢、つまり素晴らしき“アメリカン・ドリーム”なのかも・・・。(笑)

ところで、一言もなかったのがもう一つ。それは「オサマ・ビン・ラディン」の名前だ。約一時間のスピーチの中で、オサマの名前は遂に一度も出てこなかった・・・。(だってラディン・ファミリーはパパの会社の取引先だし、共同出資者だもんね。)

January 21, 2004 in Current Affairs, Politics, Television | Permalink | Comments (2) | TrackBack

Sunday, January 18, 2004

【マイケル・ジャクソン 罪状認否をパーティーで祝う】

■サンタバーバラ地裁に罪状認否の為に出頭したマイケル・ジャクソン容疑者、ネバーランドでパーティーを開催してファンと共にお祭り気分。

どうでも良いことなんだけど・・・、またメディアの情報操作の術中にハマッてしまったな~なんて思いつつ、やっぱり気になってこのニュースを見てしまう。CNNではラリー・キングが司会したジャクソンのニュースを繰り返し放送している。お陰で今日のバグダッドの戦死者のニュースはほんの1分程度しか放送されなかった・・・。

黒人イスラム教団Nation of Islamのボディーガードに守られて法廷に出頭したマイケル・ジャクソン容疑者は、開廷に20分も遅刻したり、罪状認否の最中に「トイレに行く」との理由で一時退廷したりして裁判官の心証を相当損ねたらしい。「またこんなナメタ真似をしたら法廷侮辱罪」に成るかもしれない危険を冒して、それでもジャクソン容疑者は大勢のファンに囲まれて意気揚揚と引き上げていった。

確かに冤罪の可能性は否定できない。しかし一方で原告の少年は白血病が悪化して顔の左半分が晴れ上がり、人前に出ることが出来ない状態だという。しかも、ひょっとしたら裁判の開始まで命が持つかどうかすら分からないとも云われている。もし不幸にも原告が証言出来ない状態になれば、物証に乏しい(検察側はベッド・マットレスを押収して精液の痕跡の有無を確かめているらしい)今回の裁判はジャクソン容疑者にとって願っても無い有利な状況になるだろう。

メディアで伝えられているように、この少年の母親が本当にクレームの常習犯だったとしても、そして今回の告訴が実は金目当てであったとしても、原告が余命幾ばくも無い少年であることには変わりない。そのことを考えると、ファンに囲まれて勝ち誇ったように喜びはしゃぐマイケルの行動はあまりにも異様で、彼が常日頃アピールしている「子供達へのいたわりと無条件の愛」の精神からはかけ離れているように思える。これから選ばれるかもしれない陪審員にとっても印象は良くないだろう。僕はテレビのモニターに移る彼の映像に、現実世界から乖離してしまったマイケル・ジャクソンのグロテスクな一面を垣間見たような気がした。

January 18, 2004 in Media, Music, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Thursday, January 15, 2004

【ブッシュ大統領 嘘の上塗り】

■米政府高官がオニール前財務長官の発言を肯定したという記事がリリースされた。

Official Confirms Bush Plotting Iraq Invasion Pre-9/11, Despite President's Denial (MISLEADER)

オニール前財務長官が著書「THE PRICE OF LOYALTY」でブッシュ大統領が就任直後にイラク攻撃を指示していたと暴露して話題になっているけれど、ブッシュ本人は12日(月)にこの真偽を問われて「いや、サダム・フセインに対する私の政権の政策は前クリントン政権と同じで、フセイン政権の交代を目指していたに過ぎない。」と否定。またラムズフェルド国防長官も「オニールがどの会議に出ていたか知らんが、現政権がイラク侵略を就任直後から計画していたなんて全くのデタラメだ。」と否定していた。

On Monday, when Bush was asked whether the charges were true, he said, "No, the stated policy of my administration towards Saddam Hussein was very clear. Like the previous administration, we were for regime change." One White House official added, "It's laughable to suggest that the administration was planning an invasion of Iraq that shortly after coming to office."
ところが、ABCニュースによると「ブッシュ政権は9.11の遥か前から地上軍によるイラク侵攻の可能性を検討していた。」とのことで、またオニール前財務長官と問題の国家安全保障会議に同席していた政府高官(匿名)が「ブッシュ大統領の命令はクリントン政権が武力以外の方法でフセイン政権の交代を目指していたレベルを超えるものだった。」と語り、ブッシュが否定したオニールの発言が事実だったことを肯定したという。ブッシュはこの件に関して二重に嘘をついたことになる。
But according to a new ABC News report, "President Bush ordered the Pentagon to explore the possibility of a ground invasion of Iraq well before the United States was attacked on September 11th." The story quoted a White House official who attended the same National Security Council meetings as O'Neill. That official said the president's order "went beyond the Clinton administration's halfhearted attempts to overthrow Hussein without force."

さらに、オニール前財務長官とこの政府高官の発言は約1年前の2003年1月27日に発行されたPhiladelphia Daily Newsの記事と符合する。その記事によると「実際には既に1997年頃からラムズフェルド国防長官とディック・チェイニー副大統領によってイラク侵攻が計画されていた。」とのこと。

This report - and O'Neill's charge - are consistent with earlier reporting noting that "invading Iraq was not a new idea for the Bush team" after September 11th. While Bush regularly invoked the terrorist attacks as the reason for war in Iraq, the Philadelphia Daily News reported that "in reality, Secretary of Defense Donald Rumsfeld, Vice President Dick Cheney, and Deputy Secretary of Defense Paul Wolfowitz had begun making the case for an American invasion of Iraq as early as 1997 - nearly four years before the September 11th attacks and three years before President Bush took office."
確かに以前から、ラムズフェルド、チェイニー、ウォルフォウィッチなどネオコン勢力は元々民主党政権であるクリントン政権時代にイラク侵攻を進言していた(原文はこちら)が、クリントン大統領に拒否されたため実現しなかった。しかし彼等が現ブッシュ政権に入り込んだ直後から満を持してこの計画(ブッシュ・ドクトリン)を実行に移したのだ、という見方はあった。今回のオニール氏と新たに登場した政府高官の発言はこのシナリオを裏付けるものになる。どうやら“ブッシュ一家”の「鉄の結束」は既に崩壊しているようだ。

January 15, 2004 in Books, Media, Politics, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack

Monday, January 12, 2004

【“CIA 秘められた真実”を観た】

■昨夜NHK BS1で放送された『CIA 秘められた真実~2003年(フランス アルテフランス制作)』は素晴らしい内容。本当に貴重なドキュメンタリーだった。

ケネディーの暗殺からテロとの戦争まで、これまで様々な形でリリースされてきたCIA暗躍とアメリカの裏の歴史に関わる情報を、その当事者である政府高官や諜機関関係者達が自ら実名で語っている。内容は上手くまとめられた演出もさることながら、アメリカ現代史の証言集としても歴史的価値の高いものだ。また、今まで陰謀説で取りざたされていた事件もほとんどカバーされていて、見ていて「やっぱり!」とか「ヒョエ~、そうだったのか!」という感じで、まさにアメリカ陰謀史トリビア状態。

特に現在進行形のテロとの戦争におけるブッシュ・ファミリーの役割。石油の利権を巡るサウジ・アラビアの王族とビン・ラディン家とブッシュ・シニア&ジュニア、チェイニー副大統領、軍産体制とのビジネス上の深いつながり・・・。9.11テロが何故起きたのか、その背景が見事に暴露されている。まあ、陰謀を遂行していた張本人達が語っている訳だから、これもある種の情報操作かも知れず、どこまでが真実かは神のみぞ知るだけど・・・。少なくとも表の歴史を補完するという意味で価値はあると思う。

制作したのはフランスの会社。番組の中でも語られるように、フランスの諜報機関は9.11のテロ情報を事前にアメリカ政府に伝えていたが、しかしブッシュ政権はこれを意図的に無視したらしい。多分そんなこともあって、この番組制作者のブッシュに対する追求は厳しい。

番組の内容は下記のサイトで丁寧にテキスト化してくれているので、是非御一読を。残念ながら放送を見れなかった方は、こちらを読んで「ヘエ~!」とか「ヒョエ~!」体験をどうぞ。なみにこのサイト『X-FILES』、ある種BLOG的なサイトで、人によって好き嫌いはあるかも知れないけれど他の記事もかなりスゴイのでチェックしてみて。

それにしても残念なのは録画できなかったこと。NHKには是非再放送してもらいたい。でも、もし誰か記録していたらコピー譲ってください。ブリーズ!!(出来ればDVDで。もちろん御代は払いますので・・・ヨロシクです!)

「CIA 秘められた真実」(1) - 暗殺工作 -
     
「CIA 秘められた真実」(2) - 冷戦の終えん -

「CIA 秘められた真実」(3) - テロとの戦い -

January 12, 2004 in Media, Politics, Television | Permalink | Comments (0) | TrackBack